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為替モーニング東京市場2024年10月29日

2024年10月29日
(コラム執筆時間:09時08分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円152.00~154.00
ユーロ円164.50~166.50
ユーロドル1.0750~1.0900
豪ドル円100.00~101.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

衆議院選挙における与党過半数割れが円売りを誘発しているが、円安に伴う物価上昇が見込まれており、さらなる財政出動への期待も根強い。また日銀の政策方針にも影響を及ぼす可能性もあるため、今後の日銀の追加利上げが頓挫する可能性も否定できない。一方、来週には市場の最大関心事である米大統領選挙が控えており、相対的には安易にポジションを取り切れない状況に置かれている。それでも米債券利回り上昇にも拘わらず、米国株式市場ではNYダウが前日比273ドル高と堅調に推移しており、米経済の底堅さが意識されるなど、総じてドル買い戻しニーズは健在である。反面、現時点では米大統領選はトランプ氏優勢との見方からドル買い志向はあるものの、既にドル買いが浸透しており、上昇余地は少ないとの見解も少なくない。またさらなるドル買い・円売り局面では、政府日銀による介入操作も無視できない状態にあるだけに、引き続き直近のレンジ幅を重視し、少なめのナンピン売買で対応することが得策であろう。

一方、ドル円は円安が進行してはいるが、154円台には届いておらず、相対的にポジション解消売りが優勢になっている。同レベル以上からの高値掴みには、要注意であろう。いずれにしても衆議院選挙を経て先行き不透明感が強まっており、当面、調整主導の展開が予想される。引き続きレンジ幅ドル円152.00~154.00円を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルは1.08前後でもみ合い相場と化しているが、依然としてECBの利下げ観測があるだけに、戻り売りが優先されている。ただ米ドル主導の展開にあるだけに、基本的には相場の動意を待ってからの始動が賢明であり、引き続きレンジ幅ユーロドル1.0750~1.0900を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、152円前後から押し目買いと共に、154円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルも同様に、1.07台半ば前後から押し目買いと共に、1.09前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は昨日と同様に、ドル円154円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は152円前後から少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、微調整に終始している。現状では昨日と同様に、ユーロドル1.09前後からナンピン売りと共に、1.07台半ば前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、繰り返しになるが、ドル円152円前後ではロング、154円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は164円台半ば前後から押し目買いと共に、166円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は100円前後から押し目買いと共に、101円台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.20154.50
ユーロ円163.80167.00
ユーロドル1.07001.0950
豪ドル円99.30102.30

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.20154.50
ユーロ円163.80167.00
ユーロドル1.07001.0950
豪ドル円99.30102.30
現在のポジション
ユーロドルロング50,000☆1.0830(SL1.0750売り)
2024年10月収支経過(01~29日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円-¥170,000
ユーロ円+¥30,000-¥25,000
ユーロドル-¥181,200(-$1,100)
豪ドル円+¥65,000
前日の売買 東京市場
ユーロ円売り50,000★△165.30(SL165.80買い)-¥25,000
前日の売買&予定 海外市場
出来ず Nothing done
ドル円売り50,000154.00(SL154.70買い)
ドル円買い50,000152.00(SL151.30売り)
ユーロ円売り50,000166.50(SL167.20買い)
ユーロ円買い50,000164.50(SL163.80売り)
ユーロドル売り50,0001.0880
ユーロドル買い50,0001.0750(SL1.0700売り)
豪ドル円売り50,000101.80(SL102.30買い)
豪ドル円買い50,000100.00(SL99.30売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000154.00(SL154.70買い)
ドル円買い50,000152.00(SL151.30売り)
ユーロ円売り50,000166.50(SL167.20買い)
ユーロ円買い50,000164.50(SL163.80売り)
ユーロドル売り50,0001.0880
ユーロドル買い50,0001.0750(SL1.0700売り)
豪ドル円売り50,000101.80(SL102.30買い)
豪ドル円買い50,000100.00(SL99.30売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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