FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

外貨投資 転ばぬ先の智慧

最新の記事

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

第569回 米税制改革案の発表待ち…

2017年02月20日

 先週14日に行われたイエレンFRB議長の議会証言は、想定していた以上にタカ派的であったと市場には映った模様である。イエレン氏は「利上げを待ちすぎるリスク」にあらためて触れ、3月利上げの可能性も排除はしなかった。さらに、バランスシート戦略についても言及し、今後数カ月で国債の再投資の停止に協議が及ぶ可能性も示唆。こうした証言を受けて、一時は米10年債利回りが2.5%にタッチする場面もあった。
 また、15日に発表された1月の米消費者物価指数が2013年以来の伸びを示したり、16日に発表された米2月のフィラデルフィア連銀製造業指数が33年ぶりの高水準に上振れたりするなど、強い米経済指標の結果が目立ったことも見逃せない事実である。

 週末17日にまでNYダウ平均が7営業日連続の上昇となったことも含め、総じて米国経済の先行きを見通すうえで明るめの話題が多かったように思われるが、ドル/円に関しては先週15日のNY時間帯に一時115円近辺まで上値を伸ばした後、週末にかけてダラダラと値を切り下げる展開となった点が印象に残る。
 一つには、米株価が連日のごとく上昇を続けたことで、さすがに目先的な高値警戒感が徐々に強まり、利益確定の売りを伴いながら上げ幅を縮小させる展開となったことが注目される。米株価の上昇は、2月9日に米大統領が「2~3週間内に驚くような税制改革案を出す」と述べたことが一因であったが、やはり「期待」だけでフルスロットル状態を続けるにも自ずと限界があるのだろう。
 もちろん、米市場がプレジデントデー絡みの3連休を控えていたことで、先週末にかけて投資家が持ち高を一旦手仕舞っておこうとしたことも大きいとは思われる。また、2月15日の米国債償還・利払いに伴う円買いの動きがしばらく続いたという事情もある程度は考慮しておく必要があるものと思われる。
 とまれ、ドルインデックス自体は週末17日に少し持ち直す動きとなっていたし、NYダウ平均も小幅とはいえ一応はプラス圏で先週末を終えている。今週中にも米税制改革案の内容が明らかにされるものと見込まれており、とにもかくにも目先は「その結果待ち」ということなりそうだ。

 結果的に、ドル/円が2営業日連続して21日線を終値で下抜ける格好となったことは少々気がかりだが、先週末に向けての下げに特段の理由があったというわけでもなく、あくまでポジション調整の範囲内の動きであったと捉えたい。また、112円を少し超えたところには89日線が控えており、とりあえずは同線が一つの下値サポートとして機能するものと思われる。
 これから月末までに米税制改革案の発表と上下両院合同本会議における大統領演説が行われ、ようやく米新政権が押し進めようとする経済政策のスケールや具体的な内容が明らかにされる。それを考慮すれば、当面は市場で無闇にドルが売り叩かれるということもなかろう。
 目先は113円台を回復できるかどうかが一つの焦点と思われ、113円台に乗せてくれば再び21日線の上抜けにトライする格好になるものと思われる。なおも115円台前半の水準には上値の壁があるものと思われるが、それも米経済政策の内容次第だ。
 その一方で、政治リスクに上値を押さえられがちなユーロ/ドルが再び1.0600ドル処を下抜けてくるようだと、あらためて一目均衡表の日足「雲」下限の水準(1.0530ドル処)を試す可能性も大いにあると見られる。総じて、なおもドルには一定の底堅さを認めることができると言えよう。
(02/20 08:45)

このページの先頭へ

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

コラム一覧

鈴木郁雄の実践トレーディング 外国為替古今東西 行天豊雄 外貨投資 転ばぬ先の智慧 田嶋智太郎
市場養生訓 小口幸伸
為替大観 小池正一郎
為替の話・トレンドを掴め! 木村佳子
武市のなぜなにFX 武市佳史

FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意

パートナーズFX、パートナーズFXnanoおよびCFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格とには差額(スプレッド)があります。

取引手数料は無料です。ただしパートナーズFXについては、受渡取引に限り、1通貨単位あたり最大0.40円の手数料をいただきます。

パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの場合は、取引の額の1%以上の額で、証拠金の約100倍までの取引が可能です。

CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。 国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.7%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,700円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会

このページの先頭へ

FX(外為取引)・証券のマネパHOME > マーケット情報 > FXコラム > 外貨投資 転ばぬ先の智慧 > 田嶋智太郎コラム『外貨投資 転ばぬ先の智慧』