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市場養生訓

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第859回

2021年04月27日

 多くの国の中央銀行総裁は金融緩和政策の継続とその出口に向けた準備のタイミングをどのように計るかで頭を悩ませている。
 だが例外の総裁もいるようだ。カルロス・ゴーンの逃亡先のレバノンの中央銀行総裁だ。横領の容疑でスイスの司法当局が捜査をしているようだ。通貨は暴落し破綻国家とも評されるが、中央銀行総裁までもが私腹を肥やすのにうつつを抜かすようでは国家破綻もするだろう。
 カナダの中央銀行は先週、金融緩和策の一環で続けてきた債券の購入額を25%減額することを決めた。いわゆるテーパリングだ。カナダ中銀は今年のGDPの見通しを年初の時より2.5%引き上げ、6.5%とした。インフレ目標の達成時期も年初の時の見通しよりも前倒しして来年下半期とした。ワクチン接種の進展とその後の景気拡大に対する自信からだ。ちなみにカナダはワクチンの余剰が見込まれる米国からのワクチン供給も受ける。米国がカナダとメキシコにワクチン供給を決めた後に訪米した我が国の首相もワクチン供給を大統領に依頼すればよかったと思うのだが。
 テーパリングのタイミングは金利や為替レートにも影響する。カナダドルは中銀の決定を受けて買われ対米ドルで1%ほど上昇した。その後も堅調に推移しドルカナダの直近のレートは1.2405水準だ。カナダ国債は売られ、イールドは上昇した。
 他の主要な中央銀行は概ね現在の金融緩和政策を維持するところが多い。ECBの総裁は先週、テーパリングは時期尚早とし、年後半に景気回復が強まっても現行の増額したペースでの債券購入を維持すると言明した。政策決定会合を終えた日本銀行もほぼ同様なスタンスだ。
 注目のFEDだが、FOMC(連邦公開市場委員会)が今日明日の二日間開かれる。ワクチン接種が当初予定した以上の早いペースで展開し、失業保険申請者数や小売売上高など最近の経済統計も景気回復基調を示すが、パウエル議長は従来の緩和姿勢を変えるつもりはないようだ。インフレ率が2%を十分に超えるまでは政策変更はないとのスタンスだ。恵まれない人々が労働市場に戻るまでは緩和政策を維持する方針だ。
 ただ金融市場では年後半の利上げを予想する市場参加者が少数だが1か月前に比べれば増えている。これはFEDが短期金利を0.25%引き上げるというよりもテーパリングの開始による先物金利上昇の可能性を見ている。上がったところで売ればいい。
 その点で明日のパウエルの記者会見で何らかのテーパリングの可能性が示唆されるか。そこが注目される。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。


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