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為替イブニング海外市場2024年12月3日

2024年12月03日
(コラム執筆時間:19時09分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円149.00~150.50
ユーロ円156.50~158.30
ユーロドル1.0430~1.0580
豪ドル円96.50~98.00
相場状況の振り返りと今後の展開予想

米国株市場でナスダック総合株価指数が3週間ぶりに史上最高値を更新したことを好感し、東京株式市場でも日経ダウが半導体関連株を中心に、前日比735円高と3万9千台を回復して引けている。一部では年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の来年度からの運用計画で、実質的な運用利回りの目標を現状の1.7%から1.9%に引き上げる旨を厚生労働省が示したことが材料視されており、再び4万円台への期待を抱かせる展開と踏んでいる。ただ、利益確定売りも随所に散見されているように、日銀の利上げの先送りや更なる円安進行など条件が必要であり、加速的な円安は描き辛い側面が強い。いずれにしても、今週末に控えている11月米雇用統計次第であろうが、現時点では改善期待の思惑が広がっており、相対的に値ごろ感を踏まえた、ドルの買戻しが入りやすい外部環境にある。引き続きレンジ幅を通常よりも拡大し、じっくり待機策に努めることが得策であろう。

一方、ドル円は、ドル円150円前後で右往左往しているが、日銀の利上げ期待をドル円150円台では実需や利益確定売りに圧され易い状況にあるが、日米の金利格差が縮小しない限り、拙速的な下値トライは慎重になっている。基本的には米10年債利回りの動向を注視しながらの展開が予想されるが、引き続きレンジ幅ドル円149.00~150.50円を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは、独仏の政局不安などやECBの利下げを踏まえて、独自の買い材料は皆無に等しいが、更なる下落局面ではポジション調整買いが散見されるなど、拙速的な下値トライは自重局面に差し掛かっている。引き続きレンジ幅をユーロドル1.0430~1.0580を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、ドル円149円前後から押し目買いとに、ドル円150円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは、1.04台半ば割れから押し目買いと共に、1.05台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、米雇用統計を見極めたいのと思惑が働き、様子見スタンスを強めているが、輸出企業は、ドル円150円台以上から随時実施しており、現状ではドル円150円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は、買い急ぐことなくドル円149円前後に集約されている模様。

●海外勢によれば、ECBの利下げ観測を踏まえて、戻り売りが優先されており、現状ではユーロドル1.05台半ば以上からナンピン売りと共に、1.04台前半から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円149円前後ではロング、ドル円150円台半ば以上ではショートをイメージし、ユーロ円は157円割れから押し目買いと共に、158円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は96円台半ば前後から押し目買いと共に、98円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円148.40151.00
ユーロ円156.00158.80
ユーロドル1.03801.0630
豪ドル円95.8098.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円148.40151.00
ユーロ円156.00158.80
ユーロドル1.03801.0630
豪ドル円95.8098.50
現在のポジション
豪ドル円ロング50,000☆96.80(SL96.00売り)
前日のSL実行ポジション
ユーロ円ロング50,000★▼158.50(SL157.50売り)-¥50,000
豪ドル円ロング50,000★▼97.50(SL96.80売り)-¥35,000
2024年12月収支経過(02~03日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円
ユーロ円-¥80,000-¥80,000
ユーロドル+¥39,400(+$250)+$250
豪ドル円-¥35,000-¥35,000
前日の売買 東京市場
ユーロドル買い50,000★△1.0530(1.0580ショートカバー)+$250
前日の売買 海外市場
ユーロ円買い50,000★▼157.30(SL156.70売り)-¥30,000
豪ドル円買い50,000☆96.80(SL96.20売り)
本日の売買&予定 東京市場
出来ず Nothing done
ドル円売り50,000150.50(SL151.00買い)
ドル円買い50,000148.80(SL148.30売り)
ユーロ円売り50,000158.00(SL158.50買い)
ユーロ円買い50,000156.30(SL155.80売り)
ユーロドル売り50,0001.0550(SL1.0600買い)
ユーロドル買い50,0001.0400(SL1.0350売り)
豪ドル円売り50,00097.80
豪ドル円買い50,00096.00(SL95.50売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000150.50(SL151.10買い)
ドル円買い50,000149.00(SL148.40売り)
ユーロ円売り50,000158.30(SL158.80買い)
ユーロ円買い50,000156.50(SL155.90売り)
ユーロドル売り50,0001.0570(SL1.0630買い)
ユーロドル買い50,0001.0430(SL1.0370売り)
豪ドル円売り50,00097.70
豪ドル円買い50,00096.50(SL96.00売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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