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為替イブニング海外市場2024年10月30日

2024年10月30日
(コラム執筆時間:19時04分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円152.00~154.00
ユーロ円164.80~166.80
ユーロドル1.0750~1.0900
豪ドル円99.80~101.50
相場状況の振り返りと今後の展開予想

総じて、物価の上昇は避けられない情勢にあり、基本的には、日銀の金利正常化が求められているが、先の衆議院選挙を終えて、与党過半数割れが現実味を帯びており、政局不安が重石となり、明日の日銀金融決定会合ではほぼ金利据え置きが確実視されている。そして、相場のけん引役でもあった日米金利差拡大が縮小する気配がないだけに、依然として、ドル買い優勢には変化がない。ただ、更なる上昇局面では実弾投入の可能性もあり、拙速的な上値トライは慎重にならざるを得ない。そんな中、今週は週末の米雇用統計、来週には米大統領選挙が控えており、現状では米雇用統計への改善期待を踏まえて、ドル買戻しが優勢ではあるが、米大統領選においては、現時点では、どちらの候補が勝つかわからず、為替相場の行く末を見通すのは困難と言わざるを得ない。引き続き直近のレンジ幅を重視し、少なめのナンピン売買で対応するのが賢明であろう。

一方、ドル円は、日銀の金利据え置きを見越して、東京株式市場では日経ダウは前日比373円高と堅調に推移しているが、株価との相関性が希薄になっており、ドル円153円前後で調整色を強めている。引き続き無理をせずに、直近のレンジ幅ドル円152.00~154.00円を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルは、第3四半期のドイツGDP速報値が前期比+0.2%と市場予想-0.1%を上回り、相対的に買い戻す動きが強まっている。ただ、独経済の脆弱性が改善したわけでもなく、拙速的な上値トライは慎重になっている。引き続き直近のレンジ幅ユーロドル1.0750~1.0900を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、ドル円152円前後から押し目買いと共に、ドル円154円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルも同様に、1.07台半ば前後から押し目買いと共に、1.09前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は、今朝と同様に、ドル円154円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業も同様に、ドル円152円前後から少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、ユーロドル1.08台半ば前後で試行錯誤が続いている。現状では、今朝と同様に、ユーロドル1.09前後からナンピン売りと共に、1.07台半ば前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、繰り返しなるが、ドル円152円前後ではロング、ドル円154円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は165円割れから押し目買いと共に、166円台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は100割れから押し目買いと共に、101円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.50154.50
ユーロ円164.30167.30
ユーロドル1.07001.0950
豪ドル円99.30102.00

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.50154.50
ユーロ円164.30167.30
ユーロドル1.07001.0950
豪ドル円99.30102.00
現在のポジション
ユーロドルロング50,000☆1.0830(SL1.0750売り)
2024年10月収支経過(01~30日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円-¥170,000
ユーロ円+¥30,000
ユーロドル-¥182,300(-$1,100)
豪ドル円+¥65,000
前日の売買 東京市場
出来ず Nothing done
前日の売買 海外市場
出来ず Nothing done
本日の売買&予定 東京市場
出来ず Nothing done
ドル円売り50,000154.00(SL154.50買い)
ドル円買い50,000152.30(SL151.80売り)
ユーロ円売り50,000166.50(SL167.00買い)
ユーロ円買い50,000164.50(SL164.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0880
ユーロドル買い50,0001.0750(SL1.0700売り)
豪ドル円売り50,000101.80(SL102.30買い)
豪ドル円買い50,00099.80(SL99.30売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000154.00(SL154.50買い)
ドル円買い50,000152.30(SL151.80売り)
ユーロ円売り50,000166.80(SL167.30買い)
ユーロ円買い50,000164.80(SL164.30売り)
ユーロドル売り50,0001.0880
ユーロドル買い50,0001.0750(SL1.0700売り)
豪ドル円売り50,000101.50(SL102.00買い)
豪ドル円買い50,00099.80(SL99.30売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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