新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【トルコリラの材料と予測】
11日発表のロイターの調査によるとトルコ中央銀行は17日の会合で金利を据え置くとともに、利下げ開始時期を今年第4四半期に遅らせると予想しています。今年年末時点の政策金利の予想中央値が16.5%としています。
IMFは2021年のトルコの経済成長を5.75%と予想しましたが、22年以降は低水準の成長トレンドに戻るとしてきました。
14日にバイデン米大統領とエルドアン・トルコ大統領は初の会談を行い、エルドアン氏は「実りのある率直な話ができた、バイデン氏は前向きで建設的だった」と述べました。しかし具体案は何もなくトルコリラをサポートするほどの材料にはなりませんでした。
トルコ中銀は政策金利を予想通り19%に据え置きました。
USD/TRY 日足BIDチャート
ドルトルコリラは一目均衡表の雲の上限の位置する8.25リラがサポートされ、8.6915付近に上昇しています。FOMCの結果を受けてドルが堅調なこともあり前回高値の8.7464付近を上抜けすれば8.8リラ付近への上昇を予想します。
TRY/JPY 4時間足BIDチャート
リラ円は日足の一目均衡表の雲の下限が位置する13.20円付近がレジスタンスになり12.70円付近まで下落しています。13円付近がレジスタンスとなり下落トレンドが続いており12.60付近への下落を予想します。
チャートはドルトルコリラは日足、リラ円は4時間足、一目均衡表、5,20,60日移動平均線、RSI、MACD、ADX
【南アフリカの材料と予測】
13日に閉幕したG7サミットではゲスト国としてオーストラリア、南アフリカ、韓国が招待されモディ・インド首相もオンラインで参加しました。ジョンソン首相はこれらゲスト国を含めD(Democratic)11と呼びアピールしました。民主主義国の結束をアピールするとともに豪、南アといった資源国を取り込む意図もあったようです。
USD/ZAR 日足BIDチャート
FOMCの結果を受けてドルが上昇すると、ドルランドは14.1516ランドと5月17日以来のドル高になっています。ここまでレジスタンスになっていた13.77付近に一目均衡表の基準線(13.789)、転換線(13.7704)、20日移動平均線(13.8119)が位置し短期的なサポートになっています。
一方で14.109に60日移動平均線、14.2735に一目の雲の下限が位置し、このレベルがレジスタンスとして意識されます。13.77~14.27ランドのレンジを予想します。
ZAR/JPY 日足BIDチャート
ランド円は8.162円からの下落トレンドが続いています。一目均衡表の基準線が位置する7.93円付近のサポートを下抜けして7.8円付近に下落しています。
7.8円付近の短期的なサポートを下抜けすると60日移動平均線の位置する7.72円一目の雲の上限の7.64円付近への下落を予想します。
チャートは日足、一目均衡表、5,20,60日移動平均線、RSI、MACD、ADX
【メキシコペソの材料と予測】
14日に格付け会社ムーディーズは中間選挙で連立与党が議席数を減らしたことによる経済に対する影響は限定的としました。
FOMCを受けて全般的にドル買いになっています。特に新興国通貨は米国の利上げ局面ではドル買い新興国売りになります。それは金利面からの新興国のメリットが薄れるためですが、今回はワクチン接種率が低いことや、経済の回復が米国に比べて劣ることもドル買い新興国売りにつながる可能性があります。
USD/MXN 日足BIDチャート
ドルメキシコペソは6月9日の安値19.5881ペソから反発、一目均衡表の雲の下限が位置する20.05ペソ付近がレジスタンスになっていましたが、FOMCを通過してここが上抜けしました。20.6117ペソまで上昇しましたが20.70ペソに一目の雲の上限が位置し短期的なレジスタンスになっています。
ここが抜けなければ20.05~20.70ペソのレンジ、20.70が上抜けした場合は20.10ペソ付近への上昇を予想します。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ペソ円は6月9日の高値5.578円から5.358円まで下落しました。サポートされていた一目均衡表の基準線が位置していた5.5円付近がFOMCを受けて下抜けして、一目均衡表の雲の上限、60日移動平均線が位置する5.43円付近が短期的なレジスタンスになっています。ここが上抜けできないと一目の雲の下限の5.25円付近への下落を予想します。
チャートは日足、一目均衡表、5,20,60日移動平均線、RSI、MACD、ADX