先週は波乱となったGW週の動きを、概ね“巻き戻す”展開でした。
“152円後半”で寄り付いたドル円は、そのままほぼ一方通行的に“155円後半”へと値を戻しています。
一方で主だった材料はその間には見当たらず、わずかに「FRB要人のタカ派寄り発言」と「芳しいとはいいがたい米経済指標」、そして「イエレン財務長官の介入けん制発言」があった程度でした。
このため“巻き戻し”が先行する中、週央に“155.042円(4/29~5/3の38.2%戻し)”を突破すると、そのまま前記“155円後半”へと値を戻していきました。
ただし“156.026円(同50%戻し)”に到達するには至っておらず、“上値の重さ”が目立ったのも事実といえます。
いわゆる「イベント空白週」ということもあって、動意そのものは乏しいといわざるを得ず、前記“巻き戻し”主体と見るのが妥当な展開だったといえそうです。
もっとも今週は、打って変わって「米PPI(14日)」「米CPI&小売売上高(15日)」といった「主要イベント」が予定されています。
現在のマーケットテーマは「米利下げ時期&年内回数」へと再び押し戻された印象が否めないだけに、その結果次第ではまたぞろ投機筋が蠢き出す可能性も・・・?
テクニカル的なポイントとなるのは、前記“156.026円(同50%戻し)”といえます。
これを明確に突破すると“157.010円(同61.8%戻し)”を窺いかねない反面、そうでなければ“頭打ち→再度の下値追い”ともなりかねない分水嶺…?
「日米金利格差は当面高止まり」との思惑は如何ともしがたいものがありますが、「米9月の利下げ」に対する思惑が重石となっている印象は否めません。
ただ短期金融市場では“60%強(本稿執筆時)”をすでに織り込んでいるだけに、前記「主要イベント」の結果次第では大きく揺れかねないという事実があります。
基本的には「下値は堅いが、上値も重い」ではあるでしょうが、“一気に動意づく”への警戒は怠らないようにしたいところです。
《11:50》
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