流れは変わった…?
注目の「パウエル議会証言」が材料視されることはなかったものの、「米CPI」は“2020年5月以来のマイナス(前月比△0.1%)/2021年4月以来最低(コア前年比+3.3%)”と、総じて弱めを記録しました。
この影響から「米9月利下げ」を“ほぼ100%”、「年内3回利下げ」を“60%強”織り込むマーケットが形成されつつあります。
そしてそのタイミングで「円買い介入」と見られる動きが入ったことから、上値を模索し続けてきたドル円は一転して“157円台”への急落を演じています。
今回の「円買い介入」は前回とは異なり、“円安加速に歯止め”ではなく“ドル売り(戻し)優勢”の中で行われたと見られることに、大きな違いがあります。
このため日米金利差を背景にこれまで継続してきた「円売り安心感」は、幾分揺らいだと見るのが自然ということになります。
そうなると“上値の重さ”がより意識されやすく、“上値模索”に回帰するかは微妙、少なくとも時間の経過が必要と見るのが自然ということになります。
ただ国際通貨基金(IMF)の介入ルールによると、“無秩序な値動き”を排除する際を除いて“半年で3回”“1回当たり3営業日以内”と定められています。
つまり“無秩序な値動き”かどうかは意見が分かれるものの、今回の動きで投機筋が“あと1回”と意識しても何ら不思議ではない…?
特に週末には「トランプ前大統領の暗殺未遂」というサプライズが飛び出し、マーケットは“大統領返り咲き→財政拡大/関税引き上げ/移民流入制限→米国債利回り上昇”を意識し始めています。
いわゆる「トランプトレード」がどこまで継続するかは微妙ですが、前記「円買い介入」への疑念と合わせて意識されるようなことでもあれば…?
冒頭で記したように、一旦流れは変わったと見られますので、目先は“上値の重さ”が意識されやすいとは考えます。
そしてすぐさま“上値模索再開”とはならないとも考えますが、少なくとも“下値の堅さ”はまだ意識し続けたいところです。
「日米金利格差」は、そう簡単に縮小するわけではありませんので…。
《11:45》
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