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YEN蔵の外国為替見聞録

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トルコリラは一旦安値から反発

2021年04月30日

新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント


【トルコリラは一旦安値から反発】

バイデン大統領は24日に1915年にオスマントルコ帝国によって行われたアルメニア系住民の殺害をジェノサイド(民族大量虐殺)と表現して犠牲者を悼む声明を発表しました。
これに対してNATO(北大西洋条約機構)の同盟国であるトルコは最も強い言葉で拒絶、非難すると反発しており米トルコの関係が悪化しています。
ただバイデン大統領は23日にエルドアン大統領と電話会談を行っており、そこでジェノサイドの認定や理由などの説名を事前に行いました。6月に行われるNATO首脳会議に合わせて会談を行うことをも申し合わせており対話は継続される模様です。
エルドアン大統領は26日に、29日の夕方から5月17日朝までのラマダン(断食月)明け休暇の終了までロックダウンを導入することを発表しました。夏までに感染拡大を抑えて外国人観光客を迎えたいようです。

USD/TRY 日足BIDチャート

ドルトルコリラは26日に8.4809リラまで上昇し、3月22日の高値8.4573リラを超えましたがダブルトップとなって8.16リラ付近に下落しています。ここまでサポートされていた25日移動平均線の位置する8.0772付近が短期的なサポートで、ここを抜けると4月15日の安値7.9943リラ付近がターゲットになります。
このレベルが維持されるようならリラ安傾向は続き8~8.5リラのレンジを予想します。

TRY/JPY 日足BIDチャート

リラ円は26日に12.686円まで下落しましたが13.337円まで反発しています。一目均衡豹の転換線が13.096円に位置し短期的なサポートになっています。基準線の13.239円を上抜けしています。25日移動平均線が13.411円付近に位置し、ここがレジスタンスになっています。ここが抜けられなければ12.686~13.411円のレンジ、上抜けすれば50日移動平均線の13.67円付近への上昇を予想します。

【堅調な地合いの南アランド】

南アフリカのコロナ感染者数は157.8万人(ジョージワシントン大学HPより)ですが順調に減少しており、2月以降は外出制限などが段階的に緩和されて経済活動が再開されています。
このような中で中央銀行の利上げ観測も浮かんできており、そのことがランドをサポートしています。

USD/ZAR 日足BIDチャート

ドルランドは16日に14.1336ランドと昨年1月以来のドル安ランド高レベルに下落しました。
ランドは堅調な流れが続いており25日移動平均線が位置する14.45ランド付近が短期的なレジスタンスになっており、ここが抜けなければ14.13~14.45ランドのレンジを想定します。14.13ランドを下抜けした場合は節目の14ランド、2020年1月の安値の13.9326ランド付近への下落を予想します。


ZAR/JPY 日足BIDチャート

ランド円は29日に7.684円と直近の高値まで上昇しました。25日線が7.519円、一目均衡表の基準線が7.456円に位置し、ここが短期的なサポートとして機能しています。このレベルをサポートできれば2019年12月の高値7.815円を目指す動きを予想します。

【貿易赤字でペソ安に】

27日発表されたメキシコの3月貿易収支は30.04億ドルの赤字と予想の30億ドルの黒字を大きく下回る赤字となりました。
2月の寒波の影響でメキシコでは大規模な停電が発生しました。寒波の影響で自動車生産や輸出が減少したことが貿易赤字の原因になりました。
またここのところ問題になっている半導体の不足で自動車メーカーの生産停止が起こっています。GM、フォード、トヨタは半導体の不足でメキシコの工場の生産を削減しました。
またフォルクスワーゲンは来月に一部の車種の生産を一時停止するとしています。

貿易赤字を受けて27日のメキシコペソは対ドルで1%ほど下落しました。

USD/MXN 日足BIDチャート

ドルメキシコペソは20日に19.7757ペソまで下落しペソの高値となりました。しかし貿易赤字を受けて20.03ペソ付近までドル高ペソ安になっています。
20.0925ペソに25日移動平均線、20.2154ペソに50日移動平均線、20.2770ペソに一目均衡表の基準線が位置しレジスタンスとして機能しています。このレベルを抜かなければドル安ペソ高は継続と思われます。
19.7757ペソを下抜けすれば1月21日の安値19.5406ペソがターゲットになります。

MXN/JPY 日足BIDチャート

ペソ円は29日に5.473円と直近高値まで上昇しました。25日移動平均線が5.404円に位置しここが短期的なサポートになっています。
5.667円付近が昨年2月の下落前のサポートレベルで、ここが当面のレジスタンスレベルと思われます。5.4円付近がサポートされれば5.4~5.667円のレンジ、5.4円を下抜けした場合は3月18日の高値と50日移動平均線が位置する5.36円付近への下落を予想します。

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プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


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