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為替イブニング海外市場2024年11月19日

2024年11月19日
(コラム執筆時間:19時27分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円152.80~154.50
ユーロ円161.50~163.30
ユーロドル1.0480~1.0630
豪ドル円99.00~100.50
相場状況の振り返りと今後の展開予想

トランプラリーが一服する中、昨日は植田日銀総裁が経済懇談会及び会見で、従来通りに経済データ重視との見解を示した。ただ市場では中国経済の低迷に加え、ウクライナ情勢が深刻化しており、相対的な先行き不安も手伝って一旦、過度な円ショートを警戒したリスク回避の円買いが進行しつつある。ただ日銀の利上げが12月に実施されるかは未だに懐疑的であり、現状ではFRBによる利下げの進捗状況を見極めたいとの思惑であろうが、金利のある世界に舞い戻らない限り、積極的に円を買い戻す相場環境とは言い難いのが現状であろう。少々穿った見方になるが、デフレマインドが浸透しており、政府日銀としては拙速的な利上げは株式市場への影響や経済活性化に支障を来すとの見方であろうが、過剰流動性資金に刺激を与えない限り、円安の進行と同時に、物価上昇も避けられない情勢にあるのかもしれない。いずれにしても先行き不透明感が払しょくされない以上、基本的には相場が大きく動意づいてからのナンピン売買に特化することが得策であろう。

一方、ドル円は米債券利回りの動向次第である点は否めないが、米10年債が4%以上で高止まりしている以上、ドルロングを手仕舞うには時期尚早とも言える。引き続きレンジ幅ドル円152.80~154.50円を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは節目の1.05前後では割安感の買いが散見されており、拙速的な下値トライは慎重になっている。それでも独経済の脆弱性を背景にして、戻り売りが優先されている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0480~1.0650を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、153円割れから押し目買いと共に、154円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.05前後から押し目買いと共に、1.06台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円155円前後を中心に、154円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は153円台半ば前後から押し目買いを実施している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、ウクライナ情勢が新たな展開との見方もあり、依然として戻り売りが優先されている。ただユーロドル1.05前後ではポジション調整買いが散見されており、拙速的な下値トライは慎重になっている。現状では1.06台半ば前後からナンピン売りと共に、1.05割れから押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円152円割れではロング、154円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は161円台半ば前後から押し目買いと共に、163円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は99円前後から押し目買いと共に、100円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.30155.00
ユーロ円161.00164.00
ユーロドル1.04301.0680
豪ドル円98.50101.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.30155.00
ユーロ円161.00164.00
ユーロドル1.04301.0680
豪ドル円98.50101.50
現在のポジション
ドル円ロング50,000☆153.50(SL153.00売り)
本日のSP実行ポジション
ユーロドルロング50,000☆△1.0500(SP1.0530売り)+$150
2024年11月収支経過 (11/01~19日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥50,000+¥40,000
ユーロ円±¥0+¥25,000
ユーロドル-¥97,200(-$600)+$150
豪ドル円+¥110,000+¥40,000
前日の売買 東京市場
ユーロ円売り50,000☆163.50(SL164.00買い)
豪ドル円売り50,000★△100.30(99.50ロングカバー)+¥40,000
前日の売買 海外市場
ドル円売り50,000★△155.30(154.50ロングカバー)+¥40,000
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り50,000155.30(SL155.80買い)
ドル円買い50,000☆153.50(SL153.00売り)
ユーロ円売り50,000164.50(SL165.00買い)
ユーロ円買い50,000☆△163.00(163.50ショートカバー)+¥25,000
ユーロドル売り50,0001.0630
ユーロドル買い50,0001.0500(SL1.0450売り)
豪ドル円売り50,000101.00(SL101.50買い)
豪ドル円買い50,00099.50(SL99.00売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000154.30
ドル円買い50,000152.80(SL152.30売り)
ユーロ円売り50,000163.30(SL163.80買い)
ユーロ円買い50,000161.50(SL161.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0630(SL1.0680買い)
ユーロドル買い50,0001.0480(SL1.0430売り)
豪ドル円売り50,000100.50(SL101.00買い)
豪ドル円買い50,00099.00(SL98.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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