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第416回 ~バイデン大統領はドル安リスク~

2021年01月14日

年が明けて、気になっていることは「バイデン大統領の政策執行姿勢」と「中央銀行の出口戦略(あるいはテーパリング発言)」である。前者はともかく、後者は、なんと気の早いことを、と指摘されそうだ。しかし「忘れたころにやってくるのが○○」と言うが、そこに該当するものとして、「災害とインフレ」はよく聞かれる言葉だ。新年早々ここに着目すると心配になる情報が次から次へと浮き上がってきた。

さて、バイデン氏。1月6日の両院合同会合で、憲法に則った手続きを経て正式に大統領選挙で勝者になったことが承認された。さすがにトランプ氏は、敗北という言葉を使うことはなかったが、権力のスムーズな委譲を保証するともとれる発言で、実質的に1月20日のバイデン大統領就任が確定した。

ところで、トランプ氏にとっての誤算は、議会襲撃事件ではなかったであろうか。さすがにペンス副大統領は、民主党から突き付けられた憲法修正25条によるトランプ氏の大統領権限はく奪要求を受け入れることはできないと、下院の決議を拒否した。しかしもう一つのトランプ排斥案である弾劾決議も下院で成立する手はずになっている。

ただ、弾劾が成立することは難しい。下院の決議を受けて裁判を行うのは上院で、しかも3分の2の賛成が必要になるからだ。今回の選挙で、民主党が50議席を獲得、ハリス副大統領を入れて民主党が過半数を得た。しかし弾劾が承認されるためには、共和党から17名の造反が出なければならない。いまのところ、数名の賛成者が出ているようだが、民主党の弾劾案は承認される可能性は小さい。しかし、これまで二度にわたる弾劾決議を受けた大統領はいない。トランプ氏が2024年に再出馬をもくろんでいるとすれば、とても大きな痛手になる。

一方、バイデン大統領は、トリプルブルーを得た。上院ジョージア州決戦で2議席を獲得、いわば政策実行のフリーハンドを得た形だ。トルーマン大統領時代以来、すべての民主党大統領は、就任後2年間(中間選挙まで)ブルーウエーブを得ており、バイデン氏もこれまでの実績を継続させた。ある意味、バイデン大統領は、共和党に妥協することなく思い描いた政策を自由に推進することができるようになる。しかし、民主党内部のほころびを懸念する声もある。サンダース氏などの左派から閣僚が一人も指名されていないからだ。

ただ、上院議員が閣僚になれない、というか、閣僚になれば、上院議員を辞めなければならないことから、現状の50対50の議員数では、民主党議員を減らすことができない、というやむを得ない事情もある。バイデン大統領は、米国社会の分断を修復するという大きな課題に立ち向かわなければならないが、同時に民主党内で分断が起きないように政権運営することも求められる。政策実行に遅れを取ることのないようにしなければならない、

インフレ問題は、次の機会に取り上げたい。今後1週間の相場見通しでは、ドル円は102.80~104.30を予想、ユーロは対ドルでは1.2100~1.2300、対円で125.50~127.00円、対英ポンドは、1.3550~1.3800を予想する。

(2021/1/13, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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