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チャンスは24時間、瞬時に利益につながることも
FXの魅力ってなんでしょう?いろいろな見方はあるものの、「いつでもトレード可能で短時間に結果が得られる」ということがまず挙げられるでしょう。為替市場は24時間動いています。しかも、その動きはダイナミック。例えば、ユーロ/円やポンド/円などでは、1日に2円から3円動くこともまれではありません。
ちょっと図1のチャートを見てください。これは、米国の重要な経済指標である「雇用統計」(2010年3月5日)が発表されたときのドル/円の5分チャートです。雇用情勢が好転したために大きくドル高に振れていますね。例えば、21時に1万通貨の「買い」を建てたとすると、23時には50銭以上動いていますから5千円強の利益になった計算です。24時まで頑張っていれば、さらに50銭上昇しましたね。もちろん、雇用情勢が悪化して下がってしまったら、そのときは損失ですが…。
欧米の動きにリアルタイムに反応すればチャンスを逃さない
為替は24時間動いているとはいえ、その動きにはある程度のリズムあるいはパターンのようなものがあります。もちろん、いつでも必ずこうではありませんが概ね次のような感じです。
「日本時間の午前中から午後にかけては比較的穏やか。夕方頃から動きが活発になり、深夜には大きく動くことも」
為替市場の1日は、アジア/オセアニア、欧州、北米と時差の通りにだんだん西に動いていきます。そして、欧州と米国でよりダイナミックに動く場合が多いのです。トレンドがはっきり変化するのも欧米です。この3年程度の間に、サブプライム、リーマンショック、ギリシャ危機と立て続けに大きな問題が発生し、為替に大きな影響を及ぼしていますが、いずれも欧米を発端にしてトレンドがガラッと変わりました。
こういった状況の中で日本円は、市場では「リスク回避通貨」として捉えられています。円の金利は世界でもトップレベルの低さです。しかも、経済は停滞していて株価もなかなか上がりません。本来、通貨としての魅力がそんなにあるとも思えませんがなぜでしょう。
それは、裏を返すと円はリスクの高い投資には回っていない、という見方ができるからです。何か危ないことが発生すると、リスクの高い投資をしている高金利な通貨を売って円を買い、嵐が過ぎ去るのを待ちます。経済の不安要因がだんだん減ってくると、今度は円を売ってリスクの高い通貨に戻します。
この円と他の通貨との関係が、不安があるときの円高、不安要因が減ったときの円安となって表れます。もちろん為替レートが決まる要因はこれだけではなくもっと複雑ですが、大きな要因の一つなのです。
最先端の経済トレンドを肌で感じ取りいち早く乗る
FXで結果を出すためには様々な要素がありますが、市場がリスクテイク局面にあるのかリスク回避局面なのかをよく考えることは、意識すべきことの一つでしょう。
図2は、ギリシャ危機からの一連の豪ドル/円の下落の様子を日足で見たものですが、通常では数十銭、大きくても1円程度の変動幅(ボラティリティといいます)だったものが、2円、3円という幅で何日にも渡って下落し続けていることが分かります。87円台から落ち始めたときにトレンドを実感できれば、「売り」で大きく利益を出せるチャンスだったことが分かります。
このように為替レートが暴落して円高に振れてしまうと、一般的な投資の観点では耐えるしかないように思えますが、ことFXに関してはチャンスでもあるのです。FXは「売り」で入ることができるからです。
「売り」で入るということは、「今のレートで売る約束をする」ということです。売りのポジションを建てた時のレートと落ちた後のレートとの差が利益になります。
例えば、落ち始めに1万通貨を85円で売り、最初の谷の80円で決済したとすれば5万円の利益です。一般的な株の場合は、買ったときの株価から上がれば利益、下がれば損失ですが、FXの場合は下がっても利益につなげることができるのです。昨今の激動の経済情勢の中にあって強力な武器になりますね。
ネットとITを最大限に活用、素早く柔軟な取引で勝つ
FXは、ITの結晶といっても良い金融商品です。パソコンやスマートフォンを使って、インターネットを経由してリアルタイムに狙ったレートで瞬時に取引することが可能です。電話で証券会社に売り買いを依頼したりするのとは、スピード感に雲泥の差があります。FXにはリスクもありますが、FXを資産運用に活用しないことの機会損失も大きいと言えるでしょう。
また、人間がパソコンの前に張り付いていなくても、売買をコンピューターに任せられるのもFXのメリットです。例えば「指値」(さしね)。「ここまで上がったら売りを建てる」「ここまで下がったら買いを建てる」「ここまで上がったら買いを決済する」といったことを指示しておけば、安心して仕事に集中できます。ネットがつながらないような場所へ行っても大丈夫です。睡眠を十分にとることもできます。
世界の動きをリアルタイムに反映しながら24時間動き続ける為替市場。ここを舞台にITを駆使して結果を出す。これこそがFXの醍醐味ですね。
「為替市場のサイクルを知ろう」
FXの1週間は、月曜の朝7時(サマータイム期間は6時)にスタート。地球で一番日付変更線に近い日本やオセアニアから始まります。15時の東京クローズの頃には、早出の欧州勢が動き始めます。欧州が本格的に参入してくるのは夕方。北米は概ね22時以降に参入してきます。ロンドンクローズ後もニューヨーク(NY)市場が明け方まで続きます。NYクローズ後は、すぐにまた東京市場が開きます。そのまま金曜まで同じサイクルが繰り返され、日本時間の土曜の明け方のNYクローズで1週間が終わります。
要注意なのは祝祭日。日本の祝祭日は海外勢が通常の取引をしていますが、米国の祝祭日にはほとんど動きが止まることもあります。