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為替イブニング海外市場2024年11月14日

2024年11月14日
(コラム執筆時間:19時05分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円154.50~156.50
ユーロ円163.30~165.00
ユーロドル1.0500~1.0680
豪ドル円100.00~101.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

本日の東京株式市場は先物主導で上昇が見込まれていたが、日経平均株価は前日比185円安と3日続落して引けている。一部では加速的な円安局面を踏まえて堅調推移との見方が優勢であったが、反面、物価上昇を招きかねない円安の副作用も問われ始めている。政府日銀の金利正常化が早まる可能性も高く、また実弾投入の時期が確実に迫っているだけに、過度なドル高期待は自重局面に差し掛かっている。そんな中、米共和党が上下院を制したトリプルレッドを受けて、トランププラリーがさらに加速する見込みであり、東京株式市場のみならず、世界的に波及しているとの見解も少なくない。ただドル指数は年初来高値を更新しており、また米国自体も大規模な政策運営を掲げているだけに、財政事情は必ずしも芳しい状況ではない。もう一段のドル上昇局面では、戻り売りに転じることも一考であろう。いずれにしても様々な売買材料が回遊しており、安易にどちらにも仕掛けづらい相場環境ではあるだけに、引き続き相場が大きく動意づいてからのナンピン売買に特化することが得策であろう。

一方、ドル円は156円台まで上昇しているが、政府日銀としても口先介入の限界を考慮すれば、実弾投入が待ったなしの状態にあるとの見解も少なくない。引き続きレンジ幅ドル円154.50~156.50円まで拡大し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルはほぼ蚊帳の外状態にあるが、欧州経済の脆弱性もあり、依然として戻り売りが優勢となっている。ただ次なる節目1.05割れでは随所に買い戻しの動きも散見されており、拙速的な下値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0500~1.0680を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、154円台半ば前後から押し目買いと共に、156円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.05前後から押し目買いと共に、1.07前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円156円前後から売りを随時実施しており、現状では156円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は買い急ぐことなく、154円台半ば前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、調整色を強めている。ただ米債券利回りの高止まりを受けて、次なる節目ユーロドル1.0500割れが意識されており、戻りの鈍さに繋がっている。現状では1.07前後からナンピン売りと共に、1.005割れを視野に、同レベル前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円154円台半ば前後ではロング、156円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は163円台半ば割れから押し目買いと共に、165円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は100円前後から押し目買いと共に、101円台後半からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円153.80157.00
ユーロ円163.20165.50
ユーロドル1.04501.0750
豪ドル円99.50102.30

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円153.80157.00
ユーロ円163.20165.50
ユーロドル1.04501.0750
豪ドル円99.50102.30
現在のポジション
ドル円ショート50,000☆156.00(SL156.50買い)
ユーロドルロング50,000☆1.0650(SL1.0500売り)
本日の実行ポジション
ドル円ショート50,000☆▼155.00(SL156.00買い)-¥50,000
2024年11月収支経過 (11/01~14日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円-¥25,000-¥50,000
ユーロ円±¥0
ユーロドル±¥0
豪ドル円+¥70,000
前日の売買 東京市場
ドル円売り50,000☆155.00(SL155.50買い)
前日の売買 海外市場
出来ず Nothing done
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000☆156.00(SL156.50買い)
ドル円買い50,000154.30
ユーロ円売り50,000165.00(SL165.50買い)
ユーロ円買い50,000163.30(SL162.80売り)
ユーロドル売り50,0001.0700
ユーロドル買い50,0001.0500(SL1.0450売り)
豪ドル円売り50,000101.80(SL102.30買い)
豪ドル円買い50,000100.00(SL99.50売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000156.50(SL157.00買い)
ドル円買い50,000154.50
ユーロ円売り50,000165.00(SL165.50買い)
ユーロ円買い50,000163.30(SL162.80売り)
ユーロドル売り50,0001.0680
ユーロドル買い50,0001.0500(SL1.0450売り)
豪ドル円売り50,000101.80(SL102.30買い)
豪ドル円買い50,000100.00(SL99.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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