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為替モーニング東京市場2024年12月12日

2024年12月12日
(コラム執筆時間:09時10分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円151.00~153.00
ユーロ円159.00~160.50
ユーロドル1.0450~1.0600
豪ドル円96.30~97.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

昨日発表された11月の米消費者物価指数(CPI)は予想通りの内容であり、来週のFOMCにおける利下げ(0.25%)がほぼ確実視されている。ただ米債券利回りは4.2%台で高止まり状態にあり、ドルを買い戻す動きが顕在化しつつある。一方、トランプ効果によって米国株式市場ではNYダウが5日続落しているが、IT・ハイテク株関連のナスダックは初の2万台と最高値を更新している。そしてFRBが注目するコア指数は前年比で3カ月連続の3.3%上昇、前月比でも4カ月連続で0.3%上昇と、改めて米景況感の良さが意識されている。市場心理としても、中国離れの加速、中東情勢の深刻化、そしてウクライナ情勢への懸念も根強く、米金利の優位性を考慮してもドル買いに集中せざるを得ない相場環境にある。たださらなるドル高進行が米貿易赤字拡大につながる可能性もあり、過度なドル高期待にも黄信号が灯っていると言わざるを得ない。いずれにしても来週のFOMCやパウエルFRB議長発言などを消化するまでは、憶測先行とは言えども、相対的に波乱含みの展開と踏んだ方が無難であり、ある程度レンジ幅を拡大しながら、じっくり待機策で臨むことが得策であろう。

一方、ドル円は米債券利回りの高止まりもあるが、日銀の利上げ方針もやや燻っており、ドルを買い戻す動きが優先されている。ただ過度な円安に対する副作用も問われているだけに、基本的には0.25%利上げと見なした方が無難であろう。引き続きレンジ幅ドル円151.00~153.00円を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは、本日のECB理事会において0.25%利下げが有力視されており、拙速的な上値トライは自重局面にある。ただ1.05割れでは踏み留まっている以上、拙速的な下値トライも慎重にならざるを得ない。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0450~1.0600を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、151円前後から押し目買いと共に、153円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは昨日と同様に、1.04台半ば前後から押し目買いと共に、1.06前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円152円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は買い急ぐことなく、依然として151円前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、ECBの利下げ観測を踏まえて戻り売りを優先させているが、ユーロドル1.05割れではポジション調整買いも随所に散見されている。現状では1.06前後からナンピン売りと共に、1.04台半ば前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円151円前後ではロング、153円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は159円前後から押し目買いと共に、160円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は96円台半ば割れから押し目買いと共に、97円台後半からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円150.50153.70
ユーロ円158.30161.30
ユーロドル1.04001.0650
豪ドル円95.5098.40

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円150.50153.70
ユーロ円158.30161.30
ユーロドル1.04001.0650
豪ドル円95.5098.40
現在のポジション
ドル円ショート50,000☆152.50(SL153.50買い)
2024年12月収支経過(02~12日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥150,000+¥50,000
ユーロ円±¥0+¥30,000
ユーロドル+¥39,900(+$250)
豪ドル円+¥35,000
前日の売買 東京市場
ドル円売り50,000☆152.50(SL153.00買い)
ドル円買い50,000★△151.00(152.00ショートカバー)+¥50,000
ユーロ円買い50,000★△159.20(159.80ショートカバー)+¥30,000
前日の売買&予定 海外市場
出来ず Nothing done
ドル円売り50,000153.50(SL154.10買い)
ドル円買い50,000151.30
ユーロ円売り50,000161.00(SL161.60買い)
ユーロ円買い50,000158.80(SL158.20売り)
ユーロドル売り50,0001.0600(SL1.0650買い)
ユーロドル買い50,0001.0450(SL1.0400売り)
豪ドル円売り50,00097.80(SL98.40買い)
豪ドル円買い50,00096.00(SL95.40売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000153.00(SL153.70買い)
ドル円買い50,000151.50
ユーロ円売り50,000160.50(SL161.20買い)
ユーロ円買い50,000159.00(SL158.40売り)
ユーロドル売り50,0001.0600(SL1.0650買い)
ユーロドル買い50,0001.0450(SL1.0400売り)
豪ドル円売り50,00097.80(SL98.40買い)
豪ドル円買い50,00096.30(SL95.70売り
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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