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為替イブニング海外市場2024年5月9日

2024年05月09日
(コラム執筆時間:19時34分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円154.50~156.50
ユーロ円166.00~168.00
ユーロドル1.0650~1.0800
豪ドル円101.30~103.00
相場状況の振り返りと今後の展開予想

米10年債利回りが4.5%台を回復している。先週末の米雇用統計の弱さや、政府日銀による介入警戒感を踏まえて一時152円割れへと急低下したドル円だが、依然として日米金利差は拡大傾向にあり、相対的に円買いが頓挫する中で156円付近まで買い戻されている。政府日銀としてはFRBの利下げが後ズレしたことは計算違いであろうが、更なる円安基調は国際競争の低下、実質賃金のマイナス、そして物価上昇などの悪材料を引き起こすだけに、過度な円安は放置できない状況にある。それ故に実弾投入も含めて、独自の政策方針(利上げ)を打ち出す必要性があるだろう。現状の円安を看過できない情勢にあるだけに、150円割れを見るまでは当面、タカ派姿勢を貫くことも一考であろう。引き続き戻り売りを優先し、少なめのナンピン売買でじっくり待機策が賢明であろう。

一方、ドル円は再度160円台を試すことはないだろうが、日銀の曖昧戦略を背景に底堅い展開も予想される。反面、常に介入操作への警戒感も根強く、156円台以上からの高値掴みには要注意であろう。引き続きレンジ幅ドル円154.50~156.50円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が得策であろう。

他方、ユーロドルは米欧の金利差拡大や欧州経済の脆弱性を背景に、戻り売りが優勢になっている。引き続きレンジ幅1.0650~1.0800を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、154円台半ば前後から押し目買いと共に、156円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.06台半ば前後から押し目買いと共に、1.08前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は今朝と同様に、ドル円156円台を視野に、156円台半ば前後に売りが集約されている模様。一方、輸入企業は買い急ぐことなく、154円前後を中心に、154円台半ば前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、戻り売りを優先している。現状では今朝と同様に、ユーロドル1.06台半ば前後を視野に、1.07割れから押し目買いと共に、1.08前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円154円前後ではロング、156円半ば以上ではショートをイメージし、ユーロ円は166円前後から押し目買いと共に、168円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は101円台半ば割れから押し目買いと共に、103円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円153.80157.00
ユーロ円165.50168.50
ユーロドル1.06001.0850
豪ドル円100.80103.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円153.80157.00
ユーロ円165.50168.50
ユーロドル1.06001.0850
豪ドル円100.80103.50
現在のポジション
ドル円ショート50,000☆155.80(SL156.50買い)
ユーロ円ショート50,000☆167.00(SL167.80買い)
豪ドル円ショート50,000☆102.50(SL103.00買い)
本日のSL実行ポジション
ドル円ショート50,000☆▼155.30(SL155.80買い)-¥25,000
前日のSL実行ポジション
ドル円ショート50,000★▼154.50(SL155.30買い)-¥40,000
2024年5月収支経過 (01~09日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥85,000-¥65,000
ユーロ円+¥100,000
ユーロドル
豪ドル円+¥155,000
前日の売買 東京市場
ドル円売り50,000☆155.30(SL155.80買い)
ユーロ円売り50,000☆167.00(SL167.50買い)
前日の売買 海外市場
出来ず Nothing done
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り50,000☆155.80(SL156.30買い)
ドル円買い50,000154.00
ユーロ円売り50,000167.50(SL168.00買い)
ユーロ円買い50,000166.00
ユーロドル売り50,0001.0800(SL1.0850買い)
ユーロドル買い50,0001.0670(SL1.0620売り)
豪ドル円売り50,000☆102.50(SL103.00買い)
豪ドル円買い50,000101.00(SL100.50売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000156.50(SL157.00買い)
ドル円買い50,000154.50
ユーロ円売り50,000168.00(SL168.50買い)
ユーロ円買い50,000166.50
ユーロドル売り50,0001.0800(SL1.0850買い)
ユーロドル買い50,0001.0650(SL1.0600売り)
豪ドル円売り50,000103.00(SL103.50買い)
豪ドル円買い50,000101.50
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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