西本豪のFX初心者⇒中級者の教科書
FX初心者がマーケットのギャップから相場を分析する方法
FX初心者が相場を分析する上で、最も難しいことの1つとして『他のマーケットと比較してトレードを行う』というポイントがあります。
今回は、なかなか他では語られることのない、初心者トレーダーが他の相場と比較しながら為替相場を分析する方法についてお話しさせていただきたいと思います。
もしお時間が許されるようであれば、今回も最後までお付き合いいただけましたら幸いです。
金融市場全体から相場を分析すること?
はじめに、皆様には『金融市場全体からFX市場を分析することの大切さ』について知っていただければと思います。
一般に市販されている『FXの初心者のために書かれた教本』等を見てみても、チャート分析やトレード方法の解説についてばかりが記載されており、金融市場全体について語られている本はなかなかありません。
しかしながら、実は、皆様が想像していらっしゃる何十倍、何百倍も、他の相場の影響を受け為替相場というものは成り立っているものだったりいたします。
例えば、一見すると為替とは全く関係ないように感じられる皆様が加入されている『保険』も、金融市場に非常に大きな影響を与えることがあり、保険の動向によりトレーダーが一喜一憂させられることがあるほどです。
こういったお話をさせて頂きますと、必ず、「信じられない!」とおっしゃられるかたも出てくるのですが、それほど金融市場は様々な面で複雑に絡み合ったものとなっているとお考え頂ければと思います。
それでは、ここにいらっしゃるFX初心者の皆様が中級トレーダーを目指していただけるよう、続いては、金融市場全体からFX市場を分析することの基礎となる、為替相場と日経平均株価の関係性について学んでいただければと思います。
為替と日経平均株価の関係
保険と為替相場の関係性よりも、日経平均株価と為替相場の関係の方が、その両者の関係性があることについて何となくイメージしやすいかと思います。
日経平均株価 | |||
---|---|---|---|
上昇 | 下降 | ||
ドル円相場 | 上昇 | 連動 (強気) |
非連動 (違和感) |
下降 | 非連動 (違和感) |
連動 (弱気) |
上記の表をご覧になっていただけるとお分かりになっていただけるかと思いますが、基本的に日経平均株価とドル円の株価が連動しているときに『強気』『弱気』と言う意思表示がハッキリして、連動していないときには『違和感』という定義になってきます。
こちらの表で示した日経平均株価とドル円の動きについてですが、金融市場全体から相場分析する上での基本中の基本になっているので、是非、頭の片隅に置いておいていただければと思います。
相場が連動しない違和感
しかしながら、ここで気になってくるのは「相場が連動する時としない時では、一体どのような違いがマーケットに起こっているのか?」という具体的な中身についてですよね?
実は、この違和感について考えていくことが、FXの醍醐味となっていたりします。
例えば、日経平均株価だけが大上昇し、ドル円相場が動かない(どちらかと言うと少し上げ気味)と言う状況が起きた場合、その相場に関して必ず何かしらのバイアス(力)がかかっています。
もしかしたらそれは、日銀による発言であったり、アメリカ政府の意向であったり、その他、諸外国の主要人物のスキャンダルであったり、もしくは金融引き締め、または金融緩和が要因となっているかもしれません。
しかし、そうした状況に相場が陥っているときは、必ず『何処かに無理が生じている状況』であり、最終的に相場は「無理が生じている状況を解消しよう!」として動き始めます。
もし、相場の違和感を感じるようであれば、まずはその違和感の要因を探ること、そして要因が分かれば、今度はその要因がトリガーとなり相場が元に戻ろうとするので、その状況を追いかけて続けるようにしてみてください。
きっと、大きな相場転換点の初動付近をとらえることができるようになるはずです。
お話をさせていただいてる西本が、ご寄稿させて頂いているマネーパートナーズさんの公式口座開設です。
実際に株価から為替相場を分析する!
それでは最後に皆様に、現在の相場を用いて、相場全体から為替相場を分析することについてお話をさせていただきたいと思います。
そこで、以下のドル円チャートをご覧になっていただければと思います。
上記は、マネーパートナーズさんのチャート画像で2021年5月13日、当時の記事執筆時点のドル円相場の動きを切り抜いたものですが、実は、全く日経平均株価と連動した動きを見せていません(良かったら日経平均株価のチャートを並べて比較しながらご覧になってみてください)。
こうした相場について、難しい言葉って言うと『相関関係がない相場』などと言われますが、既に、多くの皆様が気づいていらっしゃると思いますが、こうした状況になっているのは、他でもない『コロナの影響』となります。
そこで、もう少しこのコロナが為替相場に与えている影響について詳しいお話をさせていただきたいと思います。
コロナが為替に与えた影響
コロナにより、日本でも『特別定額給付金』として皆様も10万円を受け取られたと思うのですが、そうしたコロナの給付金や支援金というものは何も日本だけの特別なものではなく、世界中で個人や企業を対象として配られました。
その金額は約1500兆円にもなっており、日本の年間国家予算は約100兆円と言われていますので、コロナによりその15年分もの紙幣が世界中にばらまかれている状況とななります。
つまり現在の相場は、為替通貨そのものの量が大量に増えてしまったため、それを何かに置き換えようとして、株を買ったり金や原油と言った商品を買ったりしている状況が続いているとお考え下さい。
そのため、日経平均株価と為替相場(ドル円相場)の連動性が大きく失われており、連動性が無いことで為替相場と株式相場にバイアス(力)がかかった状況となっています。
そして、これからのマーケットは、行き過ぎた株式相場に対して『動かない為替相場のバイアスを埋めること』が、非常に大きなポイントとなっており、そのバイアスを埋める動きが出たとき、相場が大幅に反転する(ドル円相場は動き出す)タイミングとなる可能性があります。
そのため、FXトレーダーの多くは、株式相場が落ちるたびにドル円相場の動向にも注目し、動きが連動しないようならば『トレンドが弱い(為替相場の動きも弱い)』と判断しています。
まとめ
今回もできるだけ難しいFX用語は使わないようにして、最新のマーケット情報と相場の関係を交えて、金銭相場全体から為替相場分析する方法についてお話をさせていただきました。
実際には、他にも複数の要因が関わって側形成されているのですが、為替だけが先行して動いていたり、株だけが変に動かなかったりする時と言うのは、立ち止まって相場を分析すると、必ず何かしらの要因(バイアス)があることが分かります。
相場の格言『木を見て森を見ず』ではありませんが、FXで負けが込んでしまった時は、金融市場全体から自分のトレードを見直してみることも、1つの大きな財産になることを心の片隅に置いておいていただければと思います。
そして、もし「私と同じチャートやニュースを見ながらFXを勉強してみたいなぁ」と思う方がいらっしゃいましたら、以下のマネーパートナーズさん公式サイトより口座開設をしていただければと思います。
今回も最後までご覧になっていただき本当にありがとうございます。
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そこでまずは、以下に日経平均株価と為替相場(ドル円相場)の関係性を簡単な表にまとめてみたので、ご覧になっていただければと思います。