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為替モーニング東京市場2024年12月9日

2024年12月09日
(コラム執筆時間:08時15分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円149.00~150.80
ユーロ円157.50~159.30
ユーロドル1.0480~1.0630
豪ドル円95.00~96.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

先週末に発表された米11月雇用統計は総じて強めの内容ではあったが、相対的に米長期金利低下が嫌気される中、ドルロングを手仕舞う動きがやや強まるなど、ドル買いでの反応は限定的になっている。ただ市場の関心は来週の日米金融政策に注がれており、安易にどちらにも仕掛けづらい状況に変わりがない。そんな中、今週はECB理事会、カナダ中銀、スイス中銀などが追加利下げの見通しだが、豪中銀も利下げに転じる可能性が高く、ファンダメンタルズ的には先進国の中でも相反する政策方針である円買いに集中しやすい相場環境にある。ただ利上げ幅が最小限の0.25%に留まる可能性も高く、加速的に円を買い戻されるかは懐疑的と言わざるを得ない。いずれにしても、相場観としてはFOMCの動向に委ねられるが、パウエルFRB議長は今後の経済データ次第であり、利上げを急ぐ必要性はないとも言及しているだけに、ドルを買い戻す動きは健在と見なした方が無難であろう。

一方、ドル円は政府日銀が円安の副作用に警戒感を強めており、過度な円安局面は描きづらい状況にある。ただ日米金利差が即座に縮小する気配がないだけに、拙速的な下値トライも自重局面にある。引き続きレンジ幅ドル円149.00~150.80円を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは仏政局不安が重石となる中、ECBの利下げ観測も手伝い、拙速的な上値トライは慎重になっている。このため再び節目1.05割れも意識されているが、0.25%程度の利下げが織り込み済みであり、そして1.05前後ではポジション調整買いが随所に散見されているだけに、引き続きレンジ幅ユーロドル1.0480~1.0630重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、149円前後から押し目買いと共に、151円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.05割れから押し目買いと共に、1.06台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、ドル円150円前後では利食いと損切りが相交じり、調整主導の展開を余儀なくされている。そうした中、輸出企業はドル円151円台を視野に、同レベル前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は149円前後を中心に、149円台半ば割れから少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、トランプトレードは一巡してはいる。ただ欧州全般に悪材料が広がりつつあり、拙速的な上値トライも慎重になっている。現状ではユーロドル1.06台半ば前後からナンピン売りと共に、1.05前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円149円前後ではロング、151円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は157円台半ば前後から押し目買いと共に、159円半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は95円前後から押し目買いと共に、97円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円148.50151.10
ユーロ円156.80160.00
ユーロドル1.04201.0680
豪ドル円94.5097.60

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円148.50151.10
ユーロ円156.80160.00
ユーロドル1.04201.0680
豪ドル円94.5097.60
現在のポジション
ドル円ロング50,000☆149.50(SL148.80売り)
豪ドル円ロング50,000☆96.00(SL95.00売り)
前日のSL実行ポジション
豪ドル円ロング50,000☆▼
2024年12月収支経過(02~09日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥50,000
ユーロ円-¥5,000+¥25,000
ユーロドル+¥39,400(+$250)
豪ドル円-¥70,000
前日の売買 東京市場
出来ず Nothing done
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り50,000151.00(SL151.60買い)
ドル円買い50,000☆149.50(SL148.90売り)
ユーロ円売り50,000160.00(SL160.50買い)
ユーロ円買い50,000☆△158.50(159.00ショートカバー)+¥25,000
ユーロドル売り50,0001.0650(SL1.0700買い)
ユーロドル買い50,0001.0500(SL1.0450売り)
豪ドル円売り100,00097.50
豪ドル円買い50,000☆96.00(SL95.40売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000150.50
ドル円買い50,000149.00(SL148.50売り)
ユーロ円売り50,000159.30(SL160.00買い)
ユーロ円買い50,000157.50(SL156.80売り)
ユーロドル売り50,0001.0630(SL1.0680買い)
ユーロドル買い50,0001.0480(SL1.0420売り)
豪ドル円売り100,00096.50
豪ドル円買い50,00095.00(SL94.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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