注目の米CPI&FOMC、そして日銀会合を終えました。
その米CPIは“弱め(±0.0%/+3.3%、コアは+0.2%/+3.4%)”となり、「インフレ鈍化」が示されました。
このため「米早期利下げ観測」が台頭しましたが、その後のFOMCでは“利下げに慎重”な姿勢は変わりませんでした。
さらに「金利見通し(ドットチャート)」が“引き下げ(年3回→年1回)”られたことですぐさま切り返すなど、“下を上へ”と揺れ動きました。
一方で日銀会合では予想通りの“据え置き”と共に、「国債買入減額」の方針が打ち出されました。
ただ「次回会合への先送り(予告)」であり、実質的には“ゼロ回答”の域を出ることはありませんでした。
こうしてドル円は一時“158円台(高値は158.256円)”へと上昇しましたが、その後に行われた植田日銀総裁会見が流れを変えました。
『(国債買入減額は)相応な規模になる』
『(データ次第では)7月利上げも当然有り得る』
この発言を機に再び“157円台”へ押し戻されるなど、今度は“上へ下へ”という揺れ動きを見ながら、先週末の取引を終えています。
こうして大きく揺れ動いたものの、結局“方向感定まらず”が変わることはありませんでした。
ただ「ブラックアウト期間」を終えたことを踏まえれば、引き続き「日米の金融政策&日米金利格差の行方」に注目が集まると見るのが自然ということになります。
米国絡みでは、“年内1回”に引き下げられた前記「金利見通し(ドットチャート)」は『直前の米5月CPIを反映していない』という思惑があります。
一方で日本絡みとしては、「円買い介入」への思惑こそあるものの、“円売り”を実質的に押し止めているのは「植田総裁発言のみ」という事実があります。
こうした思惑がこの先の経済指標ならびに要人発言で、どのように変化するか…?
まだ“上値の重さ”を引きずったままですので、もうしばらくは“揺れ動き(膠着)”が基本とは考えます。
それでも“ネックライン(5/29高値)”をブレイクした格好になりますので、個人的には“もう一段の上値模索”が期待される局面と考えたいところです。
過度な期待を持つことなく、神経質なマーケットと臨機応変に対峙しながらになりますが…。
《11:45》
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