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第726回 FOMCと日銀会合は無風見込みで、当面はポンドの行方に注目

2020年09月14日

 周知のとおり、今週は15-16日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、16-17日に日銀金融政策決定会合が行われる中銀ウィーク。とはいえ、既に米連邦準備理事会(FRB)は8月のジャクソンホール会議で新しい政策指針を打ち出しており、今回は取り立てて材料視されるような新味のあるものは出て来ないと見られる。
 むろん、日銀の政策方針にも特段の変更はないと見ていいだろう。ただ、新首相選出後の会合であるだけに、会見での黒田総裁の発言にはしっかり耳を傾けておきたい。「これまで通り、政府との協力関係は重要」などといった発言があれば、それは相応に市場で評価されやすい。少なくとも円高方向に大きく振れる可能性は低いと見られる。

 それでも先週のドル/円が極めて狭いレンジ(105.80-106.30円)内でのもみ合いに終始したのは、中銀ウィークを控えての手控え、様子見というよりも、投資家から「妙味なし」、「興味なし」の烙印を押されてしまった結果という色合いが濃い。
 なにしろ、目下はポンドやユーロの値動きの方がずっと投資家には興味深く、其々に手掛かり材料も事欠かない状況となっているわけであるから無理もない。
 先週は、まず7日に英国のジョンソン首相が発した声明によって、英国が欧州連合(EU)と自由貿易協定(FTA)を締結できないまま移行期限を終え、無秩序な離脱に陥る可能性が意識されることとなった。むろん、英首相がEU側に揺さぶりをかける戦術の一環とも捉えられるが、少なくとも好んでポンドを買い上がる雰囲気ではない。
 翌8日からは、英国とEUとの間で首席交渉官級の協議が10日まで行われたが、結局のところ何ら進展は見られなかった。まして、10日にはEUが英政府に対して「EUと昨年合意した離脱協定の一部を変更する方針を含めた英国の“新しい国内市場法案”を今月末までに撤回せよ」と要求した。
 あまりに手前勝手な英国側の「やり口」に対するEU側の嫌悪感は相当なものであろうと推察することは容易である。これでは、まとまるものもまとまるはずがなく、基本的にポンドはしばらく下落基調を辿り続ける可能性が高いと見ておかざるを得ない。
 9月2日以降、大きく下落しているポンド/ドルは、足下で一目均衡表の日足「雲」のなかに潜り込み、6月安値から9月高値までの上げに対する半値押しの水準をも下回った。61.8%押しの水準には現在、ちょうど89日移動平均線が位置しており、目先は同水準の節目が下値の目安になりやすい。むろん、少し長い目で見れば一段の下値余地を探る可能性が大いにあると見られる。

 また、9日には欧州中央銀行(ECB)が定例理事会を開催し、基本的に従前の政策は据え置かれることとなった。事前に一部で(PEPP)の規模を拡大する可能性が囁かれていたことや、記者会見におけるラガルド総裁の発言が想定よりもタカ派的と市場で捉えられたことなどによって、このところ弱気に転じていたユーロ/ドルがやや持ち直す動きを示している点は見逃せない。
 結果、ユーロ/ドルは8月初旬から形成していた上昇チャネルのなかに値を戻す格好となり、9月初旬以来続いていた下落基調にはひとまず歯止めが掛かっている。目先は、再び21日移動平均線を上抜ける動きとなるかどうかに注目しておきたい。
 とはいえ、ラガルド氏の発言の端々には足下のユーロ高を嫌気し、けん制したいとの思いが込められていたことも事実。「通貨切り下げ競争に与するつもりは毛頭ないが、域内の物価上昇率が低迷し続けるのは問題」といった考えを抱くFOMCメンバーも少なくはないだろう。
 当座の戦略としては、1.1830ドルを軸とした1.1760-1.1900ドルのレンジ内での値動きを想定し、短期できめ細かく対応する算段で臨みたいと個人的には考える。
(09月14日 09:15)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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