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為替イブニング海外市場2024年10月31日

2024年10月31日
(コラム執筆時間:19時25分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円151.50~153.50
ユーロ円164.50~166.50
ユーロドル1.0780~1.0930
豪ドル円99.30~101.00
相場状況の振り返りと今後の展開予想

本日の日銀金融政策決定会合では、事前予想通りに金利は据え置かれたが、その後に植田日銀総裁は、7月の利上げの影響はおおむね予想通りであり、企業マインドの面でも大きな影響は見られていないとした上、12月会合で議論し、内容を公開する旨を指摘した。12月の追加利上げに含みを残した内容であり、相対的に円を買い戻す動きがやや急を告げている。政府日銀としても円安阻止に躍起ではあるが、ある程度FOMCの利下げを期待していた嫌いがあるだけに、現時点では追加利上げの火種を消さないような姿勢を見せているとも解釈できる。いずれにしても市場の注目は明日の米雇用統計並びに来週の米大統領選挙に注がれており、相対的には調整主導の展開と見なし方が賢明であり、引き続き直近のレンジ幅を拡大して、少なめのナンピン売買で対応することが得策であろう。

一方、ドル円は、日銀は金利を据え置いたものの、12月追加利上げの可能性を残しており、相対的にドルロングを手仕舞う動きが優勢になっている。たださらなる下落局面では利益確定買いや実需買いが散見されており、拙速的な下値トライも慎重になっている。引き続きレンジ幅ドル円151.50~153.50円を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルは、ドル円と同様、米金利との格差もあるが、全般的に欧州経済の脆弱性が問われており、戻り売りが優先されている。引き続き直近のレンジ幅ユーロドル1.0780~1.0930を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、151円台半ば前後から押し目買いと共に、153円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.08割れから押し目買いと共に、1.09台以上からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円154円前後を中心に、153円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は152円台半ば割れから買いを随時実施しおり、現状では151円台半ば前後から少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、1.08台半ば前後でもみ合い相場と化している。現状では今朝と同様に、ユーロドル1.09台以上からナンピン売りと共に、1.08割れから押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円151円台半ば前後ではロング、153円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は165円割れから押し目買いと共に、166円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は99円台半ば割れから押し目買いと共に、101円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.00154.00
ユーロ円164.00167.00
ユーロドル1.07301.0980
豪ドル円98.80101.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.00154.00
ユーロ円164.00167.00
ユーロドル1.07301.0980
豪ドル円98.80101.50
現在のポジション
ドル円ロング50,000☆152.30(SL151.50売り)
ユーロ円ロング50,000☆165.30(SL164.50売り)
ユーロドルロング50,000☆1.0830(SL1.0780売り)
2024年10月収支経過(01~31日)本日のNY closingで清算予定
通貨プラスマイナス前日比
ドル円-¥170,000
ユーロ円+¥30,000
ユーロドル-¥182,300(-$1,100)
豪ドル円+¥65,000
前日の売買 東京市場
出来ず Nothing done
前日の売買 海外市場
出来ず Nothing done
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り50,000154.00(SL154.50買い)
ドル円買い50,000☆152.30(SL151.80売り)
ユーロ円売り50,000167.00(SL167.50買い)
ユーロ円買い50,000☆165.30(SL164.80売り)
ユーロドル売り50,0001.0900
ユーロドル買い50,0001.0780(SL1.0730売り)
豪ドル円売り50,000101.50(SL102.00買い)
豪ドル円買い50,00099.80(SL99.30売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000153.30
ドル円買い50,000151.50(SL151.00売り)
ユーロ円売り50,000166.30
ユーロ円買い50,000164.50(SL164.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0900
ユーロドル買い50,0001.0780(SL1.0730売り)
豪ドル円売り50,000101.00(SL101.50買い)
豪ドル円買い50,00099.30(SL98.80売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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