マネパの豪ドル特集

豪ドル特別コラム

2020/08/04
チーフアナリスト 武市佳史

8月4日|RBA理事会後も堅調だが…?

 注目のRBA理事会は、政策金利を“据え置き(0.25%)”としました。一方で声明では『コロナ抑制に進展あれば、近い将来に力強い回復も可能』と、トーンを一段“引き上げ”ています。このことがサポート要因として機能している印象があり、発表直後から豪ドル円は“底堅い”推移を見せています。

 一方で豪第2の州であるビクトリア州では「コロナ感染・拡大」が留まるところを知らず、州都メルボルンでは現在も「ロックダウン」が続いています。豪経済の先行き見通しは“不透明”といわざるを得ず、これが豪ドルの“重石”として機能しています。

 直近の「豪ドル堅調」の背景にあるのは、主に対ユーロで進行した“ドル売り”と見るのが自然です。これが豪ドルへと波及し、それぞれ対ドル・対円で“年初来高値(0.72272ドル・76.861円)”に導いたと見られるからです。ただその“ドル売り”が、ここに来て“少々陰り”が見え隠れしつつあります。そうなれば、引っ張れただけの豪ドルにとっては…?

 このまま“ドル売り”が萎むかは未知数ではありますが、全くといっていいほど「(今回の豪ドル上昇に)調整は入っていない」という点は、頭の片隅に残しておく必要がありそうです。


7月22日|目先は「76円台維持」の見極めが必要…!?

 「EU首脳会議」での合意をキッカケに、“年初来高値(6/10高値:0.70631ドル)”を更新したAUDUSD。これに引っ張られたのがAUDJPYであり、上値が重く圧し掛かっていた“75円前半”を突破すると、一気に“76.307円”へと駆け上りました。

 一方でオシレータ系テクニカルを見ると、すでに“買われ過ぎ”の域に到達している実業が見え隠れします。そうした中で「東京市場4連休」を控えるスケジュール感を考えれば、どこまで続くは微妙…?

 明らかに「リスク選好」に振れており、「ショートカバー」も加わっている印象もあるだけに、“もう一段の上値追い”が期待できる局面であるのは事実です。しかし対円では“年初来高値(6/8高値:76.789円)” をまだ越え切れていないのも、事実としてあります。目先は「保ち合い」を想定しつつ、「76円台維持」を見極める必要がありそうです。


7月15日|“直近高値”は上回ったが…?

 「リスク選好姿勢」を背景に、“75.271円”へと上値を伸ばした豪ドル円。ただ「ユーロ円上昇」にも引っ張られた印象もありますが、その「ユーロ円上昇」に本稿執筆時は“陰り(幾分失速)”が見え隠れしつつあるようにも見えます。

 “直近高値(7/6高値:75.165円)”を上回りましたので、テクニカル的には「もう一段の上値追い」が期待される局面といえるかもしれません。しかし今朝方発表された豪ウエストパック消費者信頼感指数の“下振れ(前回:93.7/今回:87.9)”は、「新型コロナ感染再拡大→センチメントを圧迫」と見るのが自然です。
 明日(16日)には「豪6月雇用統計」が予定されていますので、“様子見(膠着)”となる可能性も否めないところではありますが、目先は“利益確定売り”の警戒度をより強めておく必要がありそうです。


7月9日|“上抜け”の有無は…?

 「リスク選好姿勢」から派生する“ドル売り→リスク通貨買い”は、クロス円全般を“堅調推移”へと導いています。この流れに沿う格好で豪ドル円も“同様の”動きを見せていますが、一方でその他通貨とは“少し異なる”点も見え隠れしています。“75円台”を回復すると、すぐに“押し戻される”という点です。

「中国の景気回復期待」「旺盛な豪国債需要」の2つが直接的な要因であり、これに「リスク選好姿勢」が間接的に関わっている構図です。しかし前回記した「豪メルボルン・ロックダウン」は意識されておらず、値動きの上では“無視”されている格好でもあります。

“直近高値(7/6高値:75.165円)”というのは、“6/8~6/12の61.8%戻し(75.161円)”とピタリと合致しています。明確に突破できれば「現時点の動き(堅調推移)が正しい」となりますが、そうでなければ…?

 やはり「上値達成感が醸成されてもおかしくない」といった環境となっている可能性を鑑みながら、“上抜けの有無”を確認したいところです。


7月7日|幾分“ポジティブ”も、その後は…? - RBA理事会

 豪RBAは本日(7日)、「政策金利」「3年物国債利回りの誘導目標」を“据え置き”とし、声明で「必要なら債券買い入れを拡充する用意」としました。しかしながら懸念された「ロックダウンに関する言及」はなく、「下振れ度合いは以前予想したほど深刻ではない」といった楽観姿勢を滲ませました。この影響もあり、発表直後は“豪ドル買い”に振れる場面を見せています。

ただしその後に『8日深夜より、豪メルボルンで6週間のロックダウンを実施』と報じられたことから、本稿執筆時は“緩やかに下落”しています。昨日(6日)には“75.165円”へと駆け上がった豪ドル円ですが、こうなってしまえば“上値の重さ”が意識されてもおかしくない…?

 もちろん「リスク選好」に傾斜するセンチメントを考えれば、このまま“急反落”となるかは微妙です。それでも“上値の重さ(弱含み)”が先行するといった展開は、少なくとも想定しておく必要がありそうです。「上値達成感」が醸成されてもおかしくないマーケット環境ですので…。


6月30日|不透明感を抱える中、抜け切れるか…? - 20日移動平均線

 “3ヶ月ぶり高水準(50.9)”となった「中国製造業PMI」に引っ張られる格好で、24日以来の“74.192円(本稿執筆時)”へと上値を伸ばした豪ドル円。株高に伴った“リスク選好→円売り”も重なっていますので、“上放れた”との印象も垣間見えるところです。一方でデベルRBA副総裁は本日、『今後数年にわたり政策支援が必要』『利上げは数年先の見込み』との認識を示しました。“小じっかり”とした動きを見せているものの、ファンダメンタルズ的には“まだまだ”といわざるを得ないのが実状といえます。

テクニカル的にポイントとなるのは、“20日移動平均線(本日は74.263円)”と見られます。明確に突破できれば“6/23高値(74.418円)”“6/8~6/12の50%戻し(74.658円)”が見えくる反面、そうでなければ“日足・一目均衡表転換線/基準線(同73.593円)”“6/24-29安値(73.302円)”に突き落とされてもおかしくないという分水嶺…。

「株高(リスク選好→円売り)の持続性」という不透明感を抱える状況下、「同ラインを巡る攻防戦の行方」には注目しておきたいところです。


6月25日|“基準線”を割り込むようなことがあると…?

 「新型コロナ感染第2波」が再燃したことで、マーケットは“リスク回避姿勢”へと再び傾斜しています。一方で現在のマーケットは“ドル主導”となっており、“円は蚊帳の外”といった印象があります。このため“リスク回避の円買い”は目立たず、変わって“有事のドル買い”が優勢となっているのが実状です。この影響から豪ドルは、対ドルでは“軟調推移”が目立つものの、対円では“底堅さ”も散見されています(もちろん“上値が重い”も併存していますが…)。

それでも「原油下落(23日:41ドル→本稿執筆時:37ドル)」は重石といわざるを得ず、“20日移動平均線(本日は74.171円)”を下放れたテクニカルは“芳しいとはいえない”というのが実状です。

本稿執筆時には“日足・一目均衡表基準線(同73.366円)”で何とか支えられていますが、「失速感が鮮明」であるだけに「割り込むと危険」…?やはり目先は「冴えない動き」というのを、想定しておくべきかもしれません。


6月23日|テクニカルは“改善”も、ファンダメンタルズは“芳しい”とはいえない…

 株高による“巻き戻し”にて、“74円台”を回復した豪ドル円。その後は『中国との通商合意は“終わった”』とのナバロ米大統領補佐官発言にて“73.192円”に急落する場面も見られましたが、すぐに“74円台”へ値を戻す底堅さを見せています。

ただし豪ビクトリア州(州都はメルボルン)では、「新型コロナ感染」が再拡大しつつあると聞き及びます。「ロックダウン」の可能性が警告されているとあっては、ファンダメンタルズ的には“芳しい”とはいいづらいところがあります。

テクニカル的には“日足・一目均衡表基準線(本日は73.334円)”で支えられていますので、“下げ渋り”は顕著といえます。それでも“20日移動平均線(同73.967円)”を超えると“重くなる”といった状況を考えれば…?

明確に突破すれば『話は変わってきそう』といった気配は存在していますが、現時点では『“75円回復”を目指す機運は乏しい』と考えておくべきかもしれません。


6月18日|「米中懸念」が後退で巻き戻されているが…?

 「新型コロナ感染第2波」への思惑に加え、予想を大きく下回った「豪雇用統計」を背景に、一時73円を割り込むところまで売られた豪ドル円。しかしながら「米中懸念」が後退したことを機に、その後は“下げ渋り”へと転じています。

本日の「豪雇用統計」は、正直いって“いいところが見当たらない”というのが実状です。「雇用者数全体(△22.71万人)」はもちろんのこと、「内訳(フルタイム:△8.91万人/パートタイム:△13.86万人)」も芳しいとはいえません。「失業率(7.1%)」も前回のみならず、事前予想にも届いておりません。強いて挙げれば「労働参加率(62.9%)」が幾分改善していることですが、“万遍なく悪い”というのが実状といえます。

 「米中懸念」が後退していますので、目先は「センチメントの傾き」を睨みながらといった展開が想定されますので、その「傾き」次第では“もう一段の巻き戻し”も十分に期待されるところかもしれません。それでも次第に“戻りが鈍い”へと回帰する展開は、十分に想定しておく必要がありそうです。


6月16日|“戻り売り”の好機…?

 「株高」を背景にして豪ドル円は、再び“75円台”を回復する動きを見せました。昨日は「新型コロナ感染・第2波」への懸念にて“72円台”へ売り込まれる場面が見られただけに、まさに急反発といえます。一方で“(75円台での)滞空時間”はわずかであり、その後は“74円半ば”へと押し戻されています。

本日公表されたRBA議事要旨によれば『豪経済は1930年代来の景気縮小』とされているものの、『当初予想よりも小規模』 との可能性が示されました。もっとも目新しい内容ではないだけに、マーケットの反応は限定されています。

“日足・一目均衡表基準線(本日は72.671円)”でサポートされている印象はあるものの、“6/8~6/12の61.8%戻し(75.161円)”には達しておらず、すぐ上には“週足・一目均衡表先行スパン上限(75.332円)”も控えるチャート形状。「新型コロナ感染・第2波」への懸念も燻っているとあっては、“心理的な節目(75円ライン)”では伸び悩む…?“戻り売り”を基本(好機?)と見ながら、対峙したいところです。


6月10日|「長大陰線」が出現、そろそろ「弾切れ」の匂いも…?

 月曜日のWebセミナー内でお話ししたように、「(豪ドル買いの)ポジション調整」がようやく活発化しました。“昨年5/13日以来の高値(76.789円)”へと駆け上がっていた豪ドル円でしたが、昨日には“74.463円”へ一時下押す動きを見せて、FOMC当日を迎えています。

「リスク選好姿勢」に崩れる気配が見られていない以上、「(各国中銀が行う大量の資金が)リスク資産に向かいやすい」といった流れは変わっていないと見るのが自然です。そういう意味では「もう一段の上昇」も、十分に期待できる局面といえます。

しかし「長大陰線」が出現したことで、「地合いの悪化」は鮮明です。オシレータ系テクニカルの一つ・RSI(相対力指数)も、“低下”こそしたものの、まだ“70%前後”に留まっています。さらに直近の豪ドル急騰の立役者となった「リスク回避時の豪ドル売り→ショートカバー炸裂」という流れですが、そろそろ「弾切れ」の匂いが漂い始めています。

 FOMCの結果次第という面は否めませんので、一概にいうことはできそうにありません。それでも「もう一段の調整(反落)」というのは、十分に想定し得る状況といえるかもしれません。


6月3日|不本意ながら「一旦撤退」…!?

 見誤った…。レンジ内に押し留められていたドル円が、昨日段階でまさかの“ショートカバー”発動とは…。「リスク選好姿勢」はさらに加速し、世界的に“株価は急騰”。そして為替では“円全面安”となり、豪ドル円は1/21以来となる“75.750円”へ急騰しました。

昨日記した「(オシレータ系テクニカルの)往き過ぎ」はさらに進行していますので、目先は「上昇一服感」が漂いやすいのは否めません。「利益確定売り」に押されている現状はその影響と見られ、“心理的節目(0.70ドル)”に届かなかった豪ドル/ドルもそうした動きを後押しする可能性も指摘されるところです。

ただ昨日の上昇にて、豪ドル円は「ネックライン(2/19高値:74.464円)」を一気に突き抜けた格好となっています。現在はその「ネックライン」を割り込んでいますし、「過熱感」の強さや、足元の「上昇一服感」が漂いやすい状況等を勘案すれば“ダマシ”の可能性も残りますが、昨日記した「売り場探し」というのは不本意ながら“一旦引っ込めざるを得ない”というのが実状といえそうです。取り逃すことになるかもしれませんが・・・。


6月2日|期待(ハト派色の緩和)が剥落しても、堅調推移を続けているが…!?

 RBAは本日(2日)、政策金利を発表しました。“据え置き(0.25%)”は想定通りでしたが、ポイントとなった声明内容は“マチマチ”でした。
先月28日のロウRBA総裁・議会証言に沿うように、『景気の落ち込みは想定よりも深くない可能性がある』として、景気判断は“上方修正”されました。一方で期待された“ハト派色の緩和”は、『国債買い入れ規模を拡大する用意あり』として見送られたからです。

発表後の豪ドルは“緩やかな上昇”を見せていますが、これは本日発表された「豪1-3月期経常収支(過去最高の+84億豪ドル)」を機に、明日(3日9:30)発表の「豪1-3月期GDP(事前予想は前期比△0.4%)」への期待(何とかプラスを維持する)がにわかに浮上しているためと見られます。しかしながら目先の懸念は「米中緊迫化」であり、「米抗議デモ激化」と見られます。さらにオシレータ系のテクニカルは、明らかに“往き過ぎ”も示しています。

 「豪経済の底堅さ」が意識されつつあるのは事実ですが、目先は「株価動向」を睨みつつ、「売り場探し」の局面と見るべきかもしれません。


5月29日|堅調だが、またしても懸念が…!?

 “5/21高値(71.075円)”を上抜けた豪ドル円は、“71円台”での堅調推移を続けています。一方で“200日移動平均線(本日は72.106円)”を上抜けるには至っておらず、徐々に“上値の重さ”も意識され始めています。こうした中で報じられた『香港国家安全法・可決』は“重石”となり得るものであり、さらにもう一つ、“日足・一目均衡表先行スパンの雲”にネジレが生じているという事実です。

先日(28日)の「ロウ総裁証言(追加緩和には慎重姿勢)」もありますので、2日のRBA理事会では「豪追加緩和観測」はさらに後退すると見込まれています。つまり“さらなる豪ドル買い”へとつながる可能性も残っていることになりますが、それでいて「米中懸念」はセンチメントの盛り上がりを削ぎやすく、「感染第2波」への懸念もあります。さらには「テクニカル懸念」まで浮上しているとあっては…?

まだ“崩れる”と決まったわけではなく、これら懸念を吹き飛ばす“続伸”という可能性も残っているのは事実です。しかし現状の材料を鑑みる限り、少なくとも“伸び悩む”というシナリオは頭の片隅には残しておきたいところです。


5月27日|「ダブルトップ」に続き、「攻防戦」まで突破…!?

 抜けたー!!!

「株高の連鎖」を背景にした“リスク選好姿勢”は、豪ドル円を一気に“71.785円”へと押し上げました。 その後は“上値の重さ(利益確定売り?)”が目立っていますが、それでも“直近高値(5/21高値:71.075円)”は明確に突破したのは事実です。

前記“直近高値”は、昨日も記したように「上値を巡る攻防戦」と見られるラインです。「ダブルトップ(4/30高値&5/11高値:70.156-174円)」に続き、同ラインをも明確に突破した状況は、「香港国家安全法」を巡る懸念を“織り込み済”として認識した可能性を示すものです。

もちろん「少々往き過ぎ」との印象は拭えませんし、現在の“リスク選好姿勢”もどこまで続くかも未知数であることも事実です。このためここから先(上)は“慎重さ”が求められることになりますが、テクニカル的には“さらなる上値追い”が期待される局面といえそうです。次なる上値メドは、“200日移動平均線(本日は72.114円)”辺りが・・・?


5月26日|「分水嶺」を往ったり来たり - 今度は「上値を巡る攻防戦」…!?

 「アジア株の上昇」を追い風に“100日移動平均線(70.339円)”を突破、再び“71円台”に乗せてきた豪ドル円。地合いがしっかりしつつあるように見えますが、一方で“5/21高値(71.075円)”はわずかに上回ったものの、“上値の重さ”が意識されつつあるのが実状といえます。

モリソン豪首相は本日、『7月までに経済を完全に再開』との方針を示しました。一方で『景気回復には3-5年かかる』と述べており、現在閉鎖している国境に関しては『近いうちに開放する計画はない』とも語っています。依然として「先行き不透明感」が漂う中、先日の「豪追加緩和示唆」は燻り続けています。明確に越え切ることができれば「織り込み済」との認識が頭を擡げる可能性が高まる反面、そうでなければ・・・?

前回記した時とは逆の、「上値目標達成(利益確定売りの急所)」となる可能性を考えつつ、当該ラインの攻防戦を見守りたいところです。


5月21日|またしても「分水嶺を巡る攻防戦」…!?

 リスク選好姿勢で急反発 - 再び“分水嶺”に差し掛かる…?

「ダブルトップ(4/30高値&5/11高値:70.156-174円)」を突破した豪ドル円は、想定通り“71.026円”へとさらに上値を伸ばしました。その後は“利益確定売り”に押されていますが、本稿執筆時の下値は“70.500円”に限定されています。

『必要であれば国債買い入れ規模を再拡大』という本日のロウRBA総裁発言は、“豪金利の下押し圧力”となり得るものといわざる得ません。さらに中国・全人代開催(22日~)を控えるスケジュール感は、“米中懸念・活発化”への懸念が頭をよぎります。それでも当該水準には、ジリジリと切り下がってきた“100日移動平均線(本日は70.470円)”が、展開しています。つまり当該ラインを死守することができれば、前回執筆時とは逆に「下値目標達成(利益確定売り終焉の急所)」となる可能性を秘めていることになります。

今後の方向性を見極める上で、かなり重要な「分水嶺を巡る攻防戦」。ことの成り行きを、注意深く見守る必要がありそうです。


5月19日|リスク選好姿勢で急反発 - 再び“分水嶺”に差し掛かる…?

 「株高」「原油高」を背景にしたリスク選好姿勢は、資源国通貨である“豪ドル”を押し上げました。“円売り”+“ドル売り”という両面の恩恵もあり、本稿執筆時には“70.560円”まで上値を伸ばす場面を見せています。

「豪中関係の悪化」という“ネガティブ”を抱えていることを考えれば、「少々往き過ぎ」との印象はぬぐえないところはあります。しかし「ダブルトップ(4/30高値&5/11高値:70.156-174円)」を突破したことで、テクニカル的には“さらなる上値追い”が期待できる局面ともいえます。

もちろん“100日移動平均線(本日は70.572円)”に面合わせという現状ですので、「上値目標達成(利益確定売りの急所)」という可能性は残ります。それでも“さらに突破”といった状況へと発展すれば…?

「 “分水嶺”に差し掛かっている」という認識だけは、しっかりと持っておく必要はありそうです。


5月14日|再び“下値メド”に到達 - ただし“反発の起点”にできるかは微妙…?

 本日発表された豪4月雇用統計は、「新規雇用者数(+0.07万人→△59.43万人)」「失業率(5.2%→6.2%)」共に大きく悪化しました。しかしながら後者に関しては「事前予想(8.3%)」ほどは悪化しておらず、“反応は鈍い”のが実状といえます。発表直後は“売り買い交錯”、少し時を置いて“豪ドル売り”が進行したものの、下値は“68.624円”に限定されました。

“5/7~5/11の61.8%押し(68.594円)”とほぼ合致することを考えれば、「一旦の下値メド」と捉えられやすいのは事実です。それでも前回も記した「中国との軋轢」は表面化しつつあり、「豪景気動向」も芳しいとはいえません。何より「センチメントの改善」を先んじて織り込んできただけに、“ポジティブには鈍感”という可能性が否めないところがあります。

前記「一旦の下値メド」を“反発の起点”として機能させることができるか?が目先のポイントということになりますが、現時点ではまだ“戻りは鈍い”と意識しておくべきかもしれません。


5月12日|到頭、表面化… - 中国との軋轢

 「豪経済活動の完全再開(7月まで)」との方針を背景に、豪ドル円は再び“70円台”へと押し上げられました。ピークアウトへの期待感を背景にした「世界的な株高」も、後を押した感もあるところです。一方で、昨日のセミナーでもお話ししたように、豪州には「中国との軋轢」という“スネに傷(ネガティブ要因)”を抱えています。そして『豪食肉処理場4ヶ所からの輸入を、12日より停止』と中国側が発表したことで、本日はそれが“表面化”しました。

直近の豪経済指標は“マチマチ(企業景況感は過去最低の△34に悪化、一方で企業信頼感は過去最低の△66から△46に改善)”ですが、豪景気動向は“芳しくない(極めて厳しい)”は変わっておりません。このためRBA(豪準備銀行)は、「さらなる追加緩和も辞さず」とされています。

「センチメント改善」の恩恵を最も受けた通貨の一つとして数えられる豪ドルですが、目先はやはり“戻りは鈍い”“(70円台は)上値が重い”を意識せざるを得ないところかもしれません。


5月7日|“下値メド到達→反発”は期待は募るところだが…?

 「70円台到達」を機に反落に転じた豪ドル円。本日(6日)東京タイム序盤には、“67.618円”まで下値を拡大しました。しかしながらその後に発表された「豪3月貿易収支(過去最大の黒字)」&「中国4月貿易収支(予想を大きく上回る黒字)」をキッカケに、本稿執筆時(欧州タイム序盤)には“68.815円”まで反発しています。

前記安値は“日足・一目均衡表先行スパン上限(67.668円)-50日移動平均線(同67.578円)”とほぼ合致していますので、テクニカル的には「一旦の下値メド到達」と見るのが自然です。このため“もう一段の反発”も期待されるところであり、そのメドとなるのは再び「69円ラインの攻防」と見られます。

しかし「RBA声明(5日)」では『向こう数か月で失業率は10%に上昇』『21年末でも7%を上回る』との厳しい見方を示されており、『資産買い入れ増額』も示唆されています。「豪3月小売売上高(6日)」は“過去最高の伸び(+8.5%)”を示したものの、「買いだめ需要」との見方が根強いのが実状です。

 「さらなる上値期待」も募る局面(反発)ではありますが、現時点では「上値追いには慎重姿勢」で臨むしかなさそうです。


5月1日|目先のポイントは「69円維持」の有無…

 「有事のドル買い」が解消されるにつれ、緩やかに上値を伸ばした豪ドル円。あれよあれよという間に、“70.156円:30日”へ上値を伸ばしました。一方で“上値の重さ”はそのままに、未だ「70円台定着への道筋」は覚束ないのが実状です。

前記した昨日高値は“19/12/27~20/3/19の61.8%戻し(70.164円)”にピタリと合致する水準であり、「達成感」が台頭しやすいのと見られます。それでいて「豪ドル固有の買い材料」は見当たらず、「実体経済への懸念」も根強いものがあります。現在の反落は「単なるポジション調整(利益確定売り)」と見られますが、それで“上値模索”へ再び回帰できるかといえば…?

 「テクニカルの改善(日足・一目均衡表の雲を上抜け)」を考えれば、一概にいうことができないのは事実です。それでも「株安(リスク回避姿勢)」は、豪ドルにとってはネガティブです。“さらなる下押し”は別にしても、少なくとも目先は“伸び悩む”展開か…?ポイントとなるのは、これまたピタリと“4/21~4/30の38.2%押し(69.056円)”と合致する、“現時点の本日安値(69.055円)”を維持できるかか…?


4月28日|「70円回復を目指す」は、まだ微妙…?

 「ドルひっ迫感後退」を背景に、昨日は“ドル売り”が目立ちました。特に対豪ドルでの“ドル売り”は目立ち、豪ドル/ドルが“0.64710ドル”へと上昇する中、引っ張られた豪ドル円も“69.371円”へと押し上げられていきました。一方で「ポジション調整(利益確定売り)」+「原油反落」の影響もあり、本日は“69.034円”へと一時押し下げられる場面も見られています。

「リスクセンチメント改善」の背景にあるのは、「ロックダウン解除(経済活動再開)」への期待感です。このため“ドル売り→豪ドル買い”の思惑は継続しやすいと見られますが、一方で「米原油貯蔵施設の収容余力」に対する懸念は払拭されたわけではありません。このため早くも足元では、「原油反落」が重石になりつつあります。

“直近高値(14日:69.257円)”を“終値ベースで”上回ったことを考えれば、テクニカル的には「さらなる上値追い」が期待される局面といえます。しかし目先は「69円ラインを維持出来るか?」を睨みながら、「一旦保ち合い」を想定すべき局面といえるかもしれませんね。


4月24日|テクニカルは改善したが…!?

 「原油反発」に加え、昨日は「日銀追加緩和」への思惑も高まりました。大きな影響(恩恵?)を受けたのは、「売り込まれていた産油国(資源国)通貨」と「リスク選好→円安が期待できる日本円」でした。この組み合わせの一つである豪ドル円も大きな影響を受け、再び“69.002円”へ息を吹き返す場面を見せました。一方で「抗新型コロナの治験失敗」と報じられると“すぐさま失速”しているように、まだまだ足場が固まったといえる状況ではなさそうです。

ギリギリではあるものの“日足・一目均衡表の雲(本日は65.786-68.044円)”を上抜け(横から…)した格好になりますので、「テクニカル的な改善」が見られているのは事実です。このためこれまでのような“下目線”一辺倒では、対応できる状況ではなくなってきているのかもしれません。しかしながら冒頭で記した「原油反発」は、“往き過ぎ”が背景にあることは疑いようがないところです。週初には日銀会合が行われますので、「追加緩和→円売り→さらなる豪ドル円反発」への思惑も高まろうかといったところですが、このまま“上値追い”を期待するのはいささか…?


4月21日|最終防衛ラインはもう目前…!?

 原油急落(暴落?)もあり、“上値が重い”を強いられている豪ドル円。「収容余力の限界」が背景にあるため、「限月替わりの特殊要因」と見るのが自然です。この影響にて夜間取引では“急反発(△40ドル→+1ドル)”していますが、「異常な状況」であることに変わりはありません。

本日公表された「RBA議事要旨(7日開催)」によれば、豪経済は“4-6月期が大幅マイナス”“7-9月期も低迷”との見通しが示されています。また「豪航空大手・ヴァージンの経営破綻」も“重石”となっているなど、豪ドルのセンチメントは低調といわざるを得ないところがあります。

テクニカル的に見ても、“日足・一目均衡表の雲(本日は68.432-70.080円)”にはすでに当たり、その“雲”が急激に下がっている状況でもあります。“4/15-4/16安値(67.58-59円)”が、下値を支える最終防衛ライン。これを明確に下回るようなことがあれば…?


4月14日|“高止まり”“やや上値追い”だが、認識は変わらず…!?

 中国の貿易収支は“まずまず”、輸出入は“すこぶる良好”という結果でした。豪州の新型コロナ感染者数も伸びが鈍化しており、これを見た豪ドル円は“3/9高値(69.160円)”を上回る場面を見せました。ただ“50日移動平均線(69.271円)”では押さえられており、“上値の重さ”そのものは変わっていないように見えます。

前回も記したように、“日足・一目均衡表の雲”が迫っています。テクニカル的には“芳しい”といえそうにない中、突破できれば“問題ない”が、“越え切れない”となれば・・・?

『すでにいい水準まで上昇した』との認識は、やはり持っておきたいところです。


4月10日|さらに上昇、ただ…?

 「ダブルトップ」を否定した豪ドル円は、さらに上値を伸ばしています。昨日に記した“上値メド(2/19~3/19の61.8%戻し:68.881円)”にもすでに到達しており、先ほどなどは“69円”をも回復する動きを見せています。

一方で「イースター休暇の真っ最中」ということもあり、流動性は大きく低下しています。このため「些細な要因で想定以上に動いている」印象があり、「単なるポジション調整(巻き戻し)が加速しただけ」という印象も否めないところがあります。

次なる上値メドとしては“50日移動平均線(本日は69.439円)”“3/6安値(69.583円)”辺りが期待されるところですが、ただ“日足・一目均衡表の雲”が“右肩下がり”で急激に迫っています。これを突破できれば“問題なし”ということになりますが、昨日記した「OPECプラス」は“減産”こそ決定したものの、その規模の小ささから“失望”を誘っているのが実状です。

流れに逆らう格好になりますが、『すでにいい水準まで上昇した』との認識は持っておきたいところです。


4月9日|見誤った…?

 昨日記した“3/25高値(67.691円)”を早々に突破した豪ドル円は、「ダブルトップ」を否定しました。「格下げ(AAA格付けを失う)」の可能性が燻る状況下での否定には、少々違和感を覚えるところです。

それでもこうなってしまえば、テクニカル的には“19/12/27~20/3/19の50%戻し(68.195円)”そして“2/19~3/19の61.8%戻し(68.881円)”が次なるターゲットとして期待されるところです。3/11以来の“68円台”にも達しているとあっては、なおさらです。

ただ昨日の上昇は「(イースター休暇を控えた)ポジション調整が入っただけ」との懸念が頭をよぎります。また期待されている「原油減産」にしても、依然として“不透明”というのは変わっておりません。つまり本日行われるOPECプラスの動向(行方)次第では、“急反落”もあり得る…?

もうしばらくは“小じっかり”が期待される局面ではありますが、「ダブルトップ」を否定した間なしにしては“もやもやしている”ということは、頭の片隅に残しておきたいところです。


4月8日|少し様相が異なってきたようにも見えるが…?

 「(RBAの)量的緩和の強化見送り」や「(新型コロナ懸念に)ピークアウトの兆し」を背景に、豪ドル円は“67.669円”まで上値を伸ばす場面が見られました。その後は「株高の連鎖ストップ」を背景に失速していますが、これまでとは少し様相が異なってきたようにも見えるところです。

ただ格付け大手・S&Pは本日、豪格付け見通しを“安定的→ネガティブ”に引き下げました。「(新型コロナ発の)豪経済鈍化懸念」に対して、「財政出動」で押し留めているのが現状となりますが、うまく払拭できればいいですが、うまくいかなければ「経済ダメージ」+「財政悪化」が重く圧し掛かり、引いては「AAA格付けを失う」という可能性も…?

テクニカル的に見ると“3/25高値(67.691円)”で面合わせという形状であり、「ダブルトップ」との懸念が頭をよぎるところです。完成するにはまだ“4/2安値(64.392円)”を下回る必要がありますが、ただこの見方を否定するには速やかに“前記3/25高値(67.691円)”を突破することが求められます。ただ豪ドル固有の買い材料というのは、ファンダメンタルズ的には跳び出しづらい…?

神経質な状況は続き、少し様相が異なってきたようにも見えますが、目先は“保ち合い”やや“弱含み”を想定しておく必要があるかもしれません。


4月1日|「危機的状況は脱した」という印象はあるが…!?

 「中国3月製造業PMIの急回復(35.7→52.0)」を背景に、“66.246円”へと上昇した昨日の豪ドル円。しかし根強い「新型コロナウイルス懸念(感染拡大)」に押され、結局は“65.580円”へと押し戻されていきました。「中国3月Caixin製造業PMIの急回復(40.3→50.1)」もあり、その後は“幾分値を戻して”いますが、昨日高値には“遠く及ばない(66円ライン付近)”といった状況が続いています。

「冒頭の急回復」に関して、中国国家統計局は『経済底入れを示唆するものではない』との認識を示しています。また「豪州の感染拡大時期(ピーク)」について、米金融大手・JPモルガンはレポートで『4/20』との見方を示しています。来週から本格化する「米企業決算」への警戒感まで考えれば、まだまだ楽観できる状況ではない…?

「危機的状況は脱した」との印象こそあるものの、豪ドル円に関しては“上値が重い”“下振れリスクが高い”という認識はまだまだ持っておく必要がありそうです。


3月26日|早くも「トレンド転換のシグナル」が…!?

 昨日記したポイントの一つ(3/13高値:67.735円)に達した後、今朝方にかけて“64.906円”へと急落した豪ドル円。「株高の連鎖が止まった」が背景と見られますが、本稿執筆時には“65.60円水準”へと値を戻しています。

「すぐさま切り返した」ことを考えれば、“(株価動向次第では)再び上値追い”への期待は募るところです。ただし気にしておきたいのは、「“面合わせ”という場味の悪さ」、そして「テクニカルの変調」です。特に後者は「十字線(寄り引け同時線)」の出現なだけに、「トレンド転換のシグナル」といった可能性が残ります。

 「米景気支援策」への期待感が継続すれば、シグナルを無視した“強含み”も期待されますが、ちょっと注意しておきたいところです。


3月25日|見誤った…!?

 「現金化に伴うドル需要」が緩む中、昨日は「米経済対策の議会承認」への期待が高まりました。リスク選好的な“株高”“円売り”が先行し、豪ドル円は“66円台”へと駆け上がりました。

豪ドル/米ドルに目を転じると、“4連続の続伸”こそしているものの、“心理的節目(0.60ドル)”を前に足踏みしているのが実状です。また「RBA設定の誘導目標(0.25%)」と比べて “まだ高め(0.32%前後)”の豪3年物国債利回りを考えれば、「金利低下圧力」がそう簡単に緩むとも思いづらいところです。それでも「テクニカルの要所」を突破したことで、“さらなる上値追い(反発)”が期待される局面へと移行したのは事実です。

「豪ドルを取り巻く環境」は芳しいとはいえず、まだ“巻き戻しの域”を出ていないのが実状です。それでも“もうしばらく底堅い”とは、考えておく必要があるかもしれません。次なるポイントとなり得るのは、“2/19~3/19の50%戻し&日足・一目均衡表基準線(67.157円)”、“20日移動平均線(67.381円)” 、そして“3/13高値(67.735円)”辺りか…?これらを一気に突破できれば、「流れは完全に変わった」といえるのだが…。


3月24日|「テクニカルの要所」に急接近…!?

 「(主要5中銀の)ドル資金の協調供給」ならびに「(FRBの)無制限の量的緩和」を背景に、“65.640円”まで反発した豪ドル円。セリングクライマックスを思い浮かべさす“19日の急落(60円割れは下げ過ぎ?)”を考えれば、もうしばらく“底堅い”が先行する可能性は否めないところがあります。

一方で同水準には“3/20高値(65.604円)”と共に、“3/3~3/19の50%戻し(65.676円)”が展開する「テクニカルの要所」です。明確に突破できれば“3/16高値&3/3~3/19の61.8%戻し(67.066円)”に向けたさらなる反発が期待されるものの、越え切ることができなければ…?

「何が起こるか予測できない(WHO)」との警告が続いているなど、「先行き不透明感」が払拭されたわけでもありません。「幾分和らいだ」といった印象こそありますが、ここからの上値追いに関しては「慎重姿勢で臨むべき」と見ておく必要がありそうです。


3月19日|懸念の一つ(豪利下げ観測)は出尽くしたが…!?

 本日東京タイムにおいて、豪ドルは「対ドルで2002年10月以来の安値(0.55109ドル・Bid)」へ、「対円で2009年2月以来の安値(59.849円・Bid)」へと急落(暴落?)しました。豪準備銀行の声明発表(12:30)を前に“仕掛け的な動き(豪ドル売り)”が入ったと見られます。事実「今月2回目の利下げ(0.50%→0.25%)」「量的緩和(127億豪ドルの資金供給)を開始」が発表された後には、“幾分、値を戻す”に至っています。

『噂で売って、事実で買い戻す』を地で往く動きですが、足元の急落は前記した“仕掛け的な動き”に加えて、“ロスカット(損切り)”も多分に含まれていると見られます。

「株安の連鎖」が続き、「リスク回避姿勢」は変わっておりません。これに「原油安」が重く圧し掛かっており、さらに流動性の高い「ドルへの需要(情け無用のドル分捕り合戦)」も始まっています。「豪利下げ観測」が後退(材料出尽くし?)したとはいえども、 “(豪ドル売りそのものに)違和感はない”というのが実状でもあります。

“下げ過ぎ→応分の反発”は十分に期待される局面ですが、まだまだ予断を許しそうにありません。


3月17日|まだ「強い戻りは望みにくい」…

 ドル円とNZドル円の反発に引っ張られ、昨日NYタイムにつけた“2009年3月以来の安値(64.046円)”から切り返した豪ドル円。一時は“65.813円”まで反発しましたが、その後は再び押し戻されつつあります。

豪準備銀行は昨日(16日)、NZ緊急利下げに追随する形で「19日に追加景気対策を講じる」と示しました。「豪国債の買い入れ拡充」を示唆する内容でしたが、「利下げ(0.50%→0.25%)」を合わせて実施する可能性も否定できないだけに、金利面から“豪ドル売り”が囃されやすい環境は変わっておりません。

 「下落往き過ぎ」の印象は否めませんが、現時点ではまだ「強い戻り(反発)は望みにくい」と見ておく必要がありそうです。


3月13日|“下げ過ぎ”の印象あるが、まだまだ“苦難の道”が…?

 豪ドルの下げがきつい…。「新型コロナウイルス→世界同時株安」は“リスク回避”をもたらし、マーケットを席巻しています。さらに「OPEC減産交渉決裂→原油安」も豪ドルを直撃しており、その勢いはとどまるところをしりません。「豪大規模森林火災」から派生する「豪利下げ観測」の影響もあり、上値に重く圧し掛かっているのが実状です。

一方で、株式を除くと“パニック”は幾分収まった印象があります。「世界同時株安」はさらに進行していますが、そこから派生する“円買い”は“ドル高”と相殺されており、豪ドル円の下落圧力は“幾分緩んだ”印象があるからです。“下落往き過ぎ”を考えれば、戻り始めれば“早い”といった可能性も否めませんので、注意が必要です。

ただこういう展開になってしまうと、さらに“きつい流れ”が懸念されるのが、豪ドル/米ドルです。すでに“2008年11月以来の安値”へと売り込まれていますので、“下落往き過ぎ”は明らかですが、一方で“豪ドル買い戻し”となっても“ドル買い”と相殺されるリスクが否めないからです。

マーケットは“大荒れ”の様相であり、“センチメントは最悪”といえます。そうした中でも“一方通行”はあり得ませんので、“応分も戻り”は十分に期待できる曲面と選るかもしれません。それでも豪ドルにとっては “苦難の道”が待ち受けている可能性を、まだまだ考えておく必要がありそうです。


3月11日|“リスク回避/選好(巻き戻し)”次第だが、いずれにしても豪ドル円には“きつい流れ”…!?

 最もきつい流れとなっている通貨の一つが、豪ドルです。「新型コロナウイルス」から派生する“リスク回避姿勢”に加えて、「OPEC減産交渉決裂」から派生した“原油安”も重く圧し掛かっているからです。これに「豪利下げ観測」も加わり、いわゆる“三重苦”となっている印象が否めないからです。

「各国政府・中銀が刺激策を打ち出す」との思惑から、昨日は“巻き戻し”が先行しました。しかし「陽の包み線(3/9-10を合成すると、超絶長い下ヒゲの陽線)」が描き、「(週初に空けた)窓埋め完了」も示現したドル円とは異なり、豪ドル円は「包み線には至らず」「窓も空けたまま」です。

 今朝方発表された「豪3月消費者信頼感指数」では、“前月よりさらに悪化(95.5→91.9)”も示されました。“リスク回避姿勢”および“その巻き戻し”がマーケットテーマとなっているだけに、この動向次第で「豪ドルの方向性も定まる」と見るのが自然ですが、“(前者には)反応しやすい”、“(後者には)反応しづらい”といったリスクをまだ抱えているということは、頭の片隅に残しておきたいところです。


2月20日|“わるくはない”が、払拭させるほど“よくもない” - 豪雇用統計

 前回記した「ネックライン(2/10安値:72.991円)」を割り込むことなく、昨日には「円全面安」にも引っ張られて“74.464円”へと値を戻した豪ドル円。しかし注目の豪雇用統計を経て、再び“73円台”に押し戻される場面が見られました。

「失業率」は“やや悪化(5.3%)”でしたが、「雇用者数」は“事前予想を上回り(+1.35万人)”ました。しかも内訳は“すこぶる好内容(パートタイムが△3.27万人に対し、フルタイムは+4.62万人)”でしたので、全体的には“まずまず(少なくとも悪くはない)”だったといえます。  しかしながら、マーケットに好感されることはありませんでした。これは現在の豪ドルテーマが「豪利下げ観測」に傾いており、それを払拭・後退させるほど“よくはなかった”ことが要因として挙げられるところです。

「三角保ち合い」からは“上放れ”たものの、「100日移動平均線(本日は74.420円)」では“跳ね返された”格好となる豪ドル円。対ドル(豪ドル/米ドル)では“2009年3月来の安値更新”を見せているように、「豪ドル固有の買い材料」が乏しい状況に変わりはありません。「円全面安」にはまだ引っ張られていますが、やはり“上値は重い”を意識せざるを得ない局面といえるかもしれません。


2月18日|「短期ダブル・トップ」が意識される…?

 今朝方発表された豪2月RBA議事要旨では、「利下げケースを検討した」ことが明らかにされました。これに「米アップルが売上高見通しを下方修正」との報が重なっており、豪ドルには“下落圧力(リスク回避姿勢)”がかかっている感があります。12日にかけて“74.288円”へと戻していた豪ドル円でしたが、本稿執筆時には再び“73.299円”へと押し戻されています。

テクニカル的に見ると、前記“74.288円(12日高値)”は“74.380円(2/6高値)”との「短期ダブル・トップ形成」が意識されやすくなっています。「やや右肩下がり」となっているのが若干の救いですが、すでに“2/10~2/12の61.8%押し(73.486円)”をも割り込んでしまっています。

「ネックライン」と見られるのは、“大台”とも重なる“72.991(2/10安値)”です。「リスク回避姿勢」がどのように蠢くかは未定ではありますが、豪雇用統計(2/20)に向けて『同ラインを維持できるか…?』が、豪ドル円のポイントとなってきそうですね。


2月12日|「目前に“テクニカルの壁”が…?」

 大方の予想通り、NZ準備銀行(RBNZ)は政策金利を“据え置き”ました。しかし金利見通しで“利下げを示唆”しなかったことから、NZドル円は巻き戻されました。まるで豪据え置き時と同じような動きで “70.40円水準→71.153円”へと駆け上がり、これにつれて豪ドル円も “74円台にワンタッチ(74.027円)”というつれ高を演じています。

ただし問題はここからです。NZドル円のテクニカルを見ると、日足・一目均衡表の雲下限(本日は71.209円)が目前に迫っています。これが“強い抵抗ライン”として機能する可能性を考えれば、ここからさらに上振れるかは微妙…?となるとつれ高となった豪ドル円の行方も…?

雲下限までの値幅を考えれば、豪ドル円にはもう少し“上値余地”があるようにも見えます。しかし “20日移動平均線(74.149円)”“200/100日移動平均線(74.33-35円)”が代わりに迫っていることを考えれば、あまり楽観も出来ないところ…。

30年ぶりの豪雨にて「豪大規模森林火災」が鎮火したことはサポート要因となりますが、「同水準を越え切れるか…?」に関しては、注意深く見守る必要がありそうです。


2月4日|「豪早期利下げ」は示唆されなかったが…?

 本日行われたRBA理事会では、想定通り“0.75%”で政策金利は据え置かれました。注目の声明でも「政策金利は既に非常に低い水準」とし、「追加利下げには慎重」なトーンを滲ませました。これをキッカケに豪ドルは“買い戻し”が先行しており、“72円半ば→73円前半”へと水準を切り上げています。

一方で「豪4月利下げ」を織り込む金利先物の確率は、 “65%→63%”へとわずかに低下したに過ぎません。「新型コロナウイルス懸念」も根強いものがあり、「豪大規模森林火災」の影響が出るのはこれからです。このため焦点となるのは、やはり今後も「豪早期利下げの行方」と見るのが自然です。

もちろん「やや下げ過ぎ」と呼べる状況ですので、「ある程度の戻り(もう一段の巻き戻し)」は十分に期待できるところです。それでも現時点では“1/29~2/3の61.8%戻し(73.364円)”を一先ずのメド、突破しても“1/16~2/3の38.2%戻し(73.821円)/同50%戻し(74.283円)”辺りまでと考えて、今後の行方を見極めたいところです。


1月31日|“底堅い”に移行したようにも見えるが…?

 昨日(30日)は“昨年10/10以来の安値(72.798円)”へと、さらに下値を拡大した豪ドル円。しかし『新型コロナウイルスは緊急事態』とのWHO宣言をキッカケに“悪材料出尽くし→買い戻し”が誘われている印象があり、“73.432円”へ値を戻しました。その後は一度も“73円台”を割り込んでいないなど、底堅い動きを見せています。

それでもテクニカル的には「何ら変わっていない」というのが、実状といえます。「ダブル・トップ」はそのままであり、「ネックライン(1/8安値:73.759円)」もまだ回復しておりません。オシレータ系(RSI)はすでに「下げ過ぎの域」に到達していますが、典型的な売りシグナルとされる「(日足・一目均衡表の)三役逆転」も点灯しています。

4日のRBA理事会では“据え置き”が想定されていますが、「豪4月利下げ」にまで幅を広げると“50%超”を金利先物はすでに織り込んでしまっている格好になります。「近い将来の利下げ示唆」がどの程度明らかにされるかが今後のポイントと見られますので、5日のロウRBA総裁講演も注目されますが、それでも「豪金利先安観」がすぐに後退するといった状況とはいえそうにありません。

底堅い動きを見せつつある豪ドル円ですが、現時点ではまだ「下げ基調は鮮明」と見ておく必要がありそうです。そうなると、「来週も“上値は重い”」と見ておくのが無難…?


1月30日|「ダブル・トップ」完成…!?

 「新型コロナウイルス」から派生する“中国経済→世界経済の減速懸念”は一服した感があるものの、依然として豪ドルは“軟調推移”を続けています。やはり「大規模森林火災」が重荷であり、“豪経済減速懸念→金利先安観”が拭えないと見られるからです。本日に入って豪ドル/ドルは“0.67307ドル”へ続落しており、そして豪ドル円は“昨年10/16以来の安値(73.267円)”へと下値をさらに拡げています。

豪ドル円のローソク足(日足)を見ると、“やや右肩下がり”ながらも、綺麗な「ダブル・トップ」を形成していることが窺えます。しかも「ネックライン(1/8安値:73.759円)」はすでに割り込んでいることを考えれば、「下げ基調は鮮明」といわざるを得ないのが実状です。

もちろんオシレータ系(RSI)では“下げ過ぎ”の域に到達しつつありますので、「自立反発」の可能性はゼロではありません。また週末を翌日に控えるスケジュール感ですので、「ポジション調整」の可能性も捨て切れないところです。それでも「豪ドル固有の買い材料」がなかなか見当たらないとあっては…?

少なくとも「下振れリスクは健在(依然として優勢?)」とは、考えておく必要がありそうです。


1月23日|「豪雇用統計」で反発…、ただ内訳を見ると…?

 注目の「豪12月雇用統計」は、雇用者数が+2.89万人となり、事前予想(+1万人)を大きく上回りました。失業率も前月からさらに改善(5.2%→5.1%)しており、これを見た豪ドル円は“74.960円→75.486円”へと駆け上がりました。

一方で雇用者数増は、実はパートタイム雇用(+2.92万人)がほとんどです。フルタイム雇用は減少(△0.03万人)しているなど、内訳を見れば芳しいとは言えないのが実状です。さらに豪経済には、「大規模森林火災」「新型コロナウイルス」という懸念材料を抱えています。前者の焼失規模は“実に1100万ヘクタール(日本の約3割)”に及んでおり、そして後者が発生するのは“豪最大の輸出相手国(中国)”となるからです。

金利先物で見た2月利下げの確率は“大きく低下(前日:56%→24%)”していますが、豪ドル買いがどこまで続くかは甚だ疑問…?まずは「豪10-12月CPI(29日予定)」を見極めることになりますが、今回の上昇で「下値リスクは払拭」という訳にはいきそうにありませんね。


1月21日|テクニカルは“分水嶺”に接近…?

 日経平均等の下落に伴い、にわかに“リスク回避ムード”が台頭している現在のマーケット。基本的には“ポジション調整”の域は出ていませんが、豪ドルには「大規模森林火災」、そして「中国新型コロナウィルス」といったネガティブ要因も絡んでいます。「豪2月利下げ観測」は幾分後退していますが、“押されている”現況に特段の違和感は見られません。

ファンダメンタルズ的には「豪雇用統計(23日)」次第のところはありますが、一方でテクニカル的には“やや右肩下がり”ながらも「ダブルトップ《12/27高値-1/16高値》」が意識されやすい状況となっています。もし“日足・一目均衡表基準線(本日は75.150円)”を割り込むようなことがあれば、“加速しかねない”という“分水嶺”にも接近中…。注意だけはしておきたいところです。


1月15日|「気迷い線」が出現

 米中は本日(15日)、「第1段階の署名」を行う予定となっています。しかし中国・国営企業への補助金等、解決困難な問題に対しては「第2段階以降に先送り」とされており、先行き不透明感は払拭し切れていないのが実状といえます。特に『対中関税は大統領選(11月)後まで維持』との報が重荷となっている感があり、昨日記録した“2日以来の高値(76.097円)”から豪ドル円は上値を削っています。

もちろん「中東懸念の緩み」はサポート要因であり、「豪2月利下げ観測の後退」も下値を支える要因として機能する可能性を秘めています。“崩れる”とは決めつけられませんが、ただ「豪大規模森林火災」という“景気後退要因”が燻り続けているのも、また事実です。

23日(豪雇用統計)までは主だった豪経済指標が予定されておらず、「膠着が基本路線」といえそうな状況ではありますが、しかし昨日の日足チャートでは「気迷い線(寄引同時線)」も観測されています。少なくとも目先は「76円台の重さ」が意識されると見るべきか…?


1月8日|「中東情勢」に振り回されている裏で…?

 「中東情勢緊迫化」に振り回されている格好の豪ドル円。今朝方には『イランが米軍駐留基地を攻撃』との報を機に“73.759円”へと急落しましたが、その後は『イランは激化や戦争を求めていない(ザリフ・イラン外相)』から“74円半ば”へと押し戻されています。

一部報道によれば、今回の攻撃は『早い段階でイランから警告有、米兵は全て退避済』とされています。ことの真偽は不明ですので「神経質な揺れ動き」はまだまだ続くと見るべきですが、これが本当ならば『現時点で全てが順調(トランプ米大統領)』との発言(ツイート)も頷けるところです。

仮にこのまま「リスク回避」が軽微で収まれば、次なる豪ドルテーマは「豪経済の行方」と見るのが自然です。そして「大規模森林火災(東京都の約20倍を焼失)」は豪GDPを押し下げるには十分(ゴールドマンサックス試算では△0.3%相当)な要因であり、現に「豪2月利下げ観測」はすでに増幅(金利先物の2月利下げ確率は、昨年末:38%→本日:56%に急上昇)しつつあります。

こうした中、明日(9日)には「豪11月貿易収支」、そして明後日(10日)には「豪11月小売売上高」が予定されています。テクニカル的には“100日移動平均線(本日は73.912円)/日足・一目均衡表先行スパン下限(同73.701円)”で下げ止まった格好ですが、“50日移動平均線(同74.789円)/200日移動平均線(本日は74.919円)”を下回ったことによるセンチメント悪化は否めません。「中東情勢がどうなっているか?」は不明ですが、注意しておきたいところです。


12月26日|さらに上値を伸ばしているが…?

 クリスマス休暇の真っ最中ということもあり、“流動性の低下”は否めないものがあります。ただしオセアニア市場も休場ということから、豪ドルに対する“ネガティブ要因”が跳び出しにくい環境であることも、また事実といえます。このため現在の豪ドルは“売りポジション調整(解消)”が活発化している模様であり、ジリジリと上値を切り上げているのが実状といえます。一方で「年初の記憶(1/3のフラッシュクラッシュ)」がまだ鮮明に残っているため、“積極的な上値追い”にはつながっていないのが実状でもあります。

オシレータ系テクニカルであるRSI(相対力指数)を見ると、現在は“買われ過ぎ(70)”に近づく“66.581”を示しています。トレンドフォロー的には「“12/13高値(75.968円)”ならびに”7/1高値(76.277円)”を上回れば…?」との期待が膨らむ局面ではありますが、“さらなる上値追い”には「慎重な姿勢」で臨むべきかもしれませんね。


12月19日|「豪雇用統計」を機に反発しているが…?

 注目の豪雇用統計は「失業率の改善(5.3%→5.2%)」のみならず、「雇用者数の伸び(予想:1.40万人→結果:+3.99万人)」も目立ちました。マーケットはこれを見て“豪ドル買い”で反応しており、“74.843円(12/18)”まで売り込まれていた豪ドル円は、発表直後に“75.383円”へと押し戻されていきました。 一方、詳細(内訳)を見ていくと、“芳しい”とはいい難い状況が見え隠れしています。「雇用者数の伸び」に関しては、大半が「非正規(+3.57万人)」で占められており、「正規(+0.42万人)」はほとんど伸びていないことが窺えるからです。

「豪2月利下げ」の確率(金利先物)を見ると、一応“低下(59%→47%)”していることが窺えます。またテクニカル的にも“200日移動平均線(本日は75.120円)”を回復していますので、「センチメントの改善」は疑いようがないところでもあります。それでも「底打ち→反発(リスク選好ムードに傾斜)」を謳うには“半信半疑(パワー不足の可能性?)”と考えておく必要がありそうです。


12月17日|「豪利下げ観測」が再燃…?

 本日公表されたRBA議事要旨では、「次回会合(2月)で経済見通しを再評価」との認識が示されました。「追加利下げの可能性」との思惑がにわかに再浮上しており、豪ドル売りが優勢となっています。

「5月までに利下げ(25bp)」に関しては、金利先物では“ほぼ完全”に織り込まれています。しかし一時“66%”を織り込んでいた「2月利下げ(25bp)」は、「米中リスク後退」&「中国経済指標の改善」もあって一旦“30%強”へと低下しました。つまり当該思惑がさらに高まるようなことがあると、再び“下値追い”へと転じてもおかしくないということになってしまいます。

ファンダメンタルズ的な要所というのは、明後日(19日)に予定される「豪雇用統計」と見られます。この結果を見て“次なる方向感を探る”といった展開が想定されますが、しかしテクニカル的な要所は、現在の下値を支える“200日移動平均線(本日は75.157円)”です。仮に割り込むようなことでもあれば…?

相次ぐビッグイベントの終了で、現在のマーケットは“凪いでいる”印象があります。それでも“分水嶺”に差し掛かっていることを鑑みて、注意しておきたいところです。


12月3日|“巻き戻し”先行も、センチメント改善には“パワー不足”…!?

 昨日の米ISM製造景況指数悪化(-0.2ポイントの48.1)はドル売りを促し、豪ドルを反発させました。そして“据え置き(0.75%)”となった豪政策金利を機に、さらに上値を伸ばしています。

声明では『一段の金融緩和を行う用意あり』とされていましたので、“追加緩和には含み”を残した格好となります。しかし懸念された『早期利下げ示唆』は見られておらず、何より『世界的な金融緩和見通しは後退』『豪経済は穏やかに転換点に達した』と、想定したほど“ハト派寄り”ではありませんでした。これが追い風となり、豪ドルは対円/対ドル共に“11/13以来の水準(74.765円/0.68472ドル)”へと駆け上がっています。

ただ“巻き戻し”を促すには十分過ぎる材料ではありますが、それでも金利先物が織り込む「2月まで利下げの確率」はわずかに低下(60%→52%超)したのみであり、覆った訳ではありません。つまり“もう一段の巻き戻し”が期待されるものの、センチメント改善には“パワー不足”の感が否めない…?

テクニカル的にも、対円は“11/7~11/14の61.8%戻し(74.785円)”にすでに到達、対ドルも“10/31~11/29の50%戻し(0.68416ドル)”を越え、“同61.8%戻し(0.68623ドル)”がすぐそこに見えています。明確に突破できれば“さらなる巻き戻し(75円回復等)”も期待されますが、「米中協議の不透明感」を考えれば“新たなポジティブが必要”と見ておく必要がありそうです。


11月29日|週初オープニングの“窓空け”リスクに要注意…!?

 一昨日(27日)には“74.289円”へ上値を伸ばす場面も見られたものの、「米国休場(感謝祭)」に伴った流動性低下もあり、豪ドル円は“膠着”を続けています。金利先物は“64%(来年2月まで)”の確率で利下げをすでに織り込んでしまっていますので、前回記した「豪利下げ観測」は“重石”にこそなれども、現時点では“積極的な豪ドル売り”にはつながらないと見るのが自然です。

ただし気にしておきたいのは、今週末(30日)には「中国製造業PMI」が中国国家統計局より発表されます。“前月からの改善(49.3→49.5)”が見込まれるものの、引き続き“好況/不況の分水嶺(50)は下回る”と見られる中、発表はマーケットが止まっている“週末(土曜日)”というスケジュール感です。つまり結果次第では、週初オープニングは“窓空けスタート”となる可能性がゼロではないということになるからです。

マーケットテーマは「米中協議」に集まっている中、皆さんのことですので、週初オープニングのリスクに関しては“すでに勘案済”のこと思いますが、さらに「中国製造業PMI」が重なる可能性を鑑みて、しっかりと“リスク管理”に気を割いておいて欲しいところです。


11月27日|“リスク選好”の裏で、ファンダメンタルズは”ジリジリと後退”…!?

 ロウRBA総裁は昨日、『“量的緩和(QE)”を検討すべき状況には達していない』と述べ、一部で期待された“量的緩和”を否定しました。これは“豪ドル買い”となり得る要因ですが、一方で『(QE検討前に)政策金利が“0.25%”に引き下げられる可能性あり』と述べています。

マーケットはこれまで、“あと1回(0.50%)利下げ”は想定してきました。しかし昨日の発言は「想定していたよりも利下げ余地あり」を示唆した格好であり、“さらにあと1回(計2回)利下げ”をマーケットは急速に織り込みつつあります。

「米中協議」にテーマが集中している現在、その期待感を背景に豪ドル円も“底堅い”動きを見せています。さらに「米感謝祭」を控える関係から、目先は“流動性低下⇒閑散に売りなし”も期待されるところです。それでもその裏で静かに、ファンダメンタルズは”ジリジリと後退”が進行している状況に関しては、頭の片隅に置いておきたいところです。


11月19日|豪ドルも”分水嶺”の攻防戦へ…!?

 本日公表されたRBA議事要旨では、『今回会合で利下げを検討した』ことが明らかにされました。

『必要ならば追加緩和の用意あり』『低金利の長期化は必要との認識で一致』等は織り込み済でしたが、『今回会合で利下げを検討した』は先日の金融政策報告では触れられていませんでした。このためマーケットは“豪ドル売り”で反応しており、一時“73.594円”への下押しを見せています。

もちろん現在のマーケットテーマは「思惑の揺れ動き(主に米中懸念…)」ですので、ガタッと崩れているわけではありません。本稿執筆時には“緩やかに値を戻しつつ”あるのも事実ですが、しかし金利先物で見た「2月利下げ」の織り込み度は“62%超”へ、そして「12月利下げ」も“32%超”へと上昇しています。

“50日移動平均線(本日は73.768円)/100日移動平均線(同73.649円)”を巡る攻防戦へと移行しつつあるように見えますが、「(明確に割り込むと)怖い」という状況であることは頭の片隅に残しておきたいところです。


11月14日|「最終防衛ライン」はもう目前…!?

 懸念した通り、「豪10月雇用統計」は弱い結果となりました。失業率は“悪化(5.2%→5.3%)”、雇用者数も“マイナス(△1.9万人、事前予想は+1.5万人)”となりました。弱い中国経済指標(鉱工業生産/小売売上高/固定資産投資はいずれも事前予想に届かず)も後押しした印象があり、豪ドル円は10月17日以来となる“73.798円”へと続落しました。

これで来年2月までの「豪利下げ観測(金利先物の織り込み度)」は“44%→59%”へ急上昇。基本は「米中通商協議」次第ということになるが、テクニカル的には「10/3~11/7の50%押し、100/50日移動平均線、日足・一目均衡表基準線」等が凝縮する“73.70円水準”が最終防衛ライン。維持できるか…?


11月13日|再び押し戻されたが…!?

 大方の予想に反して、NZ政策金利は「据え置き(利下げ見送り)」となりました。この影響からNZドルは急騰しており、そして“20日移動平均線(本日は74.643円)”を割り込んでいた豪ドル円も押し戻されています。

目先の豪ドルに最も大きな影響を与えるのは、やはり「米中合意の行方」です。このため“手掛けにくい”へと再び戻された格好といえますが、それでも明日(14日)には「豪10月雇用統計」が予定されています。事前予想は「失業率が横ばい(5.2%)」「雇用者数が+1万6000人」となっていますが、これが下回るようなことがあれば「追加利下げ」へと思惑が振れてもおかしくない…?

あとは結果次第ということになりますが、前記したように「(上にも下にも)動くに動けない」というレンジは“1度抜けた”格好でもあります。“そろそろ動き出す(動意づく)”との思惑は、引き続き頭の片隅に残しておくべきかもしれませんね。


11月12日|「動けない」から「動き出す」へ…!?

 「米中の第1段階合意」を巡る不透明感、「香港・デモ隊への発砲事件」が重石になっている感はありますが、現状の豪ドルは「NZドル円下落に引っ張られている」というのが実状といえます。

NZ準備銀行は本日(12日)、四半期インフレ調査にて「1年後の期待インフレ(1.71%→1.66%)」「2年後の期待インフレ(1.86%→1.80%)」を共に引き下げました。さらに明日(13日)には「25bp利下げ」も想定(金利先物の織り込み度は76%)されており、NZドルは下げ足を速めています。しかし「急激な景気後退リスク」に直面している訳ではないことから、「据え置き(利下げ見送り)」との見方も一部では存在しています。つまり割れている分だけ、“揺れ動き”につながる可能性も否めないところです。

豪ドル円のテクニカルに目を転じると、“200日移動平均線(本日は75.714円)”に押さえられた後、“20日移動平均線(同74.593円)”では支えられている格好となります。「(上にも下にも)動くに動けない」といった状況ですが、突破すれば「加速する」…?

 “目先は手掛けにくい”情勢ではありますが、“そろそろ動き出す(動意づく)”を想定しておくべきかもしれませんね…。


11月8日|“200日移動平均線”VS “75円台の壁”…!?

「米中関連のヘッドライン」にて“リスク選好姿勢”が先行したマーケットは、豪ドル円を“前日高値(75.297円)”“11/5高値(75.401円)”を上回る“75.668円”へと導きました。一方で本日東京タイム序盤には“75円割れを窺う水準(本稿執筆時安値は75.043円)”へと再反落するなど、“上値の重さ”も如実に表す動きともいえます。

ポイント(分水嶺)となり得るのは、“200日移動平均線(本日は75.763円)”と見られます。これを早期に突破できれば、「さらなる上値追い」への期待は膨らみます。一方で超え切ることが叶わなければ、「75円台の壁」が蔓延る可能性を考えざるを得ないところです。

「センチメント」に振り回されている格好ですが、「豪ドル自体の買い材料」が乏しいのは否めません。それでいてセンチメント改善を促す要因の一つ、史上最高値を更新中のNYダウには「米中合意先取り」との印象が拭えません。センチメントの改善(リスク選好の持続性)に関しては、慎重に見極める必要がありそうです。


11月7日|やはり“75円台”の壁が…!?

 “10/31高値(75.292円)”を上回る“75.401円”へと上値を伸ばす場面が見られたものの、本稿執筆時には“74円後半”へと押し戻されています。『米中合意(第1段階)の署名が12月にズレ込む可能性』との一部報道を機に、マーケットの期待が後退したからですが、「豪ドル自体の買い材料」が乏しい状況では“特段の違和感はない”ところでもあります。

もちろん現時点では“利益確定売り”に過ぎませんし、「後ズレ=交渉決裂」というわけでもありません。このため「リスク回避姿勢として機能し続けるか?」に関してはいささか疑問が生じるところですが、それでも前回記した「75円台の早期定着」は崩れてしまっています。

「米中関連のヘッドライン次第」のところはありますが、冒頭で記した“11/5高値(75.401円)”が「目先の天井として意識されやすい」という点は、頭の片隅に残しておきたいところです。


11月5日|「米中通商懸念」「早期の追加利下げ」の後退から上昇も、“75円台”は正念場…!?

 本日(5日)13:30、豪準備銀行(RBA)は「政策金利据え置き(0.75%)」を発表し、その上で先月同様「必要とあればさらなる金融緩和を準備」と述べるに留めました。「米中通商懸念」が和らぐ中、「早期の追加利下げ」も後退したことで、豪ドル円は“75円台”へと買い戻されています。

一方“75円台”というのは、テクニカル的に「一旦の達成感」が意識されやすい水準でもあります。直近高値が“75.292円(10/31)”というのも、この影響が強いと考えられるところです。

金利先物では「年内利下げ」の確率を一時“60%強”織り込んでいたものの、本稿執筆時には“25%程度”に低下しています。しかし「来年5月まで利下げ」に範囲を広げると、相変わらず“60%弱”と高水準をキープしているのが実状です。

「米中通商懸念」がこのまま和らぎ続ければ、前記“75.292円”を突破するのは無理な話ではないかもしれません。しかし「ある程度は織り込み済」という可能性を考えれば、「その道程は険しい」といわざるを得ないのが実状です。“さらなる上値追い”を目指すには、「早期の75円台定着が必要」と考えたいところです。


10月16日|「豪利下げ観測」が重荷 - 注目の「豪雇用統計」で改善できるか…?

 「米中通商懸念」「合意なきBrexit懸念」は後退し、マーケットは“リスク回避の巻き戻し”に包まれています。ポンド円は急騰、ドル円も109円台を窺おうかという中、クロス円通貨は軒並み上昇に転じています。しかし豪ドルに関しては、“戻りが鈍い”というのが実状といえます。これは「豪利下げ観測」が上値を押さえているからです。

15日公表のRBA議事要旨(追加利下げを行った今月1日分)では、改めて『豪雇用の伸びが減速する兆候有』との認識が示されました。「米中通商懸念」も後退したものの、『世界経済の先行き不透明感を払拭するには不十分』との見方は強く、これが「豪利下げ観測」につながっていると見られるところです。

こうした中、明日(17日)には「豪9月雇用統計」が行われます。「失業率は横ばい(5.3%)」「雇用者数は前月を下回る(+1.5万人)」が想定されていますが、これらはすでに織り込まれていると見られます。それでも弱めともなれば、「豪利下げ観測⇒豪ドル売り」が高まってもおかしくありません。

テクニカル的には“20日移動平均線(執筆時は72.745円)-100日移動平均線(同73.798円)のレンジ内(およそ1円幅)”で揺れ動いていますので、「居心地は悪くない」と考えることは可能です。しかし「すでに4日目に突入」を考えれば、「変動エネルギーは溜まっている」と見るのは何も無理筋ではありません。そうなれば「放れた方向には大きく動く」という可能性もゼロではないということになります。

あとは結果次第ということになりますが、雇用動向についてRBAが神経を尖らせる中、今回はどのような結果となるか?要注目です。


9月18日|豪10月利下げ観測"強まる。「米FOMC」にも細心の注意が必要か・・・

 サウジアラビア石油相の『月内に石油生産は復旧』発言を背景に、リスク回避姿勢は和らいだ印象があります。一方で昨日のRBA議事要旨は“ハト派寄り”と受け止められ、金利先物を見る限り「豪10月利下げ(25bp)」との思惑は“24%(16日)⇒42%(本稿執筆時)”へと上昇しています。こうして「リスク回避の巻き戻し」から“下支え”されているものの、「ファンダメンタルズ(金利面)」が“上値を重く”しているというのが、豪ドル円を巡る現状といえます。

こうした状況下、本日は「米FOMC」が予定されています。同じく金利先物を見ると、これまで“100%”を維持してきた「米9月利下げ」の思惑は、ここに来て“51.9%”へと低下しています。代わって「据え置き」との見方が“0.0%⇒48.1%”へと上昇しており、「米金利先安観」は幾分緩みつつあるように見えます。結果は蓋を開けるまでわからないものの、「金利面(金利格差)」から影響を受けやすいのは、やはり豪ドルと考えるのが自然です。

基本的に「米FOMC」は“米ドル”の動向を巡るイベントですが、その結果を背景にした「米金利先安観の行方」や、そこから派生する(であろう?)「リスク回避姿勢の有無」は、どちらも豪ドル円をも大きく動意づかせる可能性を秘めています。「対岸の火事」と安易に考えずに、「細心の注意」をもって臨んで欲しいところです。


8月20日|「金利先安観」は揺るがず・・・。“手掛けにくい”状況だが・・・?

 前回の当欄で記したように、「金利先安観」に押し潰された豪ドル円は“72.926円”を境に失速しました。その後は「堅調な豪雇用統計(15日)」を機に緩やかに反発し、“72円台”を再び回復する動きも見せてはいますが、「金利先安観」そのものが揺らぐ気配は見られておりません。

本日(20日)公表のRBA議事要旨では、「必要に応じて追加緩和を行う」との方針が示されています。また「非伝統的な金融政策(マイナス金利)も議論された」と、明らかにされています。「具体的な時期の言及」がなかったことが“もう一段の巻き戻し”を誘っていますが、ファンダメンタルズそのものは“何ら変わっていない”ことが示されています。

今週のポイントは「ジャクソンホール(パウエル米FRB議長講演:23日)」と見られるだけに、それまでは“手掛けにくい”展開が想定されるところです。その上で先週進行した“リスク回避の巻き戻し”も入りやすいということになりますが、引き続き“上値は限界有”と見ておくべきかもしれません。冒頭で記した“8/13高値(72.926円)”を明確に越えることができれば、話はまた変わってくるのでしょうが…?


8月14日|「米中通商懸念」後退も、「豪金利先安観」が行く手を阻む。ポイントは明日の「豪雇用統計」

 足元の豪ドル安をけん引した最大の要因が「米中通商懸念」だっただけに、この後退は豪ドル円を“72.926円”へと急伸させました。「ドル円失速」「低調な中国経済指標(小売売上高は今年4月以来の低水準:+7.6%/鉱工業生産は2002年2月以来の低い伸び:+4.8%)」もあり、本日に入ってから押し戻されていますが、“72円台”は何とかキープしています。このため“73円ライン”を突破、“8/2高値(73.157円)”を経て、“7/22~8/7の50%戻し(73.451円)”への一段高を期待する声が高まりつつあるのは、事実です。しかしこの行く手を阻んでいるのが、他ならぬ「豪金利先安観(利下げ観測)」です。

本日発表された「豪ウエストパック消費者信頼感指数(100.0)」は“予想を上回り”、「豪賃金指数(前年比+2.3%)」は“事前予想&前期と同じ”でしたので、“ネガティブ要因”とは捉えられておりません。しかし「豪金利先安観」が後退する気配は、現時点では見られていないのが実状です。

「イタリア政局不安」「アルゼンチン・デフォルト懸念」「香港デモ懸念」等、依然として不透明感は漂っています。また昨日の急伸をけん引した「米中通商懸念の後退」にしても、“このまま合意に至る”との楽観論は少数といわざるを得ません。明日(15日)の「豪雇用統計」を見てからの判断にはなるのでしょうが、今回の動意は“自ずと限界有”と見ておくべきかもしれません。


8月9日|『閑散に売りなし』に望みを託す手もあるが…?

年初来安値(70.739円)”を記録した7日には“長い下ヒゲ”を貯え、翌8日には“陽線”を描いています。テクニカル的には「短期の底打ち感」が示唆された格好であり、事実、本稿執筆時には“底堅い”動きを見せています。

一方で『NZ大幅利下げ(50bp)』は、豪ドルのセンチメントを著しく悪化させました。「米中懸念」も燻り続けていますので、ファンダメンタルズ的には「何ら変わっていない」というのが実状です。このため現時点では「方向感が定まりづらい」といわざるを得ず、いわゆる「膠着」という商状が続いています。

来週は「日本がお盆休み」「欧米もサマーバケーション」というスケジュール感ですので、“流動性の低下”が懸念されるところです。テクニカル的な上値メド(目標)としては“8/6高値(72.711円)”“7/22~8/7の38.2%戻し(72.811円)”辺りが考えられますが、メジャー通貨に比べて元々流動性が乏しいオセアニア通貨としては「仕掛け的な動き」を警戒せずにはおれないところでもあります。

『閑散に売りなし』という格言に一縷の望みを託すという手もありますが、豪ドルでそれを期待するのは…?後は流れ次第ということになりますが、現時点では「その手前(72円半ば)では伸び悩む」と見るのが妥当か…?

8月7日|予想外のNZ大幅利下げが掻き回す。目先は"材料出尽くしからの反発"の期待も、限定的か?

大方の予想通り、豪政策金利は「据え置き(1.00%)」でした。しかし「豪GDP見通しは引き下げ(2.75%⇒2.5%)」られており、声明では「必要とあらば追加利下げを実施」との意向も示されました。決して芳しいとはいえない結果ですが、マーケットはそれどころではありませんでした。引っ掻き回したのは『米中通商懸念の浮き沈み(リスク回避/選好)』、そして『予想外のNZ50bp利下げ(1.50%⇒1.00%)』でした。

「中国を為替操作国に指定」にて“71.237円”へ急落した豪ドル円は、その後「人民元安容認の思惑後退」で“72.711円”へと急騰し、終値ベースでは“71.948円”へと静かに押し戻されていきました。しかし「NZ50bp利下げ」を背景にしたNZドル急落から下げ足を強めると、“昨日安値(71.237円)/大台(71.000円)”を相次いで割り込み、“09/7/13安値(70.717円)”水準へ突っ込んだ後、下げ渋りに転じています。

「豪ドルの地合い」が一段と悪化した感があるのは否めず、「米中通商懸念」「リスク回避姿勢」もネガティブに働きやすい面があるのも事実です。しかし金利先物で「豪9月利下げ」の織り込み度を見ると、上昇しているのは“わずか(46.7%⇒66.7%)”であり、しかも発表後から見ると“じりじりと低下”してきているのが実状です。

下値のメドとしては前記“09/7/13安値(70.717円)”がまず上げられ、割り込むと“心理的な節目(70.00円)”が見えてくる格好になります。ただしその間には“09/5/18安値(70.503円)/09/4/30安値(70.265)”が控えています。一方上値のメドは“昨日からの下落の38.2%戻し(71.492円)/同50%戻し(71.725円)/同61.8%戻し(71.958円)”を一つ一つ確認しながらということになります。

「後は流れ次第」ということになりますが、「イメージは下方向」は拭えないものの、「材料出尽くし⇒反発」は十分に考えられる局面といえるかもしれません。あくまでも目先は「自立反発の範囲内」で考えるべきですが…。

8月5日|政策金利予想は据え置きも年内0%台入りは確実か?更なる下振れリスクにも要警戒

「米中懸念」は、中国人民元を“2008年来の1ドル=7元台”へと押しやりました。“リスク回避姿勢⇒円買い”と共に、“中国からの資本流出懸念⇒豪ドル売り”が強まっている格好であり、豪ドル円は“2010/5/21安値(71.842円)”を割り込んでいます。

こうした状況下、明日6日には「豪RBA理事会」が予定されています。事前予想は“据え置き”となっていますが、すでに“過去最低水準(1.00%)”にある豪政策金利の“年内0%台入り”はほぼ確実と見られるだけに、「金利面でのアドバンテージ」はないに等しいのが実状といえます。

テクニカル的には“下げ過ぎの域”に入ったと見られ、“応分の戻り”も入ってしかるべしところではありますが、「中国関連のリスク回避姿勢」のみならず、豪経済のファンダメンタルズも「決して芳しいとはいえない」といった状況が続いています。心理的な節目・70円の大台ライン”の手前にある“2009/4/30安値(70.265円)”を割り込むのは「そう簡単ではない」と見ますが、それでも現時点では「もう一段の下振れリスク」を想定しておくべきか…?

7月31日|CPI発表直後より巻き戻しが目立つも、下値不安の払拭は容易ではない豪ドル

注目の豪CPIは、事前予想を“ 上回り(+1.6%)”ました。特にRBAが重視する豪CPIトリム平均値が“(予想に反して)減速しなかった(+1.6%は前期と同水準)”が大きいと見られ、発表直後より豪ドルは“巻き戻し”が目立っています。

これを見て金利先物では、「豪8月追加利下げ」の確率が“大きく低下(28%⇒8%)”しています。しかし「年内追加利下げ」という観点で見ると、“ほとんど下がっていない(84%⇒81%)”ことが窺えます。これは現在の動きが「あくまで巻き戻しの一環」である可能性を示し、「豪追加利下げ観測」そのものは後退していないと見るのが自然ということになります。

米・欧に比べて“ハト派色が薄い”との認識は否めないだけに、緩やかに“円買い”が進行する場面も見られたのも事実です。
しかしマーケットの関心が「FOMC」へと向かう中、それ以外の動意は“限定されやすく”、「108円半ば~後半の揺れ動き」から外れることはありませんでした。

米・欧を筆頭にして、再び世界は「金融緩和(利下げ含む)」へ舵を切り始めたように見えます。そうした状況下、緩和こそしたものの「米中懸念」はまだ払拭されておらず、ここに来て「合意なきBrexitリスク」も再燃しつつあります。

「直近の下落幅&下落スピード」を考えれば、もしかしたら目先は「もう一段、もう二段の巻き戻し」を期待できる局面といえるかもしれません。それでも「リスク回避ムードは根強い」「下値不安の払拭は容易ではない」ということは、常に頭の片隅に置いておく必要がありそうです。

7月18日|「豪6月雇用統計」は予想下回るも見た目ほど悪くない。しかし、上値は限定的か?

注目の豪6月雇用統計は、失業率は“予想通り(6.2%)”でしたが、新規雇用者数は“事前予想(+9,000人)を大きく下回り(+500人)”ました。ただ内訳を見ると、悪化の主な要因は“非正規雇用(△2.06万人)”にあり、個人消費と相関性が高い“正規雇用は良好(+2.11万人)”という結果でした。これを見たマーケットは「見た目ほど悪くない」との見方が強まり、対円・対ドル共に豪ドル買いが進行しました。

一方、「豪追加利下げ観測(織り込み度)」を金利先物で見ると、昨日から“ほとんど変わっていない(64.0%)”のが実状です。このため“買い戻し”が一巡した後は、再び“伸び悩む”展開も想定されるところです。

テクニカルを見ると、対円は“日足・一目均衡表の雲の下限(本日は75.686円)”に、そして対ドルは“同じく雲の上限(同0.70347ドル)”にぶち当たっています。ここを突破できれば【もう一段の反発(上値追い)】も期待されるところですが、個人的には昨日記した【良くて“上値は限定的”】を地で往く動きのように見えます。

7月17日|明日「豪6月雇用統計」は、事前予想との”乖離具合”がポイント

「米利下げ観測」を背景にした“ドル売り”を基に、豪ドルは堅調な動きを見せています。米ドル/円の上値が重いことから対円の伸びはいまいちですが、対ドルでは0.70ドル半ばへの急反発を演じています。

一方で「豪金利先安観」も根強いものがあります。「年内利下げの確率」を金利先物は“60%超”で織り込んでおり、積極的に豪ドルを買い上がるマーケット環境とはいいづらいところもあります。そうした中での堅調推移ですので、いささか“違和感”を覚えるのも、また事実といえます。

こうした中で明日(18日)には、「豪6月雇用統計」が発表されます。事前予想は“雇用者数:+9,000人” “失業率:5.2%”ですので、まずはこの数値からの“乖離具合”がポイントと見られます。ただ先週発表された「豪6月企業信頼感」「豪7月消費者信頼感」は、豪利下げを行われているにもかかわらず、どちらも“悪化傾向”を示していました。決して芳しい状況とはいえず、これで豪雇用統計だけが好内容になったとしても…?

後は結果次第ですが、個人的には【良くて“上値は限定的”】、【悪ければ“反落”】となる可能性を鑑みつつ、発表の時を迎えたいところです。堅調推移の背景にある「米利下げ観測」の成り行きを、見極めながら…。

7月3日|「75円前半の攻防戦」がくり広げられる豪ドル/円

「25bp利下げ」を行った後も、金利先物は“70%弱”の確率で「年内追加利下げ」を織り込んでいます。このため“上値の重さ”が否めず、“センチメント悪化”も受け入れざるを得ないところがあります。
ただ“6/26来の安値(75.135円)”をつけた後は、緩やかに“下げ渋り”を見せています。“日足・一目均衡表基準線(本日は75.104円)”で支えられた格好になりますので、その下の“20日移動平均線(同75.062円)-心理的な節目(75.00円)”を含め、「75円前半の攻防戦」が目先のポイントということになりそうです。

ただ明日(4日)は「米独立記念日」を控えるスケジュール感であり、この後は「流動性の低下」が懸念されるところです。となれば、「新たなポジション構築」は手控えられやすい…?「50日移動平均線の上抜け失敗」を背景に“上値の重さ”は鮮明ですが、目先は“下げ渋り”を想定しておくべきかもしれませんね。もっとも「あくまで一時的」であり、前記「75円前半の攻防戦」の動向次第ということにもなりますが…。

7月2日|追加利下げも嵐の前の静けさ漂う。RBA総裁発言に注目!

注目のRBA理事会は「25bp利下げ」を実施しました。「2ヶ月連続」「過去最低(1.00%)」という状況でもあり、発表直後に豪ドル円は“75.40円水準”へと急激に値を落としました。しかし“約85%”を金利先物で織り込んでいたことを考えれば「予想通り」の結果であり、すぐに“発表前(75.60円)”を上回る「往って来い」を演じています。
「貿易摩擦に伴う下方リスク、世界的に見て企業投資に影響」「必要とあれば政策金利を調整」という声明は、明らかに“ハト派(条件付きで追加利下げを示唆)”といえます。しかしながら「世界経済見通しは引き続き妥当」「基調インフレ率の中心シナリオ、2020年が2%」という箇所は、決して“ハト派”とはいえません。これが「気迷い」を生じさせ、「動きを複雑」にしている印象があります。
ただ昨日の大陰線(6/10以来の76.277円を付けた後、75.430円に急反落)は、テクニカル的には 「50日移動平均線(昨日は76.112円)の上抜けに失敗」と見るのが自然です。「頭打ち⇒下落トレンド」が再開しかねない状況下、本日夕方(18:30~)には「ロウRBA総裁発言」が行われます。
米国市場休場(独立記念日:4日)に向けて、これからボラティリティは徐々に低下すると見られます。同発言をキッカケに「50日移動平均線を突破(回復)できるか…?」が、目先の豪ドル円を巡るポイントといえるかもしれませんね。


6月28日|「週明けに窓空け」の可能性を鑑み、ポジション管理を

「米金利先安観」に加え、『追加金融緩和が達成できる効果には限界がある』とのロウRBA総裁発言が加わった今週は、幾分「豪利下げ観測が後退」しました。これに「米中首脳会談への期待感」も加わったことで、対円では“74円割れ⇒75.60円(27日)”、そして対ドルでは“0.6830ドル⇒0.70ドルの大台回復”という急反発を見せています。

ただ来週にかけては、注意しておかなければならないリスク(懸念)が“2つ”存在します。1つは今週末に行われる「米中首脳会談」、もう1つは来週2日に予定される「豪RBA政策金利発表」です。

前者のポイントとなるのは、「対中関税第4弾の取り扱い」です。「発動見送り」ともなれば“週明けのギャップアップ(上方向への窓空け)”が期待される反面、「交渉決裂⇒第4弾発動」ともなれば“ギャップダウン(下方向への窓空け)”は避けられないと見られるからです。一方で後者に関しては、「0.25%利下げ」が見込まれ(金利先物ではすでに“75%”を織り込み済)ていますが、前記「利下げに慎重な発言」が跳び出したという事実です。

これまでの経緯や織り込み具合を考えれば、よりインパクトが強いのは「発動見送り」「利下げ見送り」となった場合と考えられます。しかし結果は水物ですので、けっして決め打ちするわけにはいきません。
「期待感」や「思惑」は各々にお持ちでしょうが、まずは「週明けに窓空け」の可能性を鑑みながら、「週末のポジション管理」をしっかりして欲しいところです。

6月19日|「リスク回避姿勢(中東情勢の緊迫化)」に上値を押さえられるなか迎える米FOMC

「米中懸念緩和(米中首脳会談の開催を合意)」を機に、“買い戻し”に転じた豪ドル円でしたが、「リスク回避姿勢(中東情勢の緊迫化)」に上値を押さえられています。このため“戻りが限定”されており、“6/18安値(73.930円)”を底に反発したものの、“本稿執筆時高値(74.768円)”を高値に失速気味となっています。

こうした中、本日は豪ドルの行方を左右しかねない「FOMC(米連邦公開市場委員会)」が予定されています。「米利下げの有無」「ドットチャート(金利見通しの変化)」「『忍耐強く』との声明文言の取り扱い」「パウエル議長の記者会見」等、ポイントはいくつかありますが、要は前のめり気味に織り込んできた米利下げ観測の手前、「どこまでハト派に寄るのか?」、あるいは「思ったほどハト派には寄らないのか?(まさかタカ派に寄ることはないと思いますが…)」の一点に尽きると思います。

仮に「ハト派寄り」と受け止められれば、“金利面からドル売り⇒豪ドルは買い戻し”が活発化する可能性が指摘されます。逆に「ハト派寄りではない」と受け止められると、“ドル買い戻し⇒豪ドルは下げ基調再開”となってもおかしくありません。

昨日のローソク足は「安値圏で描かれた下髭の陽線」であることを考えれば、テクニカル的には“一旦下げ止まり”と見ることが可能…。しかしファンダメンタルズ的には、前記した懸念が…。いずれにしても本日は、今週最大のビッグイベントです。米国イベントですので「豪ドルには直接関係ない」との声もあるでしょうが、「豪ドルの今後を左右する」と見ながら、神経質なマーケットと対峙したいところです。

6月13日|豪ドル下落に拍車の可能性

注目の豪5月雇用統計は「新規雇用者数(+4万2,300人)」が前月および事前予想を大きく上回りましたが、内訳を見ると、そのほとんどが「パートタイム雇用(3万9,800人)」でした。個人消費との連動性が強い「フルタイム雇用はわずか+2,400人」に留まっており、改善と見られた失業率も「横ばい(5.2%)」でした。これを“ネガティブ”と捉えられたマーケットは、豪ドル/円を「6/3安値(74.970円)割れ」へと誘っていきました。

「米利下げ観測(ドル売り)」が燻る中、「リスク回避(円買い)」は落ち着いていますので、「豪追加利下げ観測(豪ドル売り)」のみではそこまで下がっていないのが実状です。しかし金利先物から見た「豪追加利下げの可能性(確率)」は、本稿執筆時点で“7月利下げ:51%⇒72%”“年内あと2回利下げ:57%⇒66%”へと拡大しています。

やや「織り込み過ぎ(往き過ぎ)」の印象もありますが、しかし豪ドル最大の魅力である「金利メリットのさらなる低下」は避けられないと見られます。19日のFOMCにて「米利下げ観測(ドル売り)」が緩んだり、あるいは月末に想定される「米中首脳会談への期待感(リスク選好⇒円売り)」が萎んだりするようなことがあれば…?

目先は「織り込み過ぎを確認しながら…」がテーマと見られますが、新たなポジティブ要因が加わらない限り、「豪ドル下落に拍車」という可能性に関しては、努々忘れないようにしたいところです。


6月12日|上値の重い豪ドル、明日の豪5月雇用統計に注目

実際に“利下げ”が行われたものの、“材料出尽くし”と捉えられたことから、先週の豪ドルは“買い戻し”が目立ちました。しかし「年内2回以上利下げ」の確率を金利先物では“およそ55%”織り込んでいることもあり、今週に入って“上値が重い”を再び強いられつつあります。

明日10時半には、豪5月雇用統計が予定されています。「追加利下げの可能性」をロウRBA(豪準備銀行)総裁が示唆する中、織り込まれているのは前記した“およそ55%”です。仮に雇用統計が弱めとなれば、素直に“もう一段の下値追い”となる可能性が懸念されるところです。

テクニカル的なポイントとなるのは、“6/3安値(74.970円)”…。「失業率(5.1%)」「雇用者数(+1万6000人)」からの乖離具合次第ではありますが、これを割り込むようなことがあると「“年初来安値(1/3安値:72.813円)”まで主だったサポートラインが不在」という実状は、頭の片隅に入れておきたいところです。


6月3日|下落した豪ドル/円と、緩やかに値を戻す豪ドル/米ドル

「トランプ大統領発言(メキシコ関税強化)」を機に、マーケットは“リスク回避⇒円買い”へと傾斜しました。同様に“リスク回避⇒ドル買い”からドル指数は年初来高値を更新していましたが、利益確定売りもあり“次第に失速”したこともあり、先週末は“円買い/ドル売り”が強まり、米ドル/円(USD/JPY)はレンジ下限を割り込んで108円前半へと大きく下落しました。これに引っ張られたのが豪ドル/円(AUD/JPY)であり、75円ラインへ下落していきました。一方で“ドル売り”の影響もあり、豪ドル/米ドル(AUD/USD)は緩やかに値を戻すなど、豪ドル単体としては“マチマチ”という動きとなっています。
こうした中、明日4日は「豪RBA理事会(金融政策決定会合、13:30)」が行われます。金利先物から見た織り込み度は実に“99%”に達していますので、「1.25%への政策金利引き下げ(0.25%)はほぼ確実視」されているのが実状といえます(もしも据え置かれたらば、かなりのポジティブサプライズ…!!!)。
ただしそれを除けば、「トランプ米大統領は豪州への関税賦課を見送り」との報道や、わずかながらも予想を上回った「中国Caixin製造業PMI(50.2)」等、豪ドルを巡る材料はそれほど悲観するものばかりではありません。そうなると今後の利下げ継続は戻り売りを促す要因ではあるものの、“材料出尽くし”と捉えられないか…?
同時に公表される「RBA声明」や、同日発表される「豪小売売上高(10:30)」との合わせ技とはなりますが、ひとまず“リスク回避⇒円買い”も落ち着いてきた感があるだけに…。


5月21日|豪中央銀行の発言と、価格下落を抑えた3つの要因

前回会合ではサプライズ(据え置き)となりましたが、議事要旨では「雇用のさらなる改善なくば、利下げが適切となる可能性高い」「利下げが適切となる可能性が高い2つのシナリオを検討」とされました。最も大きな変更点は「“目先金利変更する強い根拠ない”との文言削除」であり、ロウRBA総裁はその後に「次回(6月)会合で利下げを検討」とも発言しています。“ハト派”であることは疑いようがなく、金利先物ではすでに“68%”まで織り込みつつあります。

もっともこの発表&発言を受けた豪ドルは、対円・対ドルともに下げてはいるものの、現時点でそれほど大きいとはいえません。これは「住宅ローン規制緩和を背景にした豪ドル買い」と「下げ過ぎ感の台頭(オシレータ系テクニカルは軒並み下げ過ぎを示唆)」、そしてとりあえず一服している「米中貿易戦争を巡るリスク回避姿勢」が上げられます。ただ1つ目はこれら発表の前であり、3つ目は“いつ吹き出すかわからない”という懸念を抱えています。

「金利に敏感な通貨」VS「リスク回避/選好に敏感な通貨」の狭間にて、神経質な動きを見せている現在の豪ドル…。「方向感が定まりづらい」が変わったわけではありませんが、想定した通り、やはり「ボラティリティは高まりやすい」という展開には少なくともなりそうですね。

5月17日|「金利に敏感な通貨」である豪ドル

豪ドルが「高金利通貨」と呼ばれたのも今は昔…。2008年には7.25%あった豪政策金利は、2016年8月以降は1.50%で据え置かれ続けています。もちろん日銀政策金利(0.1%)に比べると高いといえますが、段階的に引き上げられた米政策金利(現在は2.25-2.50%)に後れを取る状況では、もはや「高金利通貨」と呼ぶわけにはいきません。
一方で米ドルよりも、現在の豪ドルは注目が集まりつつあります。概ね膠着を続ける前者に比べて、後者のボラティリティが上がっているからです。これは豪ドルを大きく動意づかせる要因がいくつも蠢いているからです。
まず現在、世間を騒がせている「米中貿易戦争懸念」ですが、輸出の3割を中国に依存する豪州(豪ドル)は米国よりも大きな影響を受けると考えるのが、自然です。
またこれに伴い「リスク回避/選好姿勢」が揺れ動いていますが、輸出の6割を石炭や鉄鉱石等に頼る豪州(豪ドル)は、これに敏感に反応しやすい「資源国通貨(リスク通貨)」でもあります。
冒頭で記したように、すでに「高金利通貨」とは呼べない状況ではありますが、それでも「金利に敏感な通貨」であることは変わっておりません。そして“豪金利先安観”が囁かれる中、“据え置き”となったRBA理事会(7日)では一時急騰を示したのは記憶に新しいところです。
こうした中、さらに今週末(18日)は「豪総選挙(下院は全151人、上院は約半数の76人)」が行われます。『選挙は水物』『結果を見るまでわからない』ともいいますが、世論調査では「与・野党は拮抗」「ここにきて野党優勢」と流れています。仮に政権交代ともなれば、週初(20日)オープニングで窓を空ける可能性も考えておく必要があります。
いずれも「先行きが不確か」なものですが、一ついえるのは「動意づく可能性は十分」、そして確実にいえるのは「ボラティリティは高まりやすい」…。各人の見方で方向性は変わってくるでしょうが、今後の豪ドルには要注目です。