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市場養生訓

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第836回

2020年11月10日

 リスクオフからリスクオン取引に転換した。金が売られ、国債が売られ(イールドは上昇)、原油が買われ、通貨では安全通貨が売られ、新興国通貨が買われた。典型的なリスクオフの取引だ。
 安全通貨/避難通貨の御三家はスイスフラン、円、そしてドルだが、売られた程度は異なる。円が最も大きく、次にスイスフラン、ドルの順番になる。逆に言えば安全通貨としては円の需要が相対的に最も多いということになる。
 ドルに対してもほとんどの新興国通貨が値を上げたが、そうでない通貨もある。アルゼンチンペソ、ハンガリーフォリント、ナイジェリアナイーラなどだ。深刻な債務問題や政治問題などを抱える国々だ。
 こうしたリスクオン取引はコロナウイルスのワクチンへの期待が高まったことと、米国の大統領選の不確定要因が減少し、新政権の誕生が進むことへの期待が契機になった。
 新政権の方向性を見るにはこれまでのバイデンの選挙公約や閣僚人事などで判断することになる。政権移行チームからの発言も材料になる。
 新政権の閣僚人事もいろいろ名前が出てきた。市場に深く関係するのは財務長官だが、FEDの理事のブレイナードの名前はよく上がる。FOMC(米連邦公開市場委員会)では金融緩和の主張が目立った。同時に中央銀行の緩和政策の限界や財政支出の重要性を認識しているはずだ。その点では彼女が財務長官になれば、FEDのパウエル議長もやりやすくなるはずだ。
 貿易政策に関しては米通商代表部(USTR)や商務長官の人事が影響するが、バイデンのこれまでの言動を見る限り、二国間で関税を武器に貿易制限するのでなく、多国間での貿易交渉に軸足を置くと思われる。その点では貿易量は世界全体として増えると見込まれる。そうなると新興国通貨には有利に働く。
 ところでコロナウイルスのワクチンなどの影響で売られた円だが、中長期的に見れば円の需要は底堅いと思われる。それは世界の外貨準備の中での円の割合の傾向に表れている。多少アップダウンはあるものの基本的に増加傾向を示しているからだ。その背景にはドルの長期低減傾向や中国やロシアなどによるドル基軸体制からの意識的な脱却の試みがある。金も同様に中長期的には一定程度のシェアを維持すると思われる。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。


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