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為替イブニング海外市場2024年11月6日

2024年11月06日
(コラム執筆時間:18時45分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円152.50~154.80
ユーロ円164.50~166.50
ユーロドル1.0700~1.0900
豪ドル円100.00~102.00
相場状況の振り返りと今後の展開予想

米大統領選挙は各州で順次開票される中、トランプ氏優勢が伝えられ、同氏は事実上の勝利宣言をしている。トランプ氏の大規模な財政政策によって、米債利回りは上昇が予想されており、ドルを買い戻す動きが急を告げている。ただトランプ氏自体は関税の大幅引き上げも含めて、貿易収支改善を背景にしたドル売り志向が強く、市場は相反する動きに混迷度を強めている。そんな中、東京株式市場では円安を好感して日経平均が前日比1,005円高と反発し、再び4万円台が意識されている。たださらなる円安局面では物価抑制に支障を来す可能性もあり、また政府日銀の介入操作も視野に入るだけに、株価及び為替相場共に一旦清算局面を迎えていると捉えた方がリスクの軽減に繋がるであろう。いずれにしても米経済の分断を背景に先行き不透明感が増幅しているだけに、当面FOMCの動向を探る意味でも、米債券利回りの進捗状況に沿った戦略性が求められる。

一方、トランプ氏が激戦区で勝利したことを受けて、ドル円は154円台まで上昇するなど、円売りが加速している。ただ円安の副作用も問われており、加速的な上昇は見込みづらい状況にある。さらなる上昇局面では実需並びに利益確定売りが散見されており、一旦ドルを手仕舞う動きもあるなど、拙速的な上値トライも自重局面にある。引き続きレンジ幅ドル円152.50~154.80円まで拡大し、同レベル前後から少なめのナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルは足早に1.08割れになるなど、米ドル主導で下落基調を強めている。それでも一過性の相場展開になる可能性もあり、拙速的な下値トライは自重局面にある。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0700~1.0900を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、152円台半ば前後から押し目買いと共に、155円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.07前後から押し目買いと共に、1.09前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は売り急ぐことなく、昨日と同様に、ドル円154円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は152円台半ば前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、買い戻しが優勢ではあるが、さらなる上昇局面では利益確定売りも散見されており、拙速的な上値トライには慎重になっている。現状ではユーロドル1.09台半ば以上からナンピン売りと共に、1.08台半ば前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円152円台半ば前後ではロング、155円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は164円台半ば前後から押し目買いと共に、166円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は100円前後から押し目買いと共に、102円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.80155.50
ユーロ円164.00167.00
ユーロドル1.06501.0950
豪ドル円99.50102.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.80155.50
ユーロ円164.00167.00
ユーロドル1.06501.0950
豪ドル円99.50102.50
現在のポジション
No position
2024年11月収支経過 (11/01~06日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥35,000+¥35,000
ユーロ円+¥41,300(+$250)+$250
ユーロドル
豪ドル円
前日の売買 東京市場
出来ず Nothing done
前日の売買 海外市場
ユーロドル売り50,000★△1.0930(1.0830ロングカバー)+$500
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り50,000☆△153.00(152.30ロングカバー)+¥35,000
ドル円買い50,000150.50(SL150.00売り)
ユーロ円売り50,000166.50(SL167.00買い)
ユーロ円買い50,000164.50(SL164.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0980(SL1.1030買い)
ユーロドル買い50,000☆▼1.0830(SL1.0780売り)-$250
豪ドル円売り50,000101.50(SL102.00買い)
豪ドル円買い50,00099.50(SL99.00売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000154.80(SL155.50買い)
ドル円買い50,000152.50(SL151.80売り)
ユーロ円売り50,000166.50(SL167.00買い)
ユーロ円買い50,000164.50(SL164.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0900(SL1.0950買い)
ユーロドル買い50,0001.0700(SL1.0650売り)
豪ドル円売り50,000102.00(SL102.50買い)
豪ドル円買い50,000100.00(SL99.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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