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為替モーニング東京市場2024年11月7日

2024年11月07日
(コラム執筆時間:09時13分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円153.00~155.00
ユーロ円164.50~166.50
ユーロドル1.0650~1.0830
豪ドル円100.30~102.00
相場状況の振り返りと今後の展開予想

米大統領選挙において、トランプ氏勝利の報道を受けて、米債券利回りが一時4.46%前後まで上昇し、ドル買い圧力が増している。反面、トランプ政権の運営方針がインフレを助長させかねないだけに、利下げに向かっているFRBとの整合性が問われているなど、一過性のドル買いとの見方も少なくない。当面、市場はトランプ次期大統領に振り回されるであろうが、米国の実体経済に及ぼす影響も考えられるだけに、過剰期待は自重局面にある。現時点ではストップロスを巻き込んだ状態とも言えるだけに、もう一段のドル上昇局面ではドル売りに転じることも一考であろう。そして今晩の米FOMCの動向にも注視せざるを得ないが、市場のコンセンサスは0.25%利下げを見込んでおり、米債券利回りと相反することもあり、利下げを見送る可能性も捨てきれない情勢にある。いずれにしても不安定な展開が予想されるだけに、通常よりもレンジ幅を拡大し、少なめのナンピン売買で対応することが得策であろう。

一方、ハリス氏が敗北宣言するなど、トランプ氏勝利の確定報道が流れている。日米金利差がさらに拡大しており、ドル円では円売りが加速している。ただ既に2.50円前後上昇しており、155円台が否応もなく意識されているものの、反面、円安の副作用を踏まえて政府日銀の介入操作も待ったなしの状態にあり、過度な円安は見込みづらい状況にある。一旦清算局面入りと見なし、高値掴みには要注意であろう。引き続きレンジ幅ドル円153.00~155.00円まで拡大し、同レベル前後から少なめのナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルは1.09前後から1.07割れになるなど下げ足を強めているが、ドル円と同様に過剰反応した嫌いもあるだけに、拙速的な下値トライは自重局面にある。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0650~1.0830を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、153円前後から押し目買いと共に、155円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.06台半ば前後から押し目買いと共に、1.08台以上からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円154円前後から売りを随時実施しており、現状では155円前後に集約されている模様。一方、輸入企業は153円前後から少なめの押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、戻り売りが優勢となっている。ただユーロドル1.07割れからは利益確定買いが散見されており、拙速的な下値トライは慎重になっている。現状ではユーロドル1.08台以上からナンピン売りと共に、1.06台半ば前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円153円前後ではロング、155円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は164円台半ば前後から押し目買いと共に、166円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は100円台半ば割れから押し目買いと共に、102円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.30155.50
ユーロ円164.00167.00
ユーロドル1.06001.0900
豪ドル円99.50102.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.30155.50
ユーロ円164.00167.00
ユーロドル1.06001.0900
豪ドル円99.50102.50
現在のポジション
ユーロドルロング50,000☆1.0700(SL1.0650売り)
2024年11月収支経過 (11/01~07日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥35,000+¥35,000
ユーロ円+¥41,300(+$250)+$250
ユーロドル
豪ドル円
前日の売買 東京市場
ドル円売り50,000★△153.00(152.30ロングカバー)+¥35,000
ユーロドル買い50,000★▼1.0830(SL1.0780売り)-$250
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り50,000154.80(SL155.50買い)
ドル円買い50,000152.50(SL151.80売り)
ユーロ円売り50,000166.50(SL167.00買い)
ユーロ円買い50,000164.50(SL164.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0900(SL1.0950買い)
ユーロドル買い50,000☆1.0700(SL1.0650売り)
豪ドル円売り50,000102.00(SL102.50買い)
豪ドル円買い50,000100.00(SL99.50売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000154.80(SL155.50買い)
ドル円買い50,000153.00(SL152.30売り)
ユーロ円売り50,000166.50(SL167.00買い)
ユーロ円買い50,000164.50(SL164.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0830
ユーロドル買い50,0001.0650(SL1.0600売り)
豪ドル円売り50,000102.00(SL102.50買い)
豪ドル円買い50,000100.30(SL99.80売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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