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為替イブニング海外市場2024年9月30日

2024年09月30日
(コラム執筆時間:18時56分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円141.00~143.50
ユーロ円158.50~160.50
ユーロドル1.1100~1.1250
豪ドル円97.50~99.50
相場状況の振り返りと今後の展開予想

米国市場のNYダウ平均は前日比137ドル高と最高値を更新しているにもかかわらず、週明けの東京株式市場では日経平均株価が前日比1901円安と大幅急落するなど、市場は相反する動きに混迷度を深めている。米国の8月PCE価格指数でインフレ鈍化傾向が示され、次回FOMCにおける大幅追加利下げを織り込む格好で米国株式市場では堅調推移しているが、東京株式市場では自民党総裁選において金融緩和継続を唱えていた高市氏が敗北したことにより、ポジションの手仕舞いが急がれた側面が強く、ここ最近の上昇分を吐き出す格好になっている。また勝利した石破新総裁も金融所得課税や法人税などへの課税強化に前向きな姿勢を示していることも、相対的な先行き不透明感として株価の下落要因になっている。ただ為替市場での反応自体は円高に寄与しており、過度な円安期待は後退していると言わざるを得ない。いずれにしてもストップロスを巻き込んだ展開であり、引き続き波乱含みの展開が予想されるだけに、当面は直近のレンジ幅を重視すると共に、相場が大きく動意づいてからのナンピン売買が得策であろう。

一方、ドル円は、株安の影響は限定的ではあるものの、依然として日米金利差主導の展開にあり、過度な円安も円高期待も自重局面にある。基本的にはドルの戻り売りに重点比重を置き、引き続きレンジ幅ドル円141.00~143.50円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が無難であろう。

他方、ユーロドルは、一段と調整色を強めており、安易にどちらにも仕掛けづらい状況にある。ただECBの利下げ観測が先行しており、戻り売り優勢と見なした方が賢明であるだけに、引き続きレンジ幅ユーロドル1.1100~1.1250を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、今朝と同様に141円前後から押し目買いと共に、143円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.11前後から押し目買いと共に、1.12台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は今朝と同様に、ドル円143円台半ば前後に売りが集約されている模様。一方、輸入企業は141円前後を視野に、141円台半ば前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、調整色を強めている。現状では今朝と同様に、ユーロドル1.12台半ば前後からナンピン売りと共に、1.11前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、繰り返しになるが、ドル円141円前後ではロング、143円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は158円台半ば前後から押し目買いと共に、160円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は97円台半ば前後から押し目買いと共に、99円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円140.50144.00
ユーロ円158.00161.00
ユーロドル1.10501.1300
豪ドル円97.00100.00

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円140.50144.00
ユーロ円158.00161.00
ユーロドル1.10501.1300
豪ドル円97.00100.00
現在のポジション
No position
前日のSL実行ポジション
ドル円ショート50,000★▼145.50(SL145.80買い)-¥15,000
豪ドル円ショート50,000★▼99.50(SL100.50買い)-¥50,000
2024年9月収支経過(02~30日)本日のNY closingで清算予定
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥80,000-¥40,000
ユーロ円+¥160,000+¥90,000
ユーロドル
豪ドル円-¥25,000+¥25,000
前日の売買 東京市場
ドル円売り50,000★▼145.50(SL146.00買い)-¥25,000
ユーロ円売り50,000★162.80(SL163.50買い)
ユーロ円買い50,000★△161.00(162.80ショートカバー)+¥90,000
豪ドル円売り50,000★100.50(SL101.00買い)
豪ドル円買い50,000★△99.00(100.50ショートカバー)+¥75,000
前日の売買 海外市場
出来ず Nothing done
本日の売買&予定 東京市場
出来ず Nothing done
ドル円売り50,000143.50(SL144.20買い)
ドル円買い50,000141.00(SL140.30売り)
ユーロ円売り50,000160.00(SL160.70買い)
ユーロ円買い50,000157.50(SL156.80売り)
ユーロドル売り50,0001.1230(SL1.1280買い)
ユーロドル買い50,0001.1080(SL1.1030売り)
豪ドル円売り50,00099.30(SL100.00買い)
豪ドル円買い50,00097.30(SL96.50売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000143.50(SL144.00買い)
ドル円買い50,000141.00(SL140.50売り)
ユーロ円売り50,000160.50(SL161.00買い)
ユーロ円買い50,000158.50(SL158.00売り)
ユーロドル売り50,0001.1250(SL1.1300買い)
ユーロドル買い50,0001.1100(SL1.1050売り)
豪ドル円売り50,00099.50(SL100.00買い)
豪ドル円買い50,00097.50(SL97.00売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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