マネパの豪ドル特集

5日連続陽線の後は上げ渋るも84円割れは買い戻されて確り
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2021/05/06
マネーパートナーズ

豪ドル円の5月5日終値は84.592円、前日比0.313円高と反発した。取引レンジは84.685円から84.202円。
4月23日から4月29日まで日足は5日連続の陽線で上昇し、29日未明の米FOMC後に85円台に到達したものの、その後は上昇一服で新たな高値更新へ進めず、5月1日早朝に84.142円まで下落したところでは84円台を維持したが、4日深夜には83.928円まで下げて84円をいったん割り込んだ。84円割れは押し目買いされて戻したものの4日の前日比は0.392円安となった。米長期債利回りが低下傾向を続けたものの4日はイエレン米財務長官が利上げに言及したことでドル買い隣豪ドル米ドルが下げたこととドル円も109円ぎりぎりのところまでいったん下げたことが影響した。
5日は豪ドル米ドルの4日深夜からの反騰を継続、ドル円も5日午後からはやや軟調な推移だったが109円台序盤でしっかりし、前日比の下げ幅を解消した。5日は米経済指標が市場予想を下回ったものの好調さを維持、米連銀高官複数がテーパリングについての議論は時期尚早として忍耐強く金融緩和を継続する姿勢を示したこと、イエレン財務長官も利上げを予想したり利上げを支持する旨の発言ではないと市場を落ち着かせたことで米長期債利回りが低下、NYダウが取引時間中及び終値ベースでの史上最高値を更新したことでリスク選好感が強まって豪ドル米ドルが上昇したことが豪ドル円の反発に寄与した。
豪ドル米ドルは2月25日高値0.80067ドルから4月1日安値0.75319ドルまで下げたところから持ち直して来たが、4月20日、26日、29日と三度の0.78ドル超えを売られ、5月1日早朝安値0.76955ドル、4日深夜安値0.76748ドルと安値を切り下げている。4月1日への下落は米長期債利回りの上昇、その後の反騰は米長期債利回りの低下が背景だったが、米10年債利回りが4月22日から29日まで上昇したところから再び低下した局面で豪ドル米ドルが下げるなど、米長期債利回り動向と豪ドル米ドルの動きにややズレも生じている。
NYダウは5月5日に前日比97.31ドル高と上昇、取引時間中の最高値を更新するとともに終値ベースでの史上最高値を約3週間ぶりに更新した。米10年債利回りの5月5日は1.56%台から1.62%台のレンジだが、終値ベースでは前日比0.02%低下の1.57%であり、4月15日の1.52%台から4月29日に1.69%台へ上昇した後は低下傾向が続いている。
豪ドル円はドル円の上昇基調と豪ドル米ドルの反発局面がうまくかみ合って3月24日安値の後は4月9日、4月23日と底上げをして戻り高値を切り上げている。米雇用統計を強気で通過すれば3月18日高値85.444円超えへ挑戦する可能性のあるところだ。

豪中銀理事会は5月4日の理事会で政策金利と3年物国債利回りの誘導目標を0.1%で現状維持とした。ターム物融資制度や債券購入プログラムの条件も維持した。声明では世界経済は新型コロナウイルスのパンデミックから回復を継続して成長見通しは2021年、22年ともに力強いとし、豪経済の回復も予想よりも力強く継続する見通しとした。中銀のシナリオでは、GDP見通しを2021年に4.75%、2022年に3.5%とした。また失業率については2021年末で5%前後(前回会合では6%)、2022年末で4.5%程度(同5.5%)の見込みとした。物価上昇率については4-6月期に3%を超えるものの、2021年が1.5%、2023年半ばで2%とした。
豪中銀は7月の会合で3年物の利回り目標の対象とする国債を2024年4月満期から2024年11月満期に変更するかを検討するとした。また7月会合では1000億豪ドル規模の債券購入プログラム第2弾が9月に終了した後の将来的な債券購入についても検討するとしたが、ターム物融資制度は延長せずに6月30日で終了するとした。
豪中銀は完全雇用に戻り物価が目標と一致するのを支援するために金融緩和を維持し、少なくとも2024年までは政策金利を引き上げないとの姿勢を改めて示した。経済見通しを上方修正したことにより、今後は7月の理事会で量的緩和規模の縮小に入り、先行きの利上げへの準備期に入る姿勢へ向かう可能性が高まるのかどうかが焦点となってくる。
中国の成競業駐オーストラリア大使は豪州で中国人に対する4月29日に開かれた豪中ビジネス評議会(ACBC)の会合で、出入国規制が解除されても大きな利益をもたらす中国人旅行者の回復を期待しないように警告する発言を行った。「中国人社会への人種差別が増えている」「中国人旅行者が戻るための障害となるかもしれない。この国は中国人旅行者が来ることを歓迎しているかどうか疑問が生じるだろう」と述べたと豪紙が報じた。豪州を訪問した中国人旅行者は2019年に年間144万人となり、124億豪ドルを使ったとされ外国人旅行者全体の27%を占めて二位の米国人39憶豪ドルを大きな差を付けて首位となっていた。豪中関係が悪化する中での中国側からの揺さぶりとみられる。