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用語集

この用語集は、外国為替取引を行う投資家の方のために、経済用語、為替用語を約1000語収録しています。ニュースやコラム等で、意味のわからない経済用語・為替用語がありましたらご利用ください。

ま行

マイン[Mine]

Mine(まいん)

「買う」もしくは「買う行為」のこと。「売る」ときに使う用語はユアーズ(Yours)。

マクロ経済

macroeconomic(まくろけいざい)

一国・地域全体の経済活動。経済の三態(政府・企業・家計)を総体として見る。GDPなどの経済成長率や、消費者物価指数などの物価指数など、経済を数値的に捉える。マクロとは「巨大な」という意味。

マサチューセッツ・アベニュー・モデル

Massachusetts avenue model(まさちゅーせっつあべにゅーもでる)

P.クルーグマンが命名した「財政政策・金融政策・通貨政策・政策目標」の組み合わせ(ポリシーミックス)。マンデル・フレミング・モデルに、市場での期待が外国為替相場に影響を与えるという考え方を加えた理論。

マザーズ

Mothers:Market of the high-growth and emerging stocks(まざーず)

1999年11月、東京証券取引所が開設した新興企業を対象とする株式市場。東証市場再編により統合・消滅。

マックディー[MACD]

(まっくでぃー)

マネタリスト

monetarist(まねたりすと)

財政政策ではなく金融政策によって経済を運営していくことが重要だと主張するグループ・学派。ミルトン・フリードマンらシカゴ大学の経済学者が中心で、シカゴ学派とも言われる。

マネタリズム

monetarism(まねたりずむ)

マクロ経済政策においては、貨幣供給量が総需要を変化させる最も重要な要因であり、通貨政策が最重要だとする考え方。シカゴ大学のミルトン・フリードマン名誉教授が1956年に提唱。

マネタリー・サーベイ

monetary survey(まねたりーさーべい)

通貨の流通量を示すマネーストック統計のうち、M3(現金通貨+預金通貨+準通貨+CD)の変動を金融機関等の資産・負債の変化と関連付けて捉えることを目的に作成される統計。現金通貨を発行する中央銀行と、預金通貨、準通貨、CDを発行する預金取扱機関の諸勘定を統合・調整したバランスシート(貸借対照表)を指す。IMFが採用する国際基準に基づき、負債についてはM3の流動性別内訳を、資産については対外資産と国内信用を信用供与先ごとに表示している。

マネー・ローンダリング

money laundering(まねーろーんだりんぐ)

犯罪や不正取引などで得た資金を正当な事業活動で得た資金のように見せかける行為。資金洗浄。麻薬、脱税、汚職、証券詐欺、粉飾決算などの犯罪や不正行為から得た資金を多数の銀行の口座を転々と移動させたりすることで、資金の出所や受益者を分からなくしようとすること。日本においては2003年1月「金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律」(本人確認法)が施行され、金融機関等による顧客等の本人確認、本人確認記録・取引記録の作成・保存が義務づけられた。(2008年3月より犯罪収益移転防止法が施行された)

その他の呼び方:資金洗浄(しきんせんじょう)

マラケシュ協定

Marrakesh Agreement Establishing the World Trade Organization(まらけしゅきょうてい)

1994年の世界貿易機関(WTO)を設立する協定。WTO設立協定をマラケシュ協定と呼ぶこともある。ガット(GATT)においてウルグァイ・ラウンドが1986年に開始、8年にも及ぶ交渉の末、1994年4月、モロッコのマラケシュで最終文書として署名され、終結。1995年1月1日WTOが発足。交渉の結果約束された、各国の鉱工業品・農林水産品の関税率等を記載したものがマラケシュ議定書。

その他の呼び方:WTO設立協定(だぶりゅーてぃーおーせつりつきょうてい)

マレーシア・リンギット[MYR]

(まれーしありんぎっと)
MYR

マンデル・フレミングの法則

Mundell–Fleming model(まんでるふれみんぐのほうそく)

財政政策よりも金融政策が効果的だという理論。財政赤字が拡大すると実質長期金利が上昇し、設備投資や住宅投資が減少する(クラウディング・アウト効果)。また、実質長期金利が上昇すると国内への資本流入圧力が生じて自国通貨が増価し、輸出が減少して輸入が増加するためGDPが減少することから、変動相場制のもとで景気回復や雇用を増やすには財政政策よりも金融政策が効果的だとされる。ロバート・A・マンデルとJ・マルコス・フレミングが1963年発表、1999年ノーベル経済学賞受賞。

マーク・トゥ・マーケット

Mark to Market(まーくとぅまーけっと)

持っている資産を、実際の市場レート(Market Rate)で計算して現在価値に引きなおすこと。

マーシャルのK

Marshallian K(まーしゃるのけー)

マネー・サプライを名目国民所得で割った比率。GDPを1とした時に、マネー・サプライが何倍であるかを表す。一国の経済活動を表すGDP(国内総生産)にとって、マネー・サプライ(通貨供給量)が適正水準にあるかどうかを判断するための指標。マーシャルのKの値が大きいほど、世の中に多くのお金が出回っていることを示す。イギリスの経済学者であるアルフレッド・マーシャル(Alfred Marshall)が考案。

マーシャル・ラーナー条件

Marshall-Lerner Condition(まーしゃるらーなーじょうけん)

外国為替市場における安定条件。通貨安によって貿易収支が改善され、国際均衡が達成されるための条件。輸入と輸出の価格弾性値の合計が、1よりも大きいことが安定条件。価格弾力性とは、価格が1%上がったときに売れ行きが何%悪くなるのかを表す指標。

マージン

margin(まーじん)

販売手数料、利ざや。外国為替取引では証拠金を指す。取引をする際に支払う現金。

その他の呼び方:利ざや(りざや)

マーストリヒト条約

Maastricht Treaty(まーすとりひとじょうやく)

欧州連合(EU)創設を定めた条約。経済・政治の統合・推進を目的として合意され、1992年調印、1993年11月に発効。欧州連合条約とも言う。

その他の呼び方:欧州連合条約(おうしゅうれんごうじょうやく)

ミクロ経済

micro economic activity, micro economy(みくろけいざい)

個人や企業を最小単位とする経済活動、あるいはその行動や意思決定がどのようになされるかを扱う経済学の領域。ミクロとは「狭い」という意味。

ミューチュアル・ファンド

mutual fund(みゅーちゅあるふぁんど)

米国の会社型投資信託の内、オープンエンド型(いつでも購入・解約可)のファンドを指す。自由運用型投資信託。米国では最も普及している投信形態。

民事再生法

Civil Rehabilitation Act(みんじさいせいほう)

債券型の倒産法。2000年4月に施行。経営不振企業の再建をしやすくしたことが特徴。それまでの会社更生法は株式会社のみが対象だが、民事再生法は個人から大企業まで幅広く利用される。

無担保コール

unsecured call money(むたんぽこーる)

コール取引の内、担保を必要としない取引。オファー・ビッド方式にて、短資会社が資金の出し手と取り手を仲介する。期間は1日(翌日物)から1年。

ムーディーズ

Moody's Investors Service(むーでぃーず)

アメリカ民間の有力格付け機関。S&Pと並ぶ世界的な2大格付け機関の一つ。J.ムーディーにより1900年に設立された最も歴史のある格付け会社。1909年にムーディーが最初の債券格付けでアルファベットの記号を利用した格付けを導入、この表記法が信用評価の国際的なシンボルとなっている。1930年代の大恐慌の際、債券の全発行残高の約3分の1が債務不履行(デフォルト)となったが、格付けが高い債券ほどデフォルト発生率が低かったため、格付けは投資情報としての価値が高まり、投資家の間で定着した。

名目金利

Nominal Interest Rate(めいもくきんり)

物価上昇率などを加味しない表面上の金利。

名目GDP

nominal GDP(めいもくじーでぃーぴー)

その年の経済活動の水準を算出したもの。その年に生産された財について、それぞれ生産数量に市場価格をかけて、生産されたものの価値を算出し、それを全て合計することで求める。財の値段が2倍になると、名目GDPも単純に2倍になる。しかし経済の規模が2倍になったとはいいきれず、経済の実状を知る上では物価変動の影響を除いた実質GDPが重視される。

メガバンク

mega-banks(めがばんく)

巨大な資産や収益規模を持つ銀行とそのグループ。国際金融競争に打ち勝つため、日本でも大手都市銀行同士が合併やグループ化によって相次いで誕生した。かつて「都銀13行・大手20行」と呼ばれた各行は、段階的な合併を繰り返し、2006年に4大銀行(三菱東京UFJ、みずほ、三井住友、りそな)、その後3大メガバンク(三菱UFJ、みずほ、三井住友)体制に落ち着いた。

メキシコ通貨危機

Mexican Peso Crisis(めきしこつうかきき)

1994年から1995年に起きたメキシコ・ペソの暴落を指す。1994年12月20日、15%のペソ切り下げをきっかけに発生し、1週間と立たずにペソの価値は半減した。12月22日に管理フロート制から変動相場制へ移行。動揺は他の新興経済にも波及し、95年の1ドル=80円という超円高の要因にもなった。テキーラ危機とも呼ばれる。

その他の呼び方:テキーラ危機(てきーらきき)

メキシコ・ペソ[MXN]

(めきしこぺそ)
MXN

メジャー・カレンシー

Major Currency(めじゃーかれんしー)

外国為替市場で、多くの市場参加者が頻繁に売買している通貨。現在はUSD(米ドル)、JPY(日本円)、EUR(ユーロ)、GBP(英国ポンド)、CHF(スイス・フラン)を指す。それ以外の通貨は「マイナー・カレンシー(Minor Currency)」と呼ばれる。

戻す

(もどす)

下げ歩調の相場が反発して、ある水準まで回復すること。

戻り売り

Sell on rallies(もどりうり)

下げ相場のとき、一時的に高くなったのを見計らって売ること。

モフ[MOF]

(もふ)
MOF

揉み合い

(もみあい)

小幅な値動きを繰り返すこと。小幅に一定の範囲を上下するだけの小動きの状態、またはほとんど動かない状態のこと。

模様眺め

(もようながめ)

相場の基調がさほど変わらないときに使われる。相場の動きがはっきりしないために、売買が手控えられている状況。

モラトリアム

moratorium(もらとりあむ)

債権者が債務者に対して、債務の返済を一定期間猶予すること。支払い猶予、返済猶予。国家不安が高まった際など、国家の信用低下が招かれるような事態が予想されるときなどに行われる。

モラル・ハザード

moral hazard(もらるはざーど)

規律の喪失、倫理観の欠如。金融においては、セーフティネットの存在により、却って金融機関の経営者等が注意を怠ることを指す。

モンテカルロ・シミュレーション

Monte-Carlo Simulation(もんてかるろしみゅれーしょん)

不確実な事象について、起こり得る結果を予測する数学的な手法。乱数を用い、数千回、数万回の計算を繰り返すことで、統計的に答えを出す。確率計算に用いられることから、カジノで有名なモンテカルロの名がついた。

モーゲージ証券

MBS:Mortgage Backed Securities(もーげーじしょうけん)

住宅ローンを担保として発行された債券。政府系機関などの元利金支払保証が付いているものが多い。アメリカではジニーメイファニーメイフレディマックにより大部分が発行され、米国国債と並ぶ高い信用力を有している。