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第900回 2021年4月1日~7日までの為替見通し

2021年04月01日

次の更新までの各通貨の予想レンジは以下の通りです。

●ドル円
先週は予想レンジより1円前後、ドル高円安が進行しました。
今週に限らずという点では112円方向もあり得る値だと思います。

上値抵抗①112.023 日柄必要
上値抵抗②111.171
均衡109.467-110.589
下値支持107.764

●ユーロ円
上値抵抗130.541
均衡129.081
下値支持127.163

●豪ドル円
上値抵抗85.136
均衡83.498
下値支持78.751-80.645


バイデン政権になってから官僚がスケジュールにのっとって「こと」を運んでいる印象が強まっています。

前のトランプ政権ではトランプさんが官僚を信用しきれない事情があったからだと思いますが、トップダウンで決定されてく印象がありました。バイデン氏の場合は、ある意味、象徴としての大統領職と本人や周囲に割り切りがあるのか、ホワイトハウス主導で進行中と感じられます。

ちなみに官僚といっても根っからの公務員ばかりでなく回転ドアとよばれる民間企業出身者のケースやオバマ軍団と呼ばれる数1000名、そしてシンクタンクの存在も考えられるでしょう。

さて、今回、為替に影響しそうなボトムアップ事案として4月1日、バイデン氏の大インフレ投資構想の発表があったところに注目したいと思います。
その財源は法人税引き上げによって調達するようですが、もちろんそれだけではないでしょう。そこで4月9日の菅・バイデン初会談です。
翌日10日は米10年物国債の入札が予定されていますが、その前日に菅氏と合うわけで、
もちろん、偶然の日程ではないはすです。用意周到であり、バイデン氏から菅・日本に期待されていることは推して知るべきです。

米国債入札が不調だったり、米国債を売って財源とすれば長期金利は上昇。
これがマーケットに与える影響は小さくないと思います。
現在、ドル円は日本買いに有利なドル高円安傾向が続いていますが、日本が米国債を買い続けるために、「見返りの割安感」という意味でドル安円高となる可能性にも目配りすべきです。しかし、長期金利上昇は日本のマーケットに響きます。
用意周到さでは米官僚に引けを取らない菅サイドではその時に備えて、日銀金融政策決定会合で「突っ込んだ時に買い支える」スタイルに政策を転換したばかり。

日米ともに「抜かりなく」を合言葉にしたような連携ぶりです。
官僚以外に菅政権の政策アドバイザーも起動している印象ですね。

2022年の中間選挙を何としても勝ち、前後期8年を民主党政権でやれる! という確証を勝ち取らなければならないバイデン政権。2022年といえば2月に北京冬季オリンピック、3月に全人代、10月に共産党大会、11月米国中間選挙というイベント続きの年。
中国は冬季五輪をめどにデジタル人民元創設を掲げていますから、その絡みでバイデン政権の取り組みを眺めるといろいろなシナリオメイキングができそうです。
11月の米中間選挙で民主党が盤石となれば、そこから少なくとも2年は中国と米国の親中派、パイの大きさからグローバル志向のテック企業のビジネスチャンスが高まります。
今の米発SNS企業(例・ツイッターやYouTube、Facebook)の動きを見ているとアンチトランプの度合いが一層強まっています。

というわけで、バイデン政権は2022年中間選挙で結果を出すまでは経済対策を徹底するでしょう。為替は現在のドル高円安トレンドがどこで転換するか、それを注意しておくべき場面に来ていると思います。
というわけで日本資産を為替面でも割安に買いたい外資の存在から少なくとも6月外資決算に向け112円方向を期待しつつ、4月、菅・バイデン会談後の米国債の日本資金期待面ではドル安円高場面もあり得るという見方をしています。
ドル安、ドル高の滞留日数は短めではないかと思います。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】


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