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為替イブニング海外市場2024年11月18日

2024年11月18日
(コラム執筆時間:19時10分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円153.50~155.30
ユーロ円162.80~164.30
ユーロドル1.0480~1.0630
豪ドル円99.00~100.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

週明けの東京株式市場では、NYダウの流れを引き継いで前日比422円安と、軟調に推移している。節目の3万8000円台は維持しているものの、トランプラリーの不透明感も手伝い、相対的にリスク回避志向が強まっている。そんな中、植田日銀総裁が追加利上げのタイミングについて言及しているが、前回と同様、先行きの経済・物価・金融情勢次第と発言しており、相対的に早期追加利上げ観測は後退している。このため日米金利差拡大を背景にドル円は一時155円台を付けるなど、不安定な展開を強いられている。過度な円安を食い止めるには、現時点では政府日銀の実弾投入に依存せざるを得ないが、いずれにしても政府日銀の政策運営が曖昧なだけに、ある意味ではジレンマ状態にある。引き続き直近のレンジ幅での攻防が予想されるが、通常よりもレンジ幅を拡大し、じっくり待機策に努めることが得策であろう。

一方、ドル円は米金利の優位性が揺らいでおらず、底堅い展開が予想されるが、日米共に今後の経済データ次第と言及しており、拙速的な上値トライも下値トライも慎重になっている。引き続きレンジ幅ドル円153.50~155.50円まで拡大し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは戻り売りが優先されているが、節目の1.05割れでは割安感の買い戻しも散見されており、拙速的な下値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0450~1.0630を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、153円台半ば前後から押し目買いと共に、155円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.05割れから押し目買いと共に、1.06台以上からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は今朝と同様に、ドル円155円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は153円台半ば前後から押し目買いを継続している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、戻り売りが優先しているが、現状ではユーロドル1.050割れでは利益確定買いも散見されており、拙速的な下値トライは慎重になっている。現状では1.06台以上からナンピン売りと共に、1.04台半ば前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円153円台半ば前後ではロング、155円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は162円台半ば前後から押し目買いと共に、164円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は99円前後から押し目買いと共に、100円台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円153.00156.00
ユーロ円162.30164.80
ユーロドル1.04301.0680
豪ドル円98.50101.30

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円153.00156.00
ユーロ円162.30164.80
ユーロドル1.04301.0680
豪ドル円98.50101.30
現在のポジション
ドル円ロング50,000☆154.50(SL153.80売り)
ユーロ円ショート50,000☆163.50(SL164.20買い)
ユーロドルロング50,000☆1.0500(SL1.0450売り)
2024年11月収支経過 (11/01~18日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥10,000+¥35,000
ユーロ円-¥25,000-¥25,000
ユーロドル-¥123,300(-$750)
豪ドル円+¥110,000+¥40,000
前日の売買 東京市場
ドル円買い50,000★△155.30(156.00ショートカバー)+¥35,000
前日の売買 海外市場
ドル円買い50,000☆154.50(SL153.80売り)
ユーロ円買い50,000★▼163.00(SL162.50売り)-¥25,000
豪ドル円買い50,000☆99.50(SL99.00売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000155.30
ドル円買い50,000153.50(SL153.00売り)
ユーロ円売り50,000☆163.50(SL164.00買い)
ユーロ円買い50,000161.80(SL161.30売り)
ユーロドル売り50,0001.0600
ユーロドル買い50,0001.0450(SL1.0400売り)
豪ドル円売り50,000☆△100.30(99.50ロングカバー)+¥40,000
豪ドル円買い50,00099.00(SL98.50売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000155.30
ドル円買い50,000153.50(SL152.80売り)
ユーロ円売り50,000164.30(SL164.80買い)
ユーロ円買い50,000162.80
ユーロドル売り50,0001.0620
ユーロドル買い50,0001.0480(SL1.0430売り)
豪ドル円売り50,000100.70(SL101.20買い)
豪ドル円買い50,00099.00(SL98.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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