新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【介入効果があまりないリラ】
1日に行われたトルコ中央銀行のドル売りリラ買い介入の効果は限定的で、ドルトルコリラは13.80リラ台とドルの高値圏で推移しています。
USD/TRY 1時間足BIDチャート
8日にエルドアン大統領は低金利によってインフレと為替変動を抑えると述べました。中央銀行の為替介入でも外貨準備は問題ないと発言しました。
16日にトルコ中央銀行の金融政策発表があり、ここでは政策金利の15%の据え置きが予想されています。金融引き締めのスタンスを示さない限りはリラの本格的な反発は望めないでしょう。
ただドルリラは3日の高値13.8634リラまで上昇した後は、そのレベルで推移し14リラがレジスタンスになっています。14リラを上抜けできなければ金融政策の発表までは13~14リラのレンジを予想します。
TRY/JPY 1時間足BIDチャート
リラ円は8.1円まで下落しましたが、介入で一時9.113円まで反発しました。8円付近がサポートとなり8~8.5円のレンジを予想します。
【第3四半期の成長は減速】
週明けのランドはオミクロン株が他のコロナウイルスよりも症状が明るい傾向があることが明らかになってくると、じり高で推移しています。
7日に発表された第3四半期のGDPは前期比1.5%減となり予想の1.2%減少を下回りました。前年比では2.9%増加となり予想の3.5%を下回りました。内訳をみると前期比で農業が13.6%減少、製造業が4.2%減少、鉱業が0.9%減少、貿易が5.5%減少する一方で金融が1.2%増加しました。
7月に起きたズマ前大統領の収監に抗議する暴動の影響が出ました。
オミクロン株への懸念が薄れて市場がリスクオンの流れに戻るとドルランドは3日に16.138ランドまで上昇後は9日に15.6599ランドまでドル安ランド高の流れとなりました。
その後は16ランド付近まで上昇しています。
USD/ZAR 週足BIDチャート
16.40ランド付近は19.35~13.38の50%戻しに当たり長期的に重要なレジスタンスとして機能しています。一方で15.58付近が50%戻し、15.60付近に週足一目均衡表の雲の上限が位置し、ここがサポートされれば15.60~16.40のレンジを予想します。
ZAR/JPY 週足BIDチャート
ランド円も6.87円付近が5.595~8.162円の50%戻しに当たりサポートとして機能しています。ここが維持できれば6.87~7.3円のレンジを予想します。
【ペソは堅調な動き】
リスク回避の流れを受けてドルペソは11月26日に22.1447ペソまで上昇しましたが、リスク回避の流れが一服するとドル安ランド高方向の流れが続いています。26日には原油価格も急落しましたが、その後の原油下落にもかかわらず、ペソは比較的堅調に推移しています。
USD/MXN 日足BIDチャート
しかし20.85ペソ付近は11月に上抜けするまでレジスタンスになっていたレベルで、ここが短期的なサポートとレベルになっています。
このレベルが維持されれば20.85~21.30のレンジを予想します。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ペソ円は11月26日に5.089円まで下落しましたが、その後急反発し8日には5.448円まで上昇しました。5.10円付近は4.22(昨年安値)~5.665円(戻り高値)の38.2%戻しに当たり中期的にはこのレベルが維持され上昇トレンドは継続となりました。
ただ5.5円付近には一目均衡表の雲の下限が位置し、短期的にはレジスタンスとなり5.3~5.5円のレンジを予想します。