「米小売売上高」が予想を“大きく下回った(前月比△0.8%/コア:△0.6%)”ことで、いわゆる「米CPIショック(米早期利下げ観測後退)」は緩みました。
ただ今度は「米半導体最大手・エヌビディアの好決算」を背景にして、先週は“リスク選好姿勢”が台頭しています。
こうして「世界的な株高(NYダウのみならず、日経平均も史上最高値を更新)」がもたらされる中、ドル円には“金利/リスク”の両面から買い圧力がかかっています。
こうして20日には“149.682円”へと押し下げられていたドル円は、しっかり“150円台”を回復して、先週の取引を終えています。
もっとも米10年債利回りは“4%台(本稿執筆時は4.23%)”をしっかり維持してはいますが、利回り上昇には“一服感”が漂いつつあります。
つまり利回りの上昇余地は“乏しい”といわざるを得ない状況下、「円買い介入」への警戒感も燻っているのが実状といえます。
そうなると“過度なドル買い”は描きづらく、ここから先は“上値の重さ”を意識せざるを得ない…?
特に今週は月末・月初週ということもあって、イベントは週後半に偏っている印象があります。
そうなると注目される「米PCEコア・デフレータ(29日)」「ISM製造業景況指数(1日)」を見るまでは“様子見”に陥りやすいと見るのが妥当なところ…?
それでも今回の“ドル買い+円売り(円独歩安との見方もありますが…)”の背景にあるのは、「日米金融政策の違い」です。
そして米国では「米利下げ開始前倒し」を促す材料は見られず、それでいて日本は『ファンダメンタルズを反映していない』との発言が影を潜めているのが実状となります。
そうなると直近の動きが“巻き戻し”であるだけに“上値は限定的”になりやすい側面ものの、それで“頭打ち→反落”と見るのはあまりにも早計といわざるを得ない…?
水準が水準ですので、“利益確定売り(ポジション調整)”はもう一段入る可能性は否めないところです。
特に週央までは“様子見”になりやすいだけに、そうした動きは顕著となる可能性が否めないところです。
それで“上値の重さ”が目立ったとしても、“下値の堅さ”はそれ以上となる可能性が高いと考えたいところです。
いわゆる“高止まり”を想定しつつ、次なる材料の出現を待ちたいところです。
《12:25》
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