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市場養生訓

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第844回

2021年01月05日

 パンデミックの中で迎える新年、良い年になることを。
 IMFから世界の外貨準備の通貨構成の内訳が発表された。昨年第三四半期末の統計だ。為替レートを考えるうえで参考になりそうなポイントを列挙する。

1) ドルの割合(60.46%)はこれまでの最低水準に近い。絶対額では増加しているが割合は長期低減傾向にある。ドルからのシフトが加速しているわけではないが、底流で燻ぶっていることが伺われる。

2) ユーロの割合(20.53%)は若干の増加傾向に見えるが、この3年間は20%台で安定している。本来ならば世界で二番目の通貨としてドルの受け皿の役割があるが、数字を見る限り十分果たせていない。

3) 人民元の割合(2.13%)からは国際通貨として位置づけるのは難しいが、毎期着実に増加傾向を示している。この1年の四半期ごとの増加率は6ポイントずつと一定している。これは中国が人民元の国際化の進展をコントロールしていることを示す。

4) 円の割合(5.92%)は前期に落ち込んだが、すぐにリカバーしたところを見ると増加傾向が続いていると判断できる。ドルの受け皿の一つになっている。円の安全通貨としての需要は短期的、投機的取引に留まらず、中長期的なポートフォリオの構成上必要不可欠になっていると考えられる。

5) ポンドの割合(4.50%)は国民投票によるBREXIT決定後減少傾向を見せ、2017年から円に抜かれたが、このところ安定している。すったもんだの末合意ありのBREXITでまとまった今後のポンドの割合がどうなるか。

6) カナダドルの割合(2.00%)は増加傾向だ。一部ドルからのシフトが考えられる。

7) 世界の外貨準備総額は12.2兆ドルに増加した。史上最高水準だ。これは世界的金融緩和による流動性の増加を反映している。それにドル安による他通貨のドル評価額の増加も要因の一つだ。

以上です。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。


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