◆ 「トランプ・トレード」は緩むも… - さらに“156円半ば”へ上伸

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マネパ為替分析 日刊レポート

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“一定の上値抑制”は働いているが…!?

2024年11月15日

◆ 「トランプ・トレード」は緩むも… - さらに“156円半ば”へ上伸

“4.48%”へと上昇していた米10年債利回りは、一時“4.39%”へと低下しました。
また高騰続けてきたビットコイン(BTC)も、昨日は“上値を削って”います。
このためいわゆる「トランプ・トレード」は、ここに来て緩みつつあると見るのが妥当といえます。

ただ昨日は米PPIは“強め(+2.4%/コア+3.1%)”となり、「米早期利下げ観測」は幾分緩みました。
そしてダメを押したのが、パウエルFRB議長の以下の発言でした。

 『利下げを急ぐ必要はない』

この発言を機にドル円は再び盛り返し、“7/23以来水準(高値は156.418円)”へと駆け上がるに至っています。


◆ 普通に考えれば“一旦一服”だが・・・?

当該“156円台”というのは、昨日も記した「チャート上の真空地帯」に当たります。
このため“ストップロス”が警戒されましたが、それは冒頭の「トランプ・トレードの緩み」にて抑制されているように見えます。
ただ新たに飛び出した「米早期利下げ観測後退」は、“ポジション調整(利益確定売り)”を阻害するには十分に材料といわざるを得ない…?

先週末からはすでに“4円”、つまり1日換算で見ると“日々1円”という上昇スピードは、明らかに“往き過ぎ”を意識せざるを得ないのが実状といえます。
またユーロドルが“心理的な節目(1.05ドル)”を割り込んだことで、“下値達成感”も台頭しないとは限りません。
ただ政府・日銀は一昨日から主だった「円安けん制」を行っておらず、このまま何も発せられないともなると…?


◆ それでも現時点では“素通り”を警戒せざるを得ない・・・!?

筆者としてはそれが“不気味”に考えており、また本日は「米小売売上高」がありますので、“弱め”ともなれば「週末要因」と重なって“利益確定売り”が加速する展開も期待されるところです。
ただし“強め”ともなれば「円安けん制」くらいでは効果が見込めないとあっては、現時点では“(156円台を)素通り”との警戒感は持っておく必要がありそうです。
いいところまですでに来ているとは思っていますが・・・。


◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

157.862(7/19高値)
157.797(ピボットハイブレイクアウト)
157.618(7/22高値)
上値5:157.097(7/23高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:157.000(大台)
上値3:156.706(ピボット1stレジスタンス)
上値2:156.588(+2σ)
上値1:156.418(11/14高値)
前営業日終値:156.305
下値1:156.000(大台)
下値2:155.615(ピボット1stサポート)
下値3:155.408(11/8~11/14の23.6%押し)
下値4:155.327(11/14安値)
下値5:155.000(大台)
154.926(ピボット2ndサポート)
154.783(11/8~11/14の38.2%押し)
154.524(ピボットローブレイクアウト)
154.341(11/13安値、+1σ)
154.279(11/8~11/14の50%押し)
154.023(日足・一目均衡表転換線、大台)


◆ 豪ドル円 抵抗・支持ライン

102.409(11/7高値)
102.285(11/8高値)
102.000(大台)
101.789(+2σ)
101.617(ピボットハイブレイクアウト)
上値5:101.543(11/7~11/8の61.8%戻し)
上値4:101.346(11/11高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:101.279(11/13高値、日足・一目均衡表転換線、+1σ)
上値2:101.168(11/14高値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:101.000(大台)
前営業日終値:100.891(日足・一目均衡表基準線、20日移動平均線)
下値1:100.693(11/14安値、200日移動平均線)
下値2:100.567(ピボット1stサポート)
下値3:100.464(11/13安値、ピボット2ndサポート)
下値4:100.374(11/11安値、-1σ、週足・一目均衡表先行スパン上限)
下値5:100.143(11/8安値、100日移動平均線、ピボットローブレイクアウト)
100.002(11/4-5安値、大台)
99.936(20週移動平均線)
99.832(11/1安値、-2σ、50週移動平均線)
99.748(週足・一目均衡表基準線、月足・一目均衡表転換線)
99.546(10/31安値)


◆ ポンド円 抵抗・支持ライン

201.169(7/24高値)
201.000(大台)
200.000(大台)
199.807(10/30高値、+2σ)
199.559(11/7高値)
199.000(大台)
198.923(11/8高値、11/7~11/8の76.4%戻し)
198.668(+1σ)
198.468(11/11高値、11/7~11/8の61.8%戻し水準)
198.240(11/14高値)
前営業日終値:197.990(大台)
197.655(20日移動平均線)
197.088(11/14安値)
197.000(大台)
196.756(日足・一目均衡表基準線)
196.660(11/13安値)
196.507(11/4安値)
196.352(10/31~11/7の76.4%押し、-1σ)
196.000(大台)
195.781(11/1安値)
195.361(10/31安値)
195.262(-2σ)
195.106(10/22安値)

《10:50》
《11:25、テクニカルライン追記》

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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