前週の流れを引き継いで、先週はまさに「トランプ・トレード」一色でした。
これに「パウエルFRB議長発言(利下げを急ぐ必要はない:14日)」が加わったことで、週末にかけて「米利下げ観測後退」も進行しました。
このため“利回り上昇→ドル買い”はさらに進行する格好となり、“7/24高値(155.988円)”を突破したドル円は、“156.753円”へと駆け上がるに至っています。
一方で短期金融市場では「12月据え置き」を“40%程度”の確率で織り込み、米10年債利回りも“さらに上昇(→4.50%)”しましたが、そこから“ドル買い”がさらに進行することはありませんでした。
いわゆる「知ったら終い(材料出尽くし)」の状況であり、これを背景に“利益確定売り”に傾斜していったからです。
そしてこうなってしまうと“上昇往き過ぎ感(過熱感)”は如何ともしがたく、“154円割れ(安値は153.843円)”へと急落となって、先週末の取引を終えています。
もっともこうした動きは“あくまでポジション調整”の要素が強く、ファンダメンタルズそのものはまだ“ドル買い”に傾斜しやすいというのが実状となります。
このため今週はこの「“ポジション調整”の継続性」と、そして「“円買い”要因の有無」と見るのが自然です。
そして今週に関しては「植田日銀総裁発言」が幾度となく予定されるスケジュール感となります。
“止まらない円安”に対しては、「円買い介入」を除くと、「日銀利上げしか対抗手段がない」との見方が一部であります。
このためその動向が注目されやすく、“タカ派寄り(利上げ示唆)”となれば“もう一段の利益確定売り”が進行しかねない反面、“そうでなければ(ハト派寄りor現状位置)”急反転しかねない分水嶺…。
“日足・一目均衡表”を見ると、「トレンド転換」のシグナルともされる“雲にネジレ””が生じています。
このためテクニカル的には“もう一段”となっても何ら不思議ではないところですが、“ドル買い”に大きな変化がない以上、“ポジション調整”あるいは“円買い”の有無を考えておきたいところです。
《12:35》
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