前週末(14日)の日銀会合時に記録した“158.256円”で上値が押さえられるなど、先週は“円売り”が一旦緩みました。
ただ週末にかけて『米国、日本を為替操作国管理リストに再追加』との報が伝わったことで、「円買い介入は難しい」との見方から“円売り”は再燃しています。
一方で先週は「対ユーロ(仏政局不安)/対豪ドル(RBAのタカ派据え置き)/対スイスフラン(想定外のSNB利下げ)」等にて、“ドル買い”は継続しました。
特に週末には「“芳しくない”英・欧経済指標 VS “好内容”の米経済指標」という構図となり、“ドル買い”はさらに進行するに至りました。
こうして前記“14日高値(158.256円)”と突破したドル円は、“おっかなびっくり”しながらではあるものの、到頭“160円手前(高値は159.776円)”へと再び駆け上がっています。
こうなると「“大台突破”に向けた仕掛け的な動き VS それを遮る円買い介入」といった構図になりやすいと見るのが自然です。
そして週末にかけて報じられた『米国、日本を為替操作国管理リストに再追加』との報から「円買い介入は難しい」との思惑が台頭していることを踏まえれば、“もう一段の上値模索”は如何ともしがたいというのが実状といえます。
ただ国際決済銀行が公表した「円の実質実効為替レートは過去最低を更新(68.65)」との報は、“過度な円安”を補完する材料となり得るものですが、現時点ではほぼ意識されていない(無視されている?)というのが実状となります。
それでいて“ドル買い”の要因の一つとなっている「仏政局不安」に関しては、今週末に「仏下院選」を迎えるスケジュール感でもあります。
いつ“リスク回避”に振れないとも限らない状況下、このまま“ドル買い”をさらに構築もしくは維持するというのは、少々無理がある…?
「日米金利格差は当面高水準を維持」との見方が覆られない以上、“崩れる”といった展開は想定しづらいのは事実です。
それでも“ここからの上値模索”に関しては期待過剰の面が否めない…?
少なくとも“一筋縄ではいかない”と見つつ、神経質なマーケットと対峙したいところです。
ここまで来ればリスクは逆に“下方向”と見るべき…?
流れに逆らう格好になりますが…。
《11:45》
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