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為替モーニング東京市場2024年11月12日

2024年11月12日
(コラム執筆時間:09時25分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円152.50~154.30
ユーロ円162.80~164.50
ユーロドル1.0600~1.0750
豪ドル円100.00~101.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

米大統領選挙を終えて、市場の注目はトランプ次期大統領の政策運営に委ねられているが、現時点では先行き不透明感こそあるものの、期待感が先行しており、トランプラリー継続を意識したドル買い戻しが優勢になっている。そして米国株式市場でも前日比304ドル高と最高値を更新している。反面、市場はトランプ劇場の賞味期限も意識されるなど、総じて相場の難易度を深めていると言わざるを得ない。一方、FOMCは0.25%利下げを決定したが、FRB関係筋からは利下げ志向はあるものの、米景況感の良さを踏まえて利下げを急ぐ必要性はないとの見解も少なくなく、当面、米金利の優位性を元にドル買い志向は顕在化している。ただ従来の様な円キャリートレード的な発想もなく、過剰期待は禁物であろう。引き続きレンジ幅を拡大し、じっくり待機策で対応することが賢明であろう。

一方、ドル円は、東京株式市場では日経平均が4万円を前に足踏み状態が続いているが、政府日銀による利上げ志向も頓挫しており、日米金利差拡大を意識した底堅い展開が予想される。反面、常に政府日銀による介入操作も意識されているだけに、拙速的な上値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ドル円152.50~154.50を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルは、トランプ政権への期待もあるが、独経済の脆弱性を踏まえたECBの根強い追加利下げ観測もあり、1.07割れになるなど戻りの鈍さが意識されている。たださらなる下落局面ではポジション調整買いも散見されており、拙速的な下値トライも慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0600~1.0780を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、152円台半ば前後から押し目買いと共に、154円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.06前後から押し目買いと共に、1.07台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円153円台半ば前後から売りを随時実施しており、現状では154円台半ば前後に集約されている模様。一方、輸入企業は買い急ぐことなく、152円半ば前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、特筆すべき買い材料もなく、戻り売りが優勢になっている。ユーロドル1.06台半ば割れでは利益確定買いも散見されており、拙速的な下値トライも慎重になっている。現状では1.06前後から押し目買いと共に、1.07台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円152円台半ば前後ではロング、154円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は163円割れから押し目買いと共に、164円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は100円台半ば割れから押し目買いと共に、101円台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.00154.80
ユーロ円162.30165.00
ユーロドル1.05501.0800
豪ドル円99.50102.30

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.00154.80
ユーロ円162.30165.00
ユーロドル1.05501.0800
豪ドル円99.50102.30
現在のポジション
ユーロドルロング50,000☆1.0650(SL1.0580売り)
前日のSL実行ポジション
ユーロドルロング50,000☆▼1.0700(SL1.0650売り)-$250
2024年11月収支経過 (11/01~12日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥50,000+¥15,000
ユーロ円±¥0+¥40,000
ユーロドル±¥0-$250
豪ドル円+¥70,000+¥35,000
前日の売買&予定 東京市場
ドル円売り50,000☆△153.30(153.00ロングカバー)+¥15,000
ドル円買い50,000151.50(SL151.00売り)
ユーロ円売り50,000☆△164.30(163.50ロングカバー)+¥40,000
ユーロ円買い50,000162.50(SL162.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0800
ユーロドル買い50,000☆1.0650(SL1.0600売り)
豪ドル円売り50,000☆△101.00(100.30ロングカバー)+¥35,000
豪ドル円買い50,00099.50(SL99.00売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000154.30(SL154.80買い)
ドル円買い50,000152.50(SL152.00売り)
ユーロ円売り50,000164.50(SL165.00買い)
ユーロ円買い50,000162.80(SL162.30売り)
ユーロドル売り50,0001.0750
ユーロドル買い50,0001.0600(SL1.0550売り)
豪ドル円売り50,000101.80(SL102.30買い)
豪ドル円買い50,000100.00(SL99.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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