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為替イブニング海外市場2024年12月2日

2024年12月02日
(コラム執筆時間:19時38分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円149.00~151.00
ユーロ円156.80~158.80
ユーロドル1.0450~1.0600
豪ドル円96.50~98.50
相場状況の振り返りと今後の展開予想

市場がトランプトレードで翻弄される中、目先は植田日銀総裁の追加利上げの時期が近づいている発言を受けて、本邦10年債利回りが1.08%と年初来最高水準まで上昇。日銀の追加利上げの思惑が広がりつつあり、円を買い戻す動きが先行している。ただFOMCが追加利下げするかは懐疑的であり、ドル円相場は150円前後で右往左往している。そんな中、本日はインフレ動向を探る意味でも11月の米ISM製造業景況指数に注目が寄せられるが、大方の予想は47.6となっており、前月の46.5を3カ月ぶりに上回る見込みとなっている。ただ景気判断の境である50には程遠く、ドルを買い戻す動きも限定的との見解が少なくない。いずれにしても米債券利回りは低下しており、ドルの高値掴みには要注意であろう。引き続き直近のレンジ幅を拡大し、少なめの売買で対応することが無難であろう。

一方、ドル円は150円前後では利食いと損切りが相交じる中、神経質な展開が続いているが、現時点では日米政策方針を見極めるまでは安易にどちらにも仕掛けづらい状況にある、引き続きレンジ幅ドル円149.00~151.00円まで拡大し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは、仏予算案をめぐって仏内閣が迷走状態にあり、債券利回りが急上昇すると共に、ユーロドルを手仕舞う動きが加速している。一時は節目の1.05割れになるなど、拙速的な上値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0450~1.0600を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、149円前後から押し目買いと共に、151円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.04台半ば前後から押し目買いと共に、1.06前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、物価上昇懸念や賃金上昇期待もあり、円安のデメリットが浸透しつつある。日銀の政策方針次第であろうが、当面、ドルの高値掴みに注視しながら、輸出企業はドル円151円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は今朝と同様に、現状では149円前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、ドルロングの積み上がりと欧州経済の脆弱性を踏まえて、身動きが取りづらい状況にある。ユーロドル1.05前後から随時実施しているが、現状では1.045前後から押し目買いと共に、1.06前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、繰り返しになるが、ドル円149円前後ではロング、151円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は157円前後から押し目買いと共に、159円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は96円台半ば前後から押し目買いと共に、98円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円148.30151.70
ユーロ円156.70159.60
ユーロドル1.04001.0650
豪ドル円96.0098.80

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円148.30151.70
ユーロ円156.70159.60
ユーロドル1.04001.0650
豪ドル円96.0098.80
現在のポジション
ユーロ円ロング50,000☆158.50(SL157.50売り)
豪ドル円ロング50,000☆97.50(SL96.80売り)
前日のSL実行ポジション
豪ドル円ロング50,000★▼98.50(SL97.50売り)-¥50,000
2024年12月収支経過(02~ 日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円-¥35,000
ユーロ円
ユーロドル+¥39,500(+$250)+$250
豪ドル円-¥50,000
前日の売買 東京市場
ドル円買い50,000★▼150.50(SL149.80売り)-¥35,000
ユーロ円買い50,000☆158.50(SL158.00売り)
豪ドル円買い50,000☆97.50(SL96.90売り)
前日の売買 海外市場
出来ず Nothing done
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000150.80(SL151.50買い)
ドル円買い50,000148.80(SL148.20売り)
ユーロ円売り50,000158.80
ユーロ円買い50,000157.30(SL156.70売り)
ユーロドル売り50,0001.0650(SL1.0700買い)
ユーロドル買い50,000☆△1.0530(1.0580ショートカバー)+$250
豪ドル円売り50,00098.20
豪ドル円買い50,00096.50(SL96.00売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000151.00(SL151.70買い)
ドル円買い50,000149.00(SL148.30売り)
ユーロ円売り50,000158.80
ユーロ円買い50,000157.30(SL156.70売り)
ユーロドル売り50,0001.0600(SL1.0670買い)
ユーロドル買い50,0001.0450(SL1.0400売り)
豪ドル円売り50,00098.30
豪ドル円買い50,00096.80(SL96.20売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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