「仏総選挙(1回目)」を背景にした“リスク回避→ユーロ売り”が目立ち、これを背景に“円売り”も目立ちました。
このためドル円は週央3日に“161.951円”へと駆け上がる場面が見られましたが、週末の米雇用統計を機に一服しています。
その米雇用統計は、非農業部門雇用者数が“予想を上回った(+20.6万人)”ものの、“前月より鈍化”が示されました。
まだ前月・前々月に“下方修正(計△11.1万人)”が加わる中、失業率は“若干上昇(4.1%)”していました。
このため“米労働環境鈍化→米9月利下げ”への思惑が再燃し、米10年債利回り低下とともに“ドル売り(戻し)”が目立ちました。
一方で「日米金利格差は当面高水準を維持」との見方は根強く、“円売り”も相変わらずといった動きを続けています。
こうしてドル円は“160.325円→161.329円→160.825円”と荒い値動きを見せる中、緩やかに“上値の重さ”が意識されて先週末の取引を終えています。
今週の注目は「パウエル議会証言(9-10日)」「米CPI(11日)&PPI(12日)」となるだけに、その結果を見極めたいとの思惑は立ちやすいと考えるのが自然です。
このためそれに向けて“ポジション調整(利益確定売り)”が入りやすいと見られる半面、“一方向への動意”は抑制されると見るのが妥当ともいえます。
短期金融市場を見ると、「9月利下げ」の確率は“すでに80%弱”に達しています。
一方で今朝方発表された「本邦実質賃金」は、“26ヶ月連続減少(△1.4%)”を示していました。
そうなると「日銀7月利上げは難しい」との思惑が見え隠れする中、「日米金利格差は当面高水準を維持」との思惑は後退しづらい…?
“もう一段の利益確定売り”が入る可能性は高いとは考えるものの、それで“さらなる押し下げ”につながるかはやはり微妙と考えたいところです。
ただし“金利選好→ドル買い+円売り”が幾分緩んでいるのは事実ですので、先週のような“さらなる上値模索”に関しては少なくとも目先は抑制されると見ますが…。
《11:55》
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